ここ最近、本当に新型車に関して何かを書く機会が無くなったと思います。
勿論興味が無くなった訳ではなく、それなりに興味を持った車のステアリングを握る事には変わらないのですが、何かどれも似たり寄ったりで好き嫌いを抜きにすれば100点中90点以上の高得点を取る車ばかりになってしまい、そんな感想を文章にしても「良い。おわり。」というこれまたどれも似たり寄ったりのつまらない感想にしかならないのが最大の理由です。
そんな中で姪が9月から教習所に通い出す事となり、比較的コンパクトな車に目を向けているのですが、どれもこれもカッコいい車に変貌する車種が多い一方で、昔からある「ごく普通のセダン」という存在が絶滅危惧種と言っても良い状況になっているような気がします。勿論今の時代ではセダンのマーケットは縮小の一途を辿っており、商業的に難しいのは承知の上であります。
しかし、やはり私的には車の基本はコンパクトでもミニバンでもなくセダンだと思っており、久々にそんなセダンに出会う切欠となったのがこの車でありました。

新しいアウディA4の一番ベーシックなモデルです。これが現在アウディのラインナップ上で一番新しい車種だと思われますが、もうすっかりこのグリルもお馴染みになった現在では一目でニューモデルと判別するのはオーナー以外には難しいようにも思います。

サイズは全長4735、全幅1840、全高1410と、改めて数字で見るとこのクラスとしては随分大きく育った印象もありますが、私的にはギリギリコンパクトかなと思えるサイズであります。決して新鮮味はありませんが、無理のない良く出来たデザインではないでしょうか。

エンジンは1984ccの直4ターボで190ps、そこに7速ATが組み合わされています。今やそこそこの量産メーカーであればどこも直4の2リッターターボを持っていますが、本当に十二分に走ってくれます。ただBMWやジャガーのものに比べるとパワーの出方や音も少し落ち着いた印象で、「どこも同じじゃないのね」と感じました。が、普通のセダンとしてはそこがマナー良く感じて好印象でした。
少し元気よく発進するとFFなので前輪が小さく悲鳴を上げますが、四駆のクアトロとの価格と重量差を考えればそう気になるものでは無いように思われます。どうしてもある程度はアンダーステアが目立ちますが、この車の場合はそれを決して不快に感じさせません。

足回りも少し前のアウディはものすごく硬い印象がありましたが、このベーシックなモデルに関してはかなりソフトに振った感がありました。タイヤのサイズも無茶なサイズではないので乗り心地に貢献しているのでありましょう。

今のアウディ最大の美点と言っても良いのはインテリアの質感の高さだと思います。それは同クラスのライバルの中ではダントツに仕上げが良く、デザインも奇をてらわずに真面目に作った印象です。

リアシートの足元やラゲッジスペースも普通の家庭ではまず不満は出ないと思います。

今やどのメーカーもそうなのでアウディだけではありませんが、この後付みたいに見える画面はあまり好きになれませんでした。それでも画面が大きいので視認性はとても良いんですけどね。

慣れのレベルと言われるかも知れませんが、この一つのダイヤルで集中してコントロールするシステムが私的にはイマイチで、この丸い部分に指で数字を描いて入力するシステムもタッチパネルに比べると操作性&視認性共に馴染めませんでした。

先代のベントレーコンチネンタルフライングスパーの時も感じましたが、ドアミラー面積が若干小さめなのが気になりました。ベントレーは今のフライングスパーで改善されましたが、もう少しミラー面積があったほうが安心ですね。

リアシートの座面がやや沈んでいる為、リアの乗降性も気になります。ただこれで頭上の広さを確保しているので仕方ないのでしょう。
そんな訳で普通の人が普通に使うセダンとしては久々に好印象だった新型A4ですが、従来の手持ちの技術をしっかり煮詰めて丁寧に仕上げた車でありました。このクラスのセダンの中なら、現状ではこの車を選んで後悔はしないと言えます。
ただVWグループは(アウディもベントレーも含め)新しい技術に対しては石橋を叩いて叩いて叩き壊して渡らない印象があり、特に装備面では他のライバルは二歩先に行っているようにも感じました。それがアウディの個性と言えなくもありませんが…
この車のお値段は装備にもよりますが一番ベーシックなもので500万円超くらいだそうです。この価格帯で一番最初に思い浮かぶのは今のクラウンですが、ナビやエアコンの電装品の至れり尽くせりを加味しても、10年先まで乗るならA4もアリなように思います。普通の人が普通に乗って10年を共に出来る数少ない仕立ての良いセダンではないでしょうか。
Posted at 2016/07/27 15:51:14 | |
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