昨日から降り続いた雨が午前中で上がったので、今日は家族で馴染みの天ぷら屋さんまでドライブです。
私が思うに天ぷらと寿司は似たところがあって、カウンターで揚げたて握りたてを間髪入れずに食すのが一番な料理だと思います。よくこれらの店を居酒屋代わりにする方も見かけますが、天ぷらは衣が泣き出さないうちに食すのが客としてのマナーでありましょう。この天ぷら屋さんは下町にありまして、ご主人の腕前、コストパフォーマンスに優れ、今度はご紹介したいお気に入りのお店です。
さて、話はガラッと変わりますが…
よく小さなお子さんが他愛も無い質問を大人にぶつけて、「子供はそんな事知らなくてもいいの」と話を遮られてしまう光景を目にします。自分自身の経験上これはあまり宜しくない事だと思うので、誰に対してもあまり支障の無い範囲で納得が行くまでお答えする事を心がけております。
それと同じとは申しませんが、先日会社の娘が同乗した際に「このジャガーの場合はどうして白を選んだんですか?」と聞かれました。どうしてと聞かれるとなかなか難しい質問でありますが、まずは購入当時の周囲の反応を回想してみました。
「ジャガーで白って珍しいですね」by色々な方
この反応をされた方が一番多かったように思います。
「ジャガーと言えばグリーンでしょう」by仕事関係の知人
これはごもっともとしか良いようがありませんが、あまりにもベタに感じた私はパスしました。
「うわ~イヤラシイですね!ナンパの道具に最高ですね!」byアパレル業の友人
もう結構です…
「やっぱり下取り価格を考えてですか?」by50代の会社社長さん
乗りつぶすつもりなので、下取りは一切考えてません。
と言ったように十人十色の反応がありました。
さて、ジャガーの場合は他車に比較して色の選択の余地が豊富な車です。そしてどのカラーを纏ってもそれなりに着こなす事が出来る稀有な車だと思います。当時35歳だった私は、都心でよく見かけるショーファーカー的なダークカラーはパスして、ポーセリン(ホワイト)・ラディアンスレッド(ワイン)・ウィンターゴールド(シャンパン)・フロストブルー(明るいブルーメタ)に絞りました。この中でもワインはロイヤルカラーで、明るいブルーはウェッジウッドを連想させるなど英国車としては伝統的なカラーであります。

そして選んだポーセリンは、嘗てのXK120やMk2サルーンにあったオールドイングリッシュホワイトを髣髴とさせるアイボリーが入ったカラーに変更された直後で、国産上級サルーンにありがちなパールではなくソリッドである事が決め手になりました。とは言うものの、ジャガー新橋で注文書に押印した際に「スミマセン、色を決めるまで2日下さい」と迷いに迷った思い出があります。その時支店長さんが『色で迷うのもジャガーの楽しさですよ』と仰ったのがとても印象的でありました。
そんな話ひとつ取っても良い思い出でありますが、件のイマドキの若い娘にそんな事を言っても伝わらないと判断した私は「これはウチの家族のイチオシだったんだけど、私もこれにして良かったと思っているよ」と言うに留めました。でも久々にそんなエピソードを思い出すに至った質問を投げかけてくれた彼女には感謝です。
今日のような夏の夕暮れにこのカラーを見ると、我乍らあの時の選択が正しかったように思うのです。
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Posted at
2012/07/08 19:01:27