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イイね!
2012年10月02日

トヨタ・センチュリー観察記

先週に引き続き、仕事で池袋のサンシャインに参りました。約束の時間よりも大幅に早く着いてしまい、アムラックスで時間を潰していたのですが、展示されているセンチュリーをじっくり見る事が出来ました。

センチュリーといえば、私が幼稚園くらいの頃に我が家で乗っておりました。確か当時は3400ccでフロントのみエアサスが装備されていたモデルだと思いますが、そのシルバーに黒のレザートップ、ホワイトリボンタイヤという姿は鮮明に覚えています。この車を買った時に父は45歳くらいだったと思いますが、この車を買った時の周囲の反応は「とうとう気が狂ったか」という感じだったようです。

さて、今のセンチュリーですが、先代のV8モデルよりも初代の顔立ちに近い印象です。

リアスタイルも一見すると大きな変化はありません。変わらない事が美徳の車なのでしょう。

以前ウチの車のお話の際に申し上げましたが、私はセダンは3BOXという言葉に忠実なスタイルを好みます。そうした意味では間違いなく3BOXの見本のようなスタイルだと思います。このスクエアなスタイルのお陰で、車輌感覚が非常に把握し易いです。

上質ではありますが、当然ながらエンターティンメント性を感じさせないドライバーズシートです。ポジションもシートバックを立てて背筋を伸ばしてステアリングを握る事が必須です。


助手席の一部が抜けてオットマンになる装備です。これの元祖はY30セドリック/グロリアのVIPだったと思いますが、センチュリーの後席の住人にはあまり使って欲しくないかも…


バリヤフリー化されたような乗降性の良い後席ステップです。昨今の車はボディ剛性確保の為にサイドシルが高くなる傾向がありますが、この車にとってはバリヤフリーのほうが優先順位が上です。


リアのグリップがドアと同じくらい長~いです。


この引き上げ式のインナードアハンドル、初代から変わっていません。


国内唯一のV12エンジンです。片側バンクだけでも走行可能です。都市伝説かも知れませんが、この車は100km/hでバック走行が可能だとか…

カタログで謳っている「ウィンドゥサッシュはお乗りになる方の額縁」という言葉通り、敢えてクロームではなくマットな仕上げなのでしょう。


さて、このセンチュリーですが、これまでハイヤーでリアシートに乗る機会はありましたが、一台の車として観察する機会はありませんでした。現在の車輌価格は約1200万円との事ですが、以前センチュリーが作られる過程を読んだのですが、ここまでの手作業を考えるとこの金額は控え目なのかも知れません。ただ個人的に感じたのは内装に「和」の部分をもっと演出しても良いのではと思うのです。

例えば天皇陛下がお乗りのセンチュリーは特別仕様でシートに西陣織が使われています。儀礼的な場面で登場する御陵車のセンチュリーロイヤルにはそれに加えて和紙を模したルーフライニングや、御影石をステップ部分に使用されているそうですが、通常に販売されるセンチュリーからは日本文化よりもどことなく事務的な印象を受けるのです。

以前にハイヤーで乗車した際の静かさは驚愕する程で、恐らく法定速度内であればこの車に敵うものは存在しないと思います。会社の役員車としてセンチュリーからレクサスLS600hlに乗り換えても、またセンチュリーに戻るという話をよく耳にしますが、この2台は全く車の性格が違うので、比較は無理だろうと思います。

さて、この素晴しき日本で最高峰にあるサルーンをどのように解釈すれば良いかは、私如きでは正直分かりません。何年か前に、内閣総理大臣専用車はレクサスの600hlになったので、恐らく我々が一番テレビで目にするのは陛下がお乗りのセンチュリーだと思います。実際のところ、その棲み分けが一番分かり易いのですが、服装で言えば紋付袴やモーニングコートが日常的なアイテムの方にはこの車が必要なシチュエーションが多々あると思います。そうした方には恐らくロールスロイスのファントムを持ってしてもこの車の代役を務める事は難しかろうと思うのです。

なので、車であって車でないという稚拙な感想しか思い浮かばないのですが、実際に自分自身がこの車を購入して最低3年は使ってみないと分からない世界でありました。もちろんその際は熟練のショーファー氏が必要になるのでしょうが…
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Posted at 2012/10/02 22:05:15

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この記事へのコメント

2012年10月2日 22:18
私のような者には一生無縁な車ですが、
センチュリーってインプレッション記事等
あまり見かけませんよね!?(私だけ?)

なので、今回のプログは大変興味深く拝見しました。
コメントへの返答
2012年10月2日 23:13
このセンチュリー、私的には車というよりも大名の駕籠という感じがしました。恐らくハードの部分よりもセンチュリーという記号性こそが重要なのでしょうね。

なのでハード的な部分だけ見るのは恐れ多いような気持ちになりました…
2012年10月2日 22:40
結構中古は安いんですよね
距離出てるし、なかなか買い手もつかないのでしょう
格式のある車ですね
アクセル踏みこむととんでもなく速いです
コメントへの返答
2012年10月2日 23:17
最近こちらでは中古のセンチュリーを個人タクシーで使用しているのをよく見かけます。が、営業車は毎年車検ですので、その請求書を見て仰天する方も多いとか…

あと待機でアイドリング時間が長い個体は熱で樹脂部品がダメになるとか…
2012年10月2日 23:06
確かに別格の車ですね。
一度所有してみたいと思わせる車です。

多分高級車用のV12としては最良のエンジンなんでしょうね。

ただ興味本位だけで乗れるほど敷居の低い車じゃないんですよね…

そこだけが残念です。
コメントへの返答
2012年10月2日 23:23
このV12は片側バンクが死んでも走行可能で、ドライビングプレジャーを追求する性能ではなく、暴漢に襲われた際に逃げ切れるだけの性能と考えるべきなのでしょう。恐らく140km/h以上時の静粛性はS600あたりのほうが優れるでしょう。

ただ、この車の価値は普通の車と違って、色々な意味でセンチュリーである事なのでありましょう。
2012年10月2日 23:53
こんばんは!

会社の役員に同行し、乗ったことがあります!
運転手は勿論、専任者。

ムッチャ速いと思いました(^0^)v

でも、やはり後部座席に乗るクルマで、自ら運転するクルマではないな!ってのが正直な感想でした。
コメントへの返答
2012年10月3日 0:05
こんばんは

この車を買ったら、専任のショーファー氏に支払う給与も維持費の一部に考えねばいけません。

車の性格を考えれば後席優先なのは納得ですが、このセンチュリーの後席という記号性はやはり特別なものですね。
2012年10月3日 12:28
若い人が中古で購入していじり倒しているのを見ると悲しくなるのがセンチュリーですね。
やはり大礼装で皇居へ・・・・・というのが一番の使用方法でしょうか。
車なんだから買っちゃえばどんな使用方法もオーナーの勝手ですが、周りが悲しくなるような乗り方をしてほしくないのがこの車だと思います。
大きい声ではっきり言いますがアタクシには縁がないです。
ということでタクシー捜して乗って見ます。笑

ほら!下町には白いのいるでしょう?!
スカイツリーの近くをよく走っているの。笑

コメントへの返答
2012年10月3日 14:13
本当にその通りで、新車で作られる工程や、ファーストオーナーの使い方を考えると、痛々しく弄られた姿のセンチュリーは悲しくなります。で、私も紋付袴やモーニングコートが必要な生活をしていないので、縁の無い世界のものだと悟りました。

白いのは全てオールペンですが、夜になると結構増えたようです。この車はホイールのセンターがボディ同色なのですが、そこも白く塗装してある個体は気合の入った塗装のようです。
2012年10月3日 16:23
私、歴代センチュリーを大熊猫さんが悲しむ様な乗り方をずっとしてきています(笑)
20型はクレーガー履いてフロントサスのエア下げてホットロット風に乗り潰し…
一番ハマって数台乗り換えた40型はノーマル重視ですが内装ベンコラにしたり、Lのリアドアに惚れ込んだ後にリムジンに手を出しました(笑)
現行の50型も数台乗りましたが、お金の掛け方は40型の方が掛かっていましたよ。
シート生地には高島屋のタグが隠されていたりとね。
↑にあります電動ファン、実は電動ではありません。モーターの音さえも嫌い、エンジンオイルで回す油圧式ファンです。なのでファン駆動の音は皆無であり、ファンの風切り音だけなのです。
センチュリー、私にとっては運転の楽なドライバーズカーであり、良く出来たオモチャ以外の何物でもありません。SZ系のロールスベントレと同じ感覚で楽しんじゃっております。
コンビニへ煙草買いに行ったりスーパー行ったり…(笑)
でも良い車ですよ!!
コメントへの返答
2012年10月3日 16:40
なるほど(笑)

ただ、私思うんですけど、服装でも何でもそうですが、何かを崩すって事は基本を理解しているのと理解していないのでは似て非なるものなんですよね。で、好むと好まざるとに関わらず、この車を弄るのは相当な上級者でないと無理だと思うのですが、それを実践されたリスターさんはスゴいです。
 
あのリムジンって普通にディーラーで売っていましたが、今のは止めちゃいましたね。

この車は自分で運転した事はありませんが、多分ものすごく作りの良いキャデラック的な感じなのでしょうか。

ただ私にはロールスやベントレー以上に敷居の高い車ですね…

2012年11月6日 13:30
こんにちは。

センチュリーの観察記、楽しく読ませていただきました。

確かに、ショーファーカーという特殊性がありますから、車としては別次元ですよね。
でも、あえてそれをドライバーズカーとして乗っております。
しかし、車が車だけに、乗るのも気を使いますね。
正直、別に足車が欲しいです(だからコペン君は重宝しています)。

とうとう気が狂ったかという周囲の反応、僕の周りも同様です・・・。
今はあまり乗れていないことからも、売って乗り換えろとの厳しい意見も出ています。
しかし、僕は耐えています!
手放すと、二度と所有できないと思っていますので・・・。
コメントへの返答
2012年11月6日 17:30
こんばんは

正直なところ、この車の観察が今までで一番難易度が高かったように感じました。

私的には失礼ながら、ただ単純に同価格の車との比較でセンチュリーの価値観を語る事は不可能だと思っております。どちらかというと一本数千万円の漆塗りの家具とか、そちらに近いような気がします。

かなり御多忙で車と接するお時間も限られているとは存じますが、やはり購入した以上はとことん付き合われたほうが宜しいのではないでしょうか。

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「連休はどこかお出掛けで?

ご近所さんと社交辞令的な会話の中で異様に目を輝かせて「ウチは静岡の大○寺に参ります!」を二回連呼されました。そういう事かと気付き『お気を付けて…』と早々に退散しましたが、この場合ただ「静岡に行きます」で済まないところにあの宗教団体の異様さを感じました。」
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東京は日本橋を中心に活動しております。 趣味としての車は輸入車贔屓で、中でも英国車を好みます。また実用品としての車はトヨタ&レクサスを愛用し、好き嫌いを抜...
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