2017年05月01日
目糞鼻糞を笑う
どこの動物園に行っても、おサルさんのコーナーはサル山になっている様子を見る事が出来ます。
そしてその様子を観察すると、ボスザルが頂点に君臨して子分ザルはその下に位置してヒエラルキーをよく表しており、サルがヒトに近いのか、ヒトがサルとそう変わらないのかを考えさせられます。
最近よく耳にする言葉に「マウンティング女子」という言葉がありまして、私はこの語源はサル山にあるのかと思っておりましたが、調べてみると単純にサルと同様のヒエラルキー表現というより、ヒトだけが持つであろう心の闇みたいな部分を感じる意味があるように思いました。
マウンティング女子とは…
「本来、動物が自分の優位性を表すために相手に対して馬乗りになる様子をいいますが、人間関係においては、「自分の方が優位」と思いたいがゆえに、「私の方が他人よりも幸せである」と一方的に格付けし、自分の方が立場は上であると主張し、更にそれをアピールするのがマウンティング女子」
という文献を見つけました。
実例を挙げると、都心のタワーマンションなどに住んでいて子供が同じ学校に通っていたりすると、その居住階が上か下かでカースト制が存在するという事や、旦那の職業や出身校でもランク付けをする心理もまたこのマウンティングと呼べるのではないでしょうか。
ハッキリ申し上げて、日本には本物のセレブと呼べる層は存在しません。それはテレビで見るデヴィ夫人や叶姉妹とて同じ事であります。西麻布のパリピも赤羽の立ち飲みのお客も然りで大した違いがあるとは思えません。従ってタワーマンションの階数の上下などは、ごくごく普通の人間がどれだけ背伸びをするかしないかだけの差であり、その程度の事でしか自身の幸福感を感じない人間こそがそもそも不幸の始まりであると思うのです。
つまり私に言わせれば「目クソ鼻クソを笑う」が如しな訳です。
私自身よく知らない人に「どういう関係のお仕事ですか?」とよく聞かれますが、実際に大した事をしている訳では無いので「いやいや、大した事はしちゃおりませんよ(薄笑)」という感じでお茶を濁す事にしています。こう答えるとヤバい人と勘違いされる事もたまにありますが…
このみんカラにもよく見るとプロフィールに「職業」という項目があり、まるで金融機関での借り入れ審査のように細かく分類されているのに驚きました。私の場合は「役員管理職」に分類されるのだろうと思いますが、遊びの場での自己紹介に「役員管理職です」などと名乗る事自体ナンセンスでセンスの無さを感じます。車繋がりでリアルにお逢いする方にも、私は会社の名刺は出しません。遊びの場では何を生業にしていようと対等であるべきと思いますが、名刺を出した段階で対等である事が崩壊しかねないケースも多々経験しているからです。
自分の人生に於いて守るべき上下関係というものは充分に承知しており、それ以外はどんな関係であっても対等でありたいと思うのです。例えばお客とお店の関係も私がお付き合いしているところはどこも対等の人間関係が出来ていると思います。一流の客になるのは、一流の商売人を目指す以上に修行を積む必要があり、これまた毎日が修行の連続であると思うのです。
以前ウチの奥さんが某アーティストのファンクラブに入ってるというお話を書いた際も、そのファン友達の中でも「どれだけそのアーティストにお金を使ったか」で決まるカースト制みたいなものが存在するというお話を書きました。面白いもので男性以上に女性のほうがこうした面でおかしな部分が顔を出すようで、私の女の集団嫌いな最大の理由がここにあるのかも知れません。
かく申す私自身、若い頃はある程度の背伸びをしてここまで辿りつきました。従って背伸びをする事の意義も虚しさも理解しているつもりですが、この歳になって思う事はその人にとっての自然体で常に居られる事こそが幸福感であり、そこに早く気が付いた者勝ちであるように思っています。そういう意味で我が家の猫のむぎさんを見ていると、これほど自然体で生きている事が羨ましくなってくるのです。
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Posted at
2017/05/01 12:56:24
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