「キープコンセプトの見本のようなフルモデルチェンジ」

「そろそろ新しいファントムが出ます」というお話は今年の春頃にコーンズさんで聞いていたのですが、新車価格で5000万円を超える超高級車としては販売が好調だったので、キープコンセプトは必然の結果だったように思います。これ普通の人が見たら新型と従来型の判別は不可能だと思います。

サイドはフロントのオーバーハングが更に詰められ、窓のクロームメッキのモールが太くなったように思います。

リアも従来型に比べてデッキが低くなって、妙な厚ぼったさが払拭されたように思います。先日もクラウンの件で書きましたが、Cピラーの太さが高級感と安心感を与えるデザインです。個人的にはこの車のクラスならばリアウィンドゥはもっと小さくても良いと思います。

テールランプは何となくベントレーのミュルザンヌっぽさを感じますが、この控えめなテールランプこそ英国サルーンの嗜みで実にイイですね。

インパネも従来型に比べてどこが変わったのか分かりません。昔のファントムのようにショーファーの仕事場に割り切った潔さは感じませんが、やはりドライバーズカーのそれとは明らかに異質なものです。

伝統のCピラー裏にある「コンパニオンミラー」が復活したようですが、内装に関しては手前味噌ですがベントレーの演出に一票を投じます。素材は良いのですが、どことなくデザインが無く事務的に感じるのです。

天井に光ファイバーを埋め込んだプラネタリウムを模したルーフですが、確かこれだけで200万円近いオプションだったように思います。ここは個人的にはガラスサンルーフのほうが好みです。
まあ絶対に自分では買わない(買えない)車ではありますが、先代のファントムが登場した時に日本初上陸第一号の車に触れた時、その装甲車のような外観を見て圧倒されると同時に「何じゃこれは!」と笑いが出た記憶があります。しかし観音開きのコーチドアや背筋を伸ばして座るように作られた立ち気味のリアシート、BMWでは考えられないような送りハンドルを肯定するかのようなステアリング位置とシートポジションを見た時、これはギャグではなく大真面目にBMWが昔のロールスロイスに敬意を持ってリスペクトした結果だと感じたものです。
それは20代前半の頃、ケンタッキーフライドチキンの創始者カーネル・サンダース氏が所有していたと言われるロールスロイスファントムがクラシックカーとして日本に来ていた個体に乗った事がありまして、そのポジションや車内からの景色は共通のものだったのでした。ただ、丁度この頃私が乗っているX350のジャガーXJがデビューした頃で、普通に車として惹かれたのは言うまでも無くジャガーでありましたが…
今回も標準ホイールベース車で5100万円前後で発売されるようですが、それは素の状態であり大抵の場合500~600万円、場合によっては1000万円超のオプションが普通の車であります。「これ以上は無い」という欲求に応えるには他の選択肢が無い車でありますが、私はゴーストのほうが普通にカッコいいと思うのです。
秋ごろには実車が来るそうですので、目の保養に行ってみたいと思います。
あ、更に手前味噌ですが、ツートンカラーは濃色が下に来るほうがカッコいいと思います…(笑)
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2017/07/29 16:42:31