我が家では人間が4人と猫が1匹暮らしております。
本当にこれだけの家族であっても生活物資が無くなるのはあっという間で、特に暑くなるこれからの季節は飲料水などの買い物スパンが短くなります。

そんな訳で2リットルの水やお茶などを箱買いすべく近場に行きましたが、こうした用途に乗るには依然としてレクサスRXではなくクラウンエステートを使います。
重いものの出し入れの際には荷室の床が低いほうが使い易く、その辺の使い勝手は圧倒的にSUVよりもステーションワゴンが勝るからであります。加えて私の個人的な嗜好としてオフの時にはガソリンエンジンの車に乗りたい訳で、素直に吹け上がるストレート6と柔らかい足回り、この代で終わってしまった油圧のパワーステアリングを操るとドライビングプレジャーは感じなくても「昔の車はこうだった」というノスタルジックな満足感があるものです。
今や日本車ではスバルが辛うじて頑張っていて、あとはマツダ6くらいしかセダン派生のステーションワゴンは絶滅危惧種となってしまいました。輸入車ではどこのメーカーでもセダン派生のステーションワゴンが健在であり、日本での販売もそこそこ成功しているにも関わらず何故日本メーカーがこれほどステーションワゴンを忌避するのかを考えてみました。
恐らくトヨタのディーラーにクラウンエステートの代替を相談すれば、間違いなくアルファードあたりのミニバンかハリアーを勧めてくると思います。

以前に代車でアルファードが来ましたが、外観の好みには目を瞑ってインテリアの質感などは現行クラウンを上回る造り込みでありました。

しかしパッケージングは大人4人が贅沢にスペースを使う事が前提のようで、三列目シートを跳ね上げて畳んだ荷室は決して広くありませんでした。ここは三列目が完全に床下に消えるエスティマやステップワゴンは優秀だと思います。
都心の機械式パーキングも新しいものはアルファード入庫可能なところも増えましたが、まだまだこのサイズが入庫可能なところばかりではありません。
少し話は逸れますが、その昔は主幹となるブランドには必ず4ナンバーの商用バンが存在しました。それはクラウンやセドリック/グロリアも然り、マークⅡやスカイライン、カローラやサニー(これはピックアップまで存在した)も同様でした。
で、私が幼少期を過ごした東京の下町では、中小の自営の事業所では必ずこれらのバンがありました。そしてそれを自家用車として兼用するケースも多く、やはりその頃のイメージが国産のステーションワゴンの足を引っ張る結果となっているような気もします。平成に入って登場した日産のステージアなどは意欲作だったと思いますが、これまた日産の悪癖で嘗てのプレーリーと同様でブランドを育てず放置してしまった惜しさを感じます。この他にも初代プリメーラやピニン・ファリーナが絶賛したアートフォースシルビア等々枚挙に暇がないほどに名作がありましたが、その全てが鬼籍に入ってしまったのは残念の極みであります。
私も乗っているクラウンエステートが僅かな販売台数にも関わらずにロングライフ車となったのは霊柩車&寝台車需要が大きく関係しており、今や寝台車は床がフラットなエスティマがあり、出棺用の儀礼車はセダンベースでも改造可能になった為に姿を消した背景があるのでしょう。
そんな訳で、日本製ステーションワゴンというとどことなく働く車の印象が拭えなかったのが不調の一因と考えるのですが、最近ではこのスポーティーとは無縁のプロユース的な車をドレスアップする若い人の乗り方がどこかアメリカンな感じがしてカッコいいと思うのです。先日もセドリックワゴンのサイドがウッドになったモデルにホワイトリボンのタイヤを履かせた車を見掛けたのですが、これは思わず振り返って見てしまいました。
そんな訳で最近はこのエステートの代替で色々な車を勧めて来る人や、エステートを譲って欲しいという人も居られるのですが、色々な意味でこれから乗り換えて納得できる車種が皆無であると考えるので、この車もまた我が家のワンオーナーで天寿を全うする事になるのだろうと思います。

天寿を全うするといえば、先日知人の葬儀の際にもこのクラウンハースが来ていました。東京では一般的な霊柩車です。

東京ではその上のランクはキャデラックやリンカーンとアメリカ車になりますが、もはやこのクラスがアメリカ車では存在しない為にかなり前のモデルを継続使用しており、流石に少し古さを感じてクラウンの霊柩車のほうが良いかなと思ってしまいました。

するとその後からフーガの霊柩車が入って来ました。以前から日産関係者の多い相模原地区では使用されていたようですが、最近は都内でも何台か導入された様子です。
もうじき生産が終了するフーガですが、この霊柩車はカッコいいと思います。
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2022/05/05 20:10:04