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イイね!
2022年05月09日

日本の貧困化と次のクラウン

前回の続きとなりますが…


社用で使っているクラウン、これも早いもので丸4年が経ち11万㌔弱に届く距離を走りました。高速道路の使用が多い為にフロント部分の飛び石による細かなキズが多いものの、公用車特有の漆黒のボディは見事に保っています。

4年前という事はこのモデルの最終型である訳で、現行モデルを見た上でお得な旧型を購入したのがこのクラウンでした。そして現行モデルのクラウンもオーダーストップとなり近々新型が登場するという話もありますが、私は依然として今の現行モデルをパスして正解だったと考えております。

少し前にクラウンはセダンを廃止してSUV化されるという報道がありましたが、どうやらそのニュースは市場の反応を見る為に意図的に流したと思われるフシがあり、真偽は謎ですがSUV化されたモデル以外にも一応セダンとしてのクラウンは次期型も用意されるようではあります。

しかしながら以前であれば基幹車種であるクラウンの新型が出ると聞くと、少なからず「今度はどんな風になるんだろう」と期待を持っていたものです。しかし今となっては「もう見たくない」というのが正直な感想であり、現行モデルを見た時の「あ~あ、こんなになっちゃった…」という失望感が未だに後を引いているような気がしてなりません。

こんな事を書くと、「それはジジィの発想だ」と思う方も居られるでしょう。

しかしメーカーが若返りの意味でニュルで鍛えただの似合いもしないクーペルックを導入しても実際に新車を購入したのはジジィ世代であり、口ではスポーティー化を肯定する若い世代とて実際に自分の車を購入する際にはクラウンより輸入車を選ぶのは当然の成り行きかと思います。現行モデルのキャラクターは、数年落ちの中古車となった時にセカンド・サードユーザーからは好まれるのでしょうが。

前回日本のメーカーは必要以上にステーションワゴンを忌避していると書きましたが、今回のクラウン絡みの報道を見ていると日本のメーカー(特にトヨタ)はステーションワゴンどころかそのベースとなるセダンまでも切り捨てるつもりかと言いたくなります。

五十路の私が見ていると、今の若い人達はある意味ものすごく利口になったので、我々のように車如き無駄な部分には決してお金を使わなくなりました。私も学生時代に200万円を頭金にしてセドリックの新車を60回払いで買いましたが、そんなバカな買い物をする若い人が昔は結構居たものです。それは仕事が決まった勢いで「さあ稼ぐぞ!」という気持ちがありましたが、今は先が見えている以上はそういう無謀な買い物をする人は居ないのでしょう。

またまた話が逸れるのですが、そこには更に根が深い日本の貧困化という問題を避けて通れない部分があると思うのです。そして私的にそのターニングポイントとなった象徴的な出来事は「空白の時代」と評される民主党政権時代の事業仕訳ではないかと思います。

エキセントリックに口泡飛ばして与党の揚げ足取りで有名になったアノ方の有名な発言に、スーパーコンピューターの開発資金の縮小をめぐって「世界一になる意味って何ですか?」「二位じゃダメなんですか?」と迫ったのは誰もが知るところかと思います。

その当時から私はこの発言に「何をアホな事言ってるんだ」と憤慨したもので、エンジニアのモチベーションというものがいかに重要であるかを理解しない人間がトップに立つ事の危うさを世に知らしめる結果となりました。

例えば中学生の部活動であってもどこの世界に最初から二位を目指そうという運動部があるでしょうか。こんなの横山やすし師匠が健在ならば「オノレは何をアホな事ぬかすんや!一番にならなアカン!怒るでしかし!」と激怒されたことでしょう。

結局のところ民主党政権は長続きはしなかった訳ですが、あの頃に一時でも民主党政権に期待を寄せて一票を投じた事は大きな間違いであったと恥じ入っています。そもそも日本でリベラルを標榜する政党候補者は十中八九リベラルではなく単なる反日イデオロギーの持ち主であります。一見保守本流と思われている自民党でさえ改憲を党是としたリベラル政党であり、表向きで護憲を訴える共産党も本音の部分では天皇条項などの改憲を望んでいる訳で、その主張こそ相容れないものの本質的な部分ではどちらもリベラルなのでしょう。しかし件の民主党政権はその辺の主張も無しに、単に日本の弱体化を推進させたに過ぎないように思います。

そうした意味では「空白の時代」によって日本の弱体化に成功したのは意図した通りなのかも知れませんが。

残念ながら、もはや私の目の黒いうちに日本が嘗ての勢いを取り戻す事は無いと思っています。むしろ今よりも様々な状況が悪化すると考えている人が大半ではないでしょうか。そんな中で決して今の与党が優秀とは思えませんが、何かを期待するのではなくて今より悪くならない事を望むという後ろ向きな理由で投票先を決める人が増える訳で、この流れを作ったアノ連中は大罪に値すると考えます。

そんな訳で若い人のクルマ離れを深刻に考えるのであれば、ガソリンも含めて車に関わる税制を根本から考え直す必要があります。結局はトリガー条項に関しても今の総理は財務省の顔色を気にして手つかずに終わりましたが、これは今のロシア情勢のみならず長い目で見て日本の自動車産業を守る気があるとは思えないのであります。

話が相当ずれて申し訳ないのですが、結局のところ我々日本人は肝心なところでブレてしまう変なクセがあり、その結果として妙な方向に行ってしまう事が繰り返されているように思います。クラウンにしてもここ最近はモデルチェンジのスパンが伸びる傾向になりましたが、今回4年でフルモデルチェンジというのは市場の反応がイマイチだった証拠で、市場はそういう微妙な部分に敏感に反応してNoを突きつける結果となったのでしょう。

現行クラウンと同じ日に登場した新型センチュリー、こちらはブレる事無くその役割を自覚した上で徹底したキープコンセプトで登場しましたが、こちらは概ね好評なようで「もう4年目!」という印象すら感じます。

やはりクラウンはオーセンティックな存在であるべきで、クーペルックやニュルで鍛えた走りなどはレクサスでやってくれと強く感じます。センチュリーにも非売品ですがGR仕様があって、それは世代を超えてなかなかの人気のようですし、妙な若作りなオジサンよりも渋いオジサマのほうが若い世代の注目を集めるのではと思うのです。
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Posted at 2022/05/09 05:02:05

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この記事へのコメント

2022年5月9日 20:50
未だに欧州車との違いは新型車を出す時の熟成度にあると思っています。一番感じるのはデザインで、基本2年で手直しする前提で発表してるせいなのか迷いがあるように思います。

お客さんに買ってもらってのメーカーなので解りますが、もっと、牽引してやるぞ!俺に着いてこい!って心意気が必要ではないでしょうか。

それは新しい機能を、新しいデザインを常に求めてる訳ではなく、今までの良いモノは残すと言うのも英断だと思います。

トヨタは本当に素晴らしいメーカーだと思ってるので、苦言を吐きたくなっちゃいます…苦笑
コメントへの返答
2022年5月9日 22:49
本当にその通りだと思います。

何か最初からマイナーチェンジがあるからいいや的な感じでデザインしているように見えるのは、その熟成度が足りない証拠だと思います。

その「牽引してやろうじゃないの」という意識が今のトヨタに一番足りない部分で、妙に顧客の顔色ばかり窺った結果がクーペルックのクラウンとは情けなくなります。

そうした意味ではセンチュリーで見せたトヨタの矜持をクラウンでもう一度見せて欲しいものです。

実際仕事で使ったら色々な面でトヨタ以外のメーカーは使い物になりません。だから尚更今の姿勢には惜しいと思ってしまいますね。
2022年5月12日 23:40
こんばんは。ブログご拝見させていただきました。
自分が免許を取得した時のクラウンは18系・ゼロクラウンでいわゆるクラウンらしさがなくなり始めたモデルになります。ちょうどセダンからミニバンやSUVに人気の流れが開始した頃だったかと思います。
17系クラウンという、スクウェアで重厚感のある乗り味や造り込みを知らずにゼロクラウンというのが「クラウン」と認識していて、後になって17系の「伝統のクラウン」の質感・造り込み・良さを知りました。
ゼロクラウンは前期→後期→200系前期→後期、と乗り味はソフトな方向にマイチェンで戻していった経緯があると思います。結局クラウンというものに求められていたものが何かをトヨタサイドがマーケティングしきれていなかったのか、またはトヨタレベルの話なので何かしら伏線なのか結局よく分かりませんでした。
現行22系は内外装・また走りの性質も「クラウン?」かと言われると疑問は感じます。クラウンでなく「車」として総合的な完成度は高いとは感じます。ただクラウンの特性が好きだった自分としては言われます22系が出た時も、次期型へも以前ほどの新型クラウンとしての「期待感・ワクワク感」というのがほとんどないのが実情です。
強固なCピラーやフワッとした乗り味、滑らかな走行感という特徴は伝統として、また唯一の特徴として進化を追究して欲しかったです。

その中でも仰られております現行センチュリーは全く同感で、それも環境面ではV12というのはどうしても選択しきれずV8ハイブリッドではありますが600h流用とはいえ振動を少しでも抑えようとFRに設変を入れたりとやはり方向性(無振動感、静粛性、遮音性、乗り味など)に対して統一感などあちらこちらに伝統を貫く意気込みがあるように感じます。内装デザインも唯一落ち着くような違和感の無いデザインで一見大人しそうに見えますが物凄く完成されたデザインだと思います。でももしかするとそれも相対的なものかもしれません。

あとスポーツも両立したモデルはレクサスでと言われてる部分も本当にその通りだと感じます。セルシオが終了してLSに移行した時、その後のフラッグシップになったマジェスタの造り込みや方向性はとても合致していたように思えました。

クラウンにはなぜ長期間ブランドを築けたか、そのファンや特徴を大切に進化させたモデルを新型開発して登場させて欲しいなと思います。色々と考えさせていただけるご内容のブログご拝見させていただきありがとうございます。また長文になってしまい大変失礼致します。
コメントへの返答
2022年5月13日 5:24
コメントありがとうございます。

私が免許を取った頃、最初にステアリングを握ったのは13系のV8クラウンでした。この頃はボディもフレーム構造で、操縦安定性はともかく振動を伝えない乗り心地という点では見事でした。その後の14系マジェスタではモノコックになりましたが、これまたソフト路線でありました。

その後も17系までは保守本流でしたが、18系がくらいの変化は乗り心地はともかく私的にアリだと思います。ご指摘の通りで18前期は結構硬い印象でしたが、後期からは多少ソフトに戻したのも当時の市場の要望だったのでは思います。

現行はですね…

実は走りの質感やスタイル以上に気に入らないのは価格が高い割に内装の質感が悪く、とにかくコストダウンしか目に入らないんです。現代の車として完成度は高いとは思いますが、「クラウン」を求める人への訴求度は低く、同じ土俵の輸入車と比べてもイマイチで中途半端な車になってしまった結果が最近では短めの4年でフルモデルチェンジという事だと思います。

私自身も若い頃はセドリック/グロリア派でしたが、ある程度の年齢になってクラウンに期待するものは、やはり国内専用車としての保守本流のセダンという事になります。そんな目で見ると、次もまた「どうせまた中途半端なスポーツセダン路線でしょ?」と新型を期待出来ずに見たくもないとなってしまいます。

やはりクラウンにはミニセンチュリー的なものを求る訳で、保守本流として唯一無二の存在であって欲しい訳です。それは決して噂されるSUVなどは程遠いもので、もしそれが本当ならばクラウンの名前は継承する理由が無いと思います。

私的に特に気に入らないのは、21系もそうなのですが妙にバケット調のホールド性の高いシートで、17系までのように平らでホールド性は低くてもストロークが充分でソフトなものがクラウンには合っているハズです。

蛇足ですが、私は20系セルシオからLS460に乗り換えた際、100m走っただけで少しガッカリしたのを思い出します。乗り心地は荒く、静粛性も内装質感も落ちて、小回りも効かなくなっていました。

これと同様に今のクラウンも、昔からのお得意様からも輸入車購買層からもソッポ向かれる結果になったのは、決して世間のセダン離れだけではなくメーカーの気合が足りない事が最大の問題と考えます。

だってドイツ御三家のセダンは以前ほどでは無いにしても順調に売れている訳ですから。

プロフィール

「今日が9連休の最終日でございます。

休みというものは2日でも9日でも短く感じるもので、このまま年末まであっと言う間に過ぎるのでしょう。この連休中は殆ど外出はしませんでしたが、休みなのに仕事の日と変わらない疲れを感じるのは不思議なものです。」
何シテル?   08/17 19:01
東京は日本橋を中心に活動しております。 趣味としての車は輸入車贔屓で、中でも英国車を好みます。また実用品としての車はトヨタ&レクサスを愛用し、好き嫌いを抜...
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