
毎回修理の度に感じる事ですが、板金塗装の世界は実に奥が深いものがあります。
大別すると「直ってりゃいいじゃん」という修理と「とにかくディテールに拘って原状回復を目指す」というものに分けられると思いますが、例えば車を動かす事で利益に繋がるタクシーやトラックなどは前者に該当するのでしょう。が、恐らくここを御覧下さっている大多数の皆さんは、もし万が一の際には後者の修理を望まれるのではと思います。
私の知る限り、後者の修理を望んだ場合、コスト的にも日程的にもある程度の余裕が必要で、先日のジャガーの修理に3週間強という日数も当然の結果と思われます。
そうした意味で先週の水曜日に入庫させたレクサスが昨日完成との連絡を受けた時には「本当に大丈夫!?」という印象が強かったのですが、どうやらそれは老婆心に終わったようです。
出来の良い昨今の国産車の塗装面は、どの車種も電着による細かなウロコが出るのが普通なのですが、このレクサスLSに関しては昔のラッカー塗装の表面を思わせるような鏡面に近い独特な表面処理が施されています。この塗装面を再現して尚且つ色合わせも完璧な作業を、よくぞこれだけの短期間で仕上げて来た事に驚いてしまいました。
後の心配は、あまりにも作業が早い為にパテが痩せて来なければ良いのですが、最近の補修剤は優秀なので大丈夫だとは思いますが…
Posted at 2011/10/11 10:47:43 | |
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