
「色男、金と力は無かりけり」とは昔の諺でありますが、色男が金と力を持ったらどうなるか…
今のフェラーリにはそんな比喩がぴったり来るような気がします。
昨日はアイドリングストップを搭載したカリフォルニアと458イタリアが中心となったフェラーリのイベントにお邪魔しておりましたが、やはりこの車には鬱陶しい梅雨空を吹き飛ばすほどの魅力があります。
恐らく今後は全ての車種に採用されると思われるアイドリングストップ機能ですが、以前ポルシェのパナメーラで渋滞に嵌った時のゴー&ストップにON/OFFする煩わしさを感じ、それ以来この機構を採用する車種に乗った時にはキャンセルボタンを押してしまうようになりました。
が、このカリフォルニアに採用されたシステムは、停まる前の速度が13km/h以下の時にはエンジンが落ちないという優れモノで、少なくとも街中でのゴー&ストップでキャンセルボタンに手が伸びる事はありませんでした。
そして自身の手でドライブするだけでなく、昨日はプロのレーシングドライバーの方の運転を助手席で体験するという貴重な機会もあり、パワーの掛け方、シフトや減速のタイミングなどの勉強になりました。我々が日常を走る感覚とは違う世界ではあるものの、基本は同じなので真似したいものであります。
458もカリフォルニアも非の打ち所が無い車なのですが、特に今回はカリフォルニアでの高速クルージングの際、オープンボディでありながらも鬼のような強固なボディを持つ事に驚愕しました。この強いボディは下手なサルーンも顔負けな乗り心地にも大いに関係あるようです。
正直、今の現行車種で「これが欲しい!」と感じるのはフェラーリだけなのですが、それは他のメーカーがキャラクターを顧客オリエンテッドにし過ぎる感がある中に於いても、独自の古典的な価値感(それは伝説と言い換えても良いのかも知れません)を守っている部分に魅力を感じるのかも知れません。フェラーリも若干は甘口になっているとは思いますが、辛口な部分も健在でありました。
この車、まさに禁断の果実のような車であります。その実を口にした者は魔力の虜になってしまう牡丹灯篭のような世界なのかも知れませんが、反面では「生きててよかった!」という悦びをここまで享受出来る自動車は他に存在しないと言えます。
久々に本気でコレを買うべく頑張ってみようかと思わせる存在であった事も加えておきます。
Posted at 2011/06/20 09:06:04 | |
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