我が家の女子達は茶色の食べ物が大好きです。
とにかく肉類、揚げ物、チョコレート…どれも過ぎて摂取するとあまり体に良さそうなイメージが無いものが大好きです。
で、毎年クリスマスのケーキは私が選ぶのですが、私的には色の綺麗な白とかピンクの多いケーキに食指が動くのですが、そういうものに関心を示さない面々ばかりなので、毎年クリスマスというのに色気の無いチョコレートだらけのケーキを選ばざるを得ないのであります。
以前もここで触れたホテル西洋銀座があった頃は毎年同じケーキを購入しておりました。今でも銀座の松屋で購入は可能ですが、そろそろ新規開拓してみようと思い11月25日にオープンした京橋エドグランの1Fに入った「トシ・ヨロイヅカ東京」で購入しました。

言わずと知れた有名パティシェ鎧塚俊彦さんのお店です。もともと恵比寿のお店は行った事がありますが、こちらは恵比寿の倍くらいの規模で旗艦店舗になるのでしょう。

エドグランのクリスマスツリーはこの車から電源を取っているのですね。

私的には他にも色々な魅力的なケーキが沢山あったのですが、家人の好みを踏まえて「これでもか!」というくらい茶色のクラシック・ショコラを買って来ました。
早速お茶の時間に食してみると、茶色い食べ物が大好きな二人から喝采が上がる程に濃厚なチョコレートに驚きました。例えるなら、普通のチョコ一粒で3倍のチョコを感じるとでも言うくらいに濃いショコラでありました。それでいながら最後の一口まで飽きる事の無い複雑な味が食後の満足感を満たしてくれます。
これは今後の我が家のケーキのローテーションに加えたい一品でありました。来年のクリスマスの話をしたら鬼が笑いすぎて顎が外れると思いますが、来年はこれに加えて自分用に色の綺麗なケーキをもうひとつ買う事にします。
さて、昨日の空白の時間が気になる方も多いと思いますので…

このドライバーズシートに身を沈めたお話になります。
もうお分かりかと思われますが、それは最新鋭のアストンマーティンBD11であります。アストンは他のスーパープレミアムカーに比べても初期ロットの数が絶対的に少なく、ようやく公道を走れる車が出来たというご連絡があり、昨日の武道館の待ち時間を利用して乗って参りました。

待っていたその車を前にすると、まるで生き物の鼓動のような躍動感を感じる車でした。
シートに収まり、ベルトをしてエンジンに火を入れるという一連の動作が、何故か初めて乗る車にも関わらず流れるようにスムーズに行えます。それはやはり自身のXJやフライングスパーと共通の何かを感じたからに他なりません。
アストン特有のコンソール部分にあるATセレクターボタンでDを選択し、そろそろと幹線道路に出ますが、1940mmの車幅は思った以上に大きく感じます。それもそのはずで、こうしたスポーツカーの幅は大抵リアフェンダー部分がMAXで、フロント部分はそれより狭い場合がほとんどですが、この車はフロントフェンダーからリアフェンダーまで通して1940mmなのでした。
火を入れた時の音は以前の6リッターNAに比べると大人しくなりましたが、それでも迫力満点でありました。ベントレーのW12の音がバスならば、こちらはバリトンという感じでしょうか。
ステアリング上のボタンによってモードを替えられるのはフェラーリのマネッティーノと同様ですが、こちらは足回りとミッションがセパレートしており、それぞれ好みのモードを選択出来ます。最初はGTモードという一番大人しいモードでスタートしましたが、以前のタッチトロニックに比較してもシフトスケジュールがきめ細かくなり、東京の一般道でもストレスなく走れます。足回りもまるでジャガーのサルーンと見紛う程にソフトなタッチで路面の凹凸をトレースして行きます。これはポテンザS007のタッチも少なからず良い影響を出しているのでしょう。
そこからSモードを選択すると、若干スタート時の音質とシフトスケジュールがパワー優先にチェンジして停車時のアイドルストップが解除されます。このモードでは流石にサルーンのような動きは息を潜め、キビキビと交通の流れをリードする動きが出てきます。
更にS+を選択すると、もう発進時から脳みそが溶ける程の加速と快音が楽しめます。最近の大人しい電子制御デバイスに支配された車としては異例なほどのホイールスピンでスタートする所は最初から意図された部分なのでしょう。
迎賓館の横から慶応病院のある外苑西通りに出る道はその昔ビートたけし氏がスクーターで事故を起こした道ですが、短いながらもゆるやかなアップダウンとカーブがあって高性能車で走るのが楽しい場所だったりします。決して道幅は広くありませんが、英国の車らしくロックtoロックが少ないやや神経質なハンドリングが気持ちよくサクッサクッとこなせます。まるで鋭利な彫刻刀で自分の思うラインを削るような快感こそが英国スポーツカーの醍醐味ではないでしょうか。
ここでやや気になったのはブレーキで、最近のフェラーリや先代ヴィラージュに装備されていたセラミックカーボンはオプションでも設定が無く、通常のスチール製が装備されています。効きに関しては十二分に効きますが、その効き方がややナーバスで微妙なペダルコントロールが無いと「カクン」と停まるのはやや気になりました。この個体が走行200kmに満たない車なのでおろしたて時だけの事かも知れませんが、ここがやや気になる部分ではありました。
最近のこの手の車はどれも大きく重めですが、この車も車重が1900kg台と結構ヘビーな印象があります。その反面乗り心地はものすごく良いのですが、スポーツカーとして見ると少し重すぎるように感じます。よって本気のスポーツカーというよりも辛口なGTカーという性格が正しいのかも知れません。

最近はルーフが浮いているように見える「フローティングルーフ」が流行っていて、このDB11もその流れに乗っています。しかしこのリアの量感は他の車が押し黙る程のインパクトと美しさを持っています。
ポルシェ911にしてもフェラーリ488にしても、今のプレミアムスポーツは誰でも普通に運転出来る程に乗り易い車になりました。このDB11も多分に漏れず誰でもイージーにアストンの世界観を楽しむことが可能になった事は同じですが、良い意味で電子制御デバイスの介入が遅いのは人車一体感を大切にした結果だと思います。
にしてもアストンマーティンのキャラって本当に好ましく、カジュアルでも固いスーツで乗っても様になる唯一のスポーツカーです。今すぐという訳には行きませんが、いつか乗りたいという夢の対象として相応しい車だと思いました。
クァンタイムシルバーと呼ばれるグレーメタリックにタンかローズレッドの内装に惹かれました。
Posted at 2016/12/25 18:38:04 | |
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