2022年02月06日
ニュースを見ていると、相変わらず水道工事に関する詐欺まがいの業者が多いようです。
この件で数年前の事を思い出しました。
事の発端は、2か月に一度の水道料金の検針時に水道の使用量が普段に比べて著しく増えていると、水道局からご親切に「水漏れの可能性があるので修理業者を紹介します」という連絡が来ます。確かに水道は同じ生活パターンを続けている場合は無断使用が無い限り、可能性としては漏水が疑われるというところまでは整合性があると思います。
我が家の場合もこの連絡が来たので水道局に業者の紹介を依頼すると、約束の日に「東京都水道局指定業者」の肩書を持った業者の訪問がありました。
丁度その日は妻と義母が在宅しておりましたが、この業者は訪問するなり現場の調査をロクにしないうちから開口一番「面積の大きい建物の場合、上階からの漏水も考えられるので一度全部新しくする必要があります」と言い放ったのでありました。
その対応に疑問を持ちつつも、工事費用がどの程度になるかを尋ねると、「やってみないと分からないけど最低50万円くらいですかね」と平然とした顔で説明が続き、「ホラ、これは以前の現場写真ですが、同じような症状でしたよ」と事前に用意してあるカタログを取り出して一方的に説明を始めたそうです。しかもその50万円という金額は口頭での説明のみで、キチンとした見積り的な明細が記載された書面は一切ありません。
それに対して妻と義母は『他に方法はありませんか?』と尋ねると、「他に方法があれば私が教えて欲しいくらいです」と取り付く島もなく、「今工事日を予約しないと数カ月先になります」と依頼を迫って来ましたが、これは仕方ないと思いながらも「主人と相談して再度ご連絡します」とお引き取り頂いたようです。
因みにこの時間は作業無しで滞在時間15分程度だったそうです。
で、帰宅後に私はその話を聞いて、「一度他の業者にも見せてみたら」と伝えたところ、義母の知り合いに水道工事も行う業者がある事を思い出したようで、数日後に事の次第と件の水道局紹介の業者の見解を説明して調査に入りました。
すると、今度の業者さんはキチンとした調査で庭に棒を差し込むと、「あ、ここがおかしいんだ!」と一階のトイレ付近の水道管の補修を始めました。
結論から申せば、この一時間足らずの修理で完治したのですが、この業者さんは「こんな程度の修理だから8千円でいいや」と破顔されましたので一万円をお渡ししてご笑納頂きました。
さて、完治してしまった以上は件の50万円を提示した業者さんの扱いですが、ここは8千円で直ったという金額の話を出さずに完治した事を伝えると、「では訪問見積り料2万2千円(税別)だけをお願いします」と言ってきました。
まあ実際に大した調査があった訳でもありませんが、訪問調査があった事は事実なので、この段階ではその費用を支払うつもりではおりました。
しかしここからが問題で、その代金を振り込むので指定口座を尋ねたところ、「あ、これは集金に伺います」の一点張りでありました。大変穿った目ではありますが、この人間は会社を通さずに自分の懐に収めるつもりかなという疑念を持ちました。
『しばらく不在なので数日後に』とだけ告げて電話を切った後に東京都水道局に電話して話の一部始終を伝えると、電話に出た男性は「すぐに状況をお調べして折り返します」と電話を切りました。
その10分後に再度電話が掛かってきた時は最初に出た男性ではなく、ずいぶんと好戦的な口調の女性が掛けて来て「業者さんとお客さんの工事代金の件には水道局は一切関与しません!」と来たもんです。
この女性はまるで私の大嫌いな立憲民主党の蓮舫の如くただ耳障りな弁舌を捲し立てるのみで、こちらの話を聞く耳を持ちません。ここで私は『こちらはそんな事を言ってるんじゃない!』と怒鳴りつけて、『ならばこんな不誠実な業者に東京都水道局指定の看板を与えて、それを平気で契約者に紹介する東京都の責任を徹底的に追及させてもらう。第一キミ達は指定業者の看板を与える際にキチンと業者の身体検査をしているのかね!』と一喝したら急に大人しくなったので、更に『この遣り取りも録音させてもらったので然るべきところに出して問題提起をさせてもらう』と出ると、「もう一度ご連絡させて下さい」と電話を切りました。
すると一時間後、またまた水道局の別の部署の男性が電話を掛けて来て、「話の一部始終を件の業者としましたが、今回は訪問見積りの2万2千円はご請求しない事となりましたので…」という連絡がありました。
件の業者の不明瞭な言動は詐欺を疑っても仕方の無いレベルで、実際に会社の記された住所をストリートビューで見てみると、普通のアパートが点在する一角で何処にもこの業者を表わす看板などは存在しませんでした。そこで私は『その金額がどうのこうのではなく、水道局として紹介する業者の選定に対して登記簿謄本や諸所の確認をしているのか?』を突っ込むとしどろもろどな返答となり、それ以来未だに何の連絡も無いままです。
実際にこの件では徹底的に追い詰めてやろうと思い、某局の某ワイドショー担当の知人に話をして、ある程度の取材を重ねた上で数か月後に取り上げてもらいました。この放送を実際に御覧になった方も多いかと思いますが、似たようなケースは日本全国に相当数発生しており、ひとつの問題提起としてはまずまず成功だったと考えております。
しかし今回の件、私みたいな面倒くさい人間の居る家だった事が幸いしたようですが、例えばお年寄りだけの大人しいお家であればそのまま50万円を払っていたように思います。そうした意味では水道局指定の肩書に惑わされることなく、複数の業者に合見積もりを取って納得した上での工事をオススメします。
実際に施工して支払う前でなくては非常に面倒になりますから。
Posted at 2022/02/06 13:45:42 | |
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