「どんな洗車をすればこうなるんですか?」
嬉しい事にウチの車たちを見た方からよく異口同音にこの言葉を頂きます。
自分個人の車は全て自分の手で行っておりますが、決して特別な方法や用品などを使っている訳ではなく、ガラスコーティングを施した状態のものを手洗いする方法を30年以上続けております。
丁度洗車のタイミングでしたので、御参考までに。

まずは走行後であればボンネットを全開にします。この状態で足回りから洗車を始めますが、少しでもボンネットの熱を冷ます意味があります。ボンネットの熱を冷ますのは、洗い流す前のシャンプーが乾燥するのを防ぐ意味があります。

足回りは毎度お馴染みのバケツ石鹸を使用します。因みによほどの汚れでない場合はホイールもそのままバケツ石鹸で洗います。

手が届く範囲でホイールハウスの内側も洗います。この時にホイールには充分に水を掛けて熱を冷ました上でなるべく石鹸を泡立てて使用します。
そしてこの車の場合はドアやバンパーの下部が無塗装の黒い樹脂なので、そのままこの石鹸を使用して洗います。

シャンプーも以前は海外製の高価なものを使用しておりましたが、その実ホームセンターで安価で購入可能なものとの差が無いようなので、今は普通にホームセンターで入手可能なものを使用しております。因みにこれは大塚商会のたのめーるで購入したものです。
このバケツに目視でほんの少しシャンプーを入れたら盛大にホースの水で泡立てます。この時のシャンプーの量はケチなくらいがベストで、あまり多いと泡切れが悪くなります。

洗うウェスは毎回洗濯済みの普通の綿100のタオルを使います。これは洗車スポンジよりも洗いムラが出来にくいような気がします。

残ったシャンプーが無いように隈なく洗い流したら、フロントグリルやアルミホイール、ドアミラー、ドアのヒンジ部分などの細かい部分の水滴をブロワーで吹き飛ばします。特にこのホイールのように目の細かいものは拭くよりも能率的であります。

残った水滴はこの大判のマイクロファイバーを使って拭き取ります。よく拭き傷を付けない為にブロワーで吹き飛ばすだけの方を見掛けますが、それは乾燥後に細かな水滴な乾燥して白くなるので地道に拭き取るのが正解です。因みに先程のシャンプー用タオルは洗濯時に柔軟剤を使っておりますが、マイクロファイバーを洗濯する際に柔軟剤を使うと吸水性が悪くなるので禁物です。

ドアの縁やピラー部分を拭き上げたらばお好みでタイヤの艶出しを使います。これは好みが分かれるところですが、私はタイヤに影響を与えない水性の艶出しを使用しております。決して日持ちはしませんが、こうしたものは落としたい時に落とせるものが理想的なので、長持ちを謳った油性のものはタイヤにも悪影響なのでNGです。

適量をスプレーしてスポンジで伸ばし、余った分はボロ布で拭き取ります。よく拭き取り不要のものもありますが、走り出したらボディに飛散するので面倒な事になります。

ここまでの所要時間は1時間30分です。ウチの車の中で一番洗車が大変なのはこのクラウンエステートで、面積は一番小さいのですが昔の車は外装の部品点数が多く、その継ぎ目が結構大変だったりします。

白い部分は白く、黒い部分は黒く、その輪郭をハッキリさせる事でモノは綺麗に見えます。これで25年経過していますが劣化は感じません。
これに加えて室内は掃除機掛けをして、数か月に一度はエンジンルームにも手を入れます。
よくGSなどで手洗い洗車を依頼するとセダンクラスで5000円前後で、ホテルなどのサービスでは1万円前後くらいが相場だと思います。どうしても体調が優れない時や疲労困憊気味の時は広尾と東池袋にあるGSにお願いする事も二年に一度くらいありますが、それ以外のところは正直なところ自分の求める質の仕事とはかけ離れたもので「自分でやったほうがいいや」となってしまいます。
用具の選択などは自分が免許を取った頃に利用していた公共駐車場の洗車場に大手ハイヤー会社の営業所が併設されており、そこのプロドライバーさんに教えて頂いたものであります。その頃から塗装の仕組みや洗車の方法を聞いて真似した方法を今も続けています。
あの当時のドライバーさんで今も現役の方はもう流石に居ないと思いますが、彼らの技術は実務から生み出されたもので、そこには仕事の流儀というか常にVIPを高い料金で乗せるプライドを感じました。
あの時に私のセドリックを見て「こんなに綺麗にしたら走りたくないでしょ!」と破顔した年配のドライバーさん、今もお元気かな…
Posted at 2024/02/25 18:58:48 | |
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