
先日頼んでいた ADVAN NEOVA AD08R が届いたたとの連絡があり、早速組みに行ってきました。そもそも、この5年間 レースの指定タイヤ以外履いたことがないので、新鮮な気持ちです。
オーストラリアのガレージは、日本とは比べものにならないほど広くガランとしていて、スペースを最小限で有効活用しようとか、そういう考え方はまったくありません。待合室も広く、大きな革張りソファの上でごろんとしながら当地の自動車雑誌などをパラパラしながら作業完了をまちます。
プシューとか、ウィーン、カチカチカチ とかいう音を聞きながら、「ああ、今何本目だなあ」などと作業の進捗を想像します。作業完了と思われたころ、担当者の John さんが寄ってきて、「アラインメントどうしようか?」 と聞いてきました。
私の顔色を伺いながら「タイムアタックに出たり、サーキットを走るのであれば タイヤの角度を調節して...」と解説がはじまります。「日本で NCでレースやってて、こんなセッティングで走ってました」と答えると、「そんなら話が早い」 と“No と言えない日本人” は結局やることに(笑)。彼本人も自ら 20年物 の ポルシェ で走っており、話の内容はセールストークというよりも実体験や経験に根差した意見です。こういった人は信頼できます。
ところで、ここ西オーストラリアは物価さらに人工費がとても高いです。ある物価指数の比較では 1.6倍。日本で ロードスター で某所で 2万8千円 とか取られていたのに、いったいいくらになるのでしょう。聞くと 90ドルです。これは1時間分の工賃に相当します(人工単価だけで比較すると日本では 3千5百円 くらいでしょうか)。基本的には 1時間 で終了するし、作業に手間取って時間がかかった場合でも 110ドル が上限だというのです。
「MX5は、いじるところがたくさんあって大変では? 時間もお金もかかるほうなのでは?」と聞くと、「こんなに調整が簡単な車はない。」「某4駆なんて フロント1箇所しか調整できず、もっと調整しようとすると専用部品を作ってアラインメントを実施する。」「それに比べたら MX5 は楽勝。」「I Love MX5!」だそうです。昔日本で、某大手部品量販店でアラインメントを頼んだ際、いかに 面倒くさくって、邪魔くさい作業 である(だから値段が高い)ということをこんこんと説明されたことがありますが、それに比べると大変ポジティブです。
作業着手してみると、作業スペースが広く設備・工具が充実しており効率が良いためか、作業がとても早い。あっという間に測定器が4輪に取り付けられ、現状の数値が出てまずは確認。フロント・リア のキャンバー、トー、(キャスター)のターゲットを決めて、調整、結局先に実施した タイヤ交換込みで2時間はかからずに完了しました。
一般的なタイヤ屋さんだと、アラインメントは 50ドルが相場のようです。今回私がお世話になったのは、ADVAN のレースタイヤを西オーストラリアでは独占販売しているお店で、お客さんの半分がレース参加者だということです。少し高いお金を払っても、やはり信頼できるお店にまかせたいと思います。走っている上で、バックアップしてくれる ショップを確保することはとても大事です。そういった意味で、足回り、タイヤ関係で信頼できるお店を見つけられたことは、とても意味がありました。
肝心の数値は、おおよそ一般的なものにとどめ、あまり冒険はしていません。また、Cリングでない普通の足回りで車高も高いため、特にフロントのキャンバーはあまりつけることができませんでした。一度 組みなおしたり、車高調(コイル・オーバーと言う)を社外品に交換することも勧められましたが、当分はこれで走る予定です。
帰るときに、ハンドリングの違いをはっきりと感じることができます。特にトーを変更すると、直線をゆっくり走ってハンドルを軽く当てた時でも 外側のサスペンションへの力 のかかり方が違います。これは、ブレーキをしてコーナリング開始す際るの車の動きに直接係わる特性です。昔は、アラインメントを取っても、正直? という感じだったのですが、パーティーレース時代に 半年で 4セット アラインメントを極端に大きく変更して試したことにより、走る前から 「ここをこういう風にいじると、こういう風に変わりそうだ」というイメージすることができるようになりました。 “違いが分かる男”に成長したかもしれません(笑)。
Posted at 2013/07/13 14:08:43 | |
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