
新しい新機軸満載で6年ぶりのFMCを受けたフィット。 ライバルがHV化や走りの良さをブラッシュアップされるに連れ、次のモデルの進化に期待が募っていた中、今回、HVとガソリンの1300に乗る機会を得たため、近くのホンダのお店に行ってきました。
今回もこれまでの伝統どおり、センタータンクレイアウトを継承した車体設計を受け継いだものの、プラットフォームは新設計され、これまでのネックだった、タンクの厚みで前席の室内高、及び、ヘッドルームが犠牲になっていた欠点を、厚みが薄く平べったいタイプの燃料タンクの採用で払拭し、より自然なドライビングポジションが得られるとともに、身長175センチの私が乗ってもこぶし一個分のヘッドスペースが残る余裕のあるものに変わりました。 トランクスペースも先代よりも容量は減っているものの、パッケージングの見直しでほとんど先代から変わらないスペースを稼ぎ出していて、たっぷり余裕があります。
早速、運転席に座って、スタートボタンを押し、プリウス式のスティックタイプのシフトを右手前に引いてDに入れると、今までのIMAからはなかったEVモードでモーターの力でスルスル走っていき、ある程度、スピードにのってくるとエンジンモードに切り替わるものの、その切り替わりもプリウスのように気がつかないくらい自然に切り替わるために、モニターをみていないといつエンジンで走っているのかわからないくらいです。今回のHVの試乗で特に関心したのは
DCT(ツインクラッチ)ミッションの変速のスムーズさで、GT-RやランエボXのような電光石火のごとく速いスピードに入るタイプではないものの、変速ショックがなく、滑らかにシフトしていく様は個人的に感動を覚えた程。出来れば、スタンダードグレードに採用して欲しいくらいにその完成度の高さには驚かされました。パワーも1500CCに上がった分、どこからでもトルクがあり、先代のHVに物足りなさを覚えた方には是非、乗って欲しいくらいの出来です。
対照的にガソリンの1300はエンジンは先代の
L型をツインカム化してアトキンソンサイクルを採用してはいるものの、パワーは先代のプラスアルファ的なパワーに留まり、床までスロットルを踏んでみたものの、トルクのツキがなく、体感的には先代からそう変わらない印象。 エンジンの音もやはり、L型のままで、かつてのZCやD型のような官能的なフィールは乏しかったです。また、CVTはトルコンこそ使われているものの、従来のものよりもコンパクトかつ軽量化して
10%軽くなっていて、確かにスムーズかつ静か。ただ、これは好き好きかもしれませんが、私個人しては湿式多板クラッチを使ったトルコンレスの初代の頃のダイレクト感のあるフィールが好きでした。なんといってもCVTとは思えないくらいほぼスリップロスがなく、キビキビ走れたのは衝撃的でしたし、感動もんでしたから。
パワートレインとともに気になる乗り心地ですが、スムーズなクリアな路面では印象は良かったものの、舗装が荒れた路面だと、先代ほどではないにせよ、ややバタつきが目立ち、もう少し、ダンパーにせよ、スプリングにせよ、煮詰めて欲しかったというのが正直な感想です。特に今回の試乗コースが先日に乗ったスイフトと同じコースだったため、少なくとも現状で乗り心地の良さではスイフトの方に分があるように感じました。 また、同時にボディ剛性も今回も大幅に上げていないと思いました。剛性がないわけではありませんが、ライバルがよりしっかりしたボディを持つようになっている現状をみると、平均的な剛性です。 ハンドルの手ごたえにしてもスイフトの方がよりカチッとしていましたし、対照的に思いました。
とまあ、いろいろ感じるところは多々あったものの、今度のフィットも先代に確かな魅力がプラスされた分、また、このクラスを席巻するのは間違いなさそうです。 ただ、個人的には乗り心地に関した改良は次のマイナーチェンジでしっかり対処して欲しいと思いました。初代はその反省で中期モデルからはしっかり改良してきましたし、何より走って楽しい進化を期待したいです
Posted at 2013/09/09 20:27:35 | |
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