高速クルーザー

滑らかに吹け上がる3.0リッター水平対向６気筒エンジンは、理論上、完璧なバランスと言われるだけあって、素直に気持ち良い。
低回転域では大人しめの排気音（STi４本出しマフラー装着）も、5000回転以上回すと、乾いた音が響いて楽しい。
停止状態からの発進から80km/h以上の高速域まで、全域でトルクフルであり、意のままに加速でき、運転は楽。

SI-driveの設定は、「I」ではもっさりしすぎて、この車を買った意味がない。「S」でほどよい、「S#」でスポーツエンジン感を感じられる。
ハンドリングについては、乗用セダンの域を出ず、フロントヘビー感は否めない。ビルシュタイン製のダンパーが採用されているが、フロントの荷重に対して、サスペンションが負けている印象があり、２回、３回とハンドルを左右にふると、減衰し切れずにロールが大きくなっていく。もうちょっとハードな設定の方がよいのではないだろうか？ここはのり心地とのトレードオフだが。もちろん、普段使いには全く問題なし。

乗り心地は、まあ、こんなもんだろうなというレベル。特別いいわけでもないし、悪いわけでもない。
良い意味でステアリングインフォーメーションは入りやすく、スバルらしい気持ちのよい運転ができる。

６気筒エンジンは静かで、振動もほとんどない。それは高回転域でも同じで、エンジンがガサツだと感じることはなかった。微細な振動がわずかに伝わるレベル。

車幅1730mmのサイズに非常によくまとまっており、後部座席も普通の大人が乗るのであれば、十分だろう。

荷室は外観から想像できないほど広く、ツーリングワゴン譲りの十分な荷室容量がある。

3.0リッターだけあって、悪い。
街中は6〜８km/l。
排気量が大きい分、高速道路ではよく伸びる。
11〜13km/l。
高速クルーザーと題した一つの理由はここ。
ちょこちょこ走るシティコミューターではない。