今や、私の日常の目となり
常にフル稼働状態にある
リコーの変態システムカメラ「GXR」
購入以来1年半、
ワークホースとしての大活躍の代償は
反射防止コーティングが禿げてボロボロになった液晶画面…
ひとまず、パナソニック電工の誇る反射防止技術「ファインティアラ」を採用した
液晶保護フィルムで凌いできたんだが
当然禿げてしまったものは根本的にどうしようもなく、ずっと気になっていた。
そこで。
何か、安い不動品カメラから液晶画面をパクれないかと思い立ったw
ターゲットは、これまた整備手帳などの写真メモとして活動している
同じリコー製コンパクトデジカメ
「CX1」の同型機のジャンク。
GXRのを実際に開けてみないと確証はないが、恐らく規格は共通のはずだ。
これは最終型に至るまでの、CX系列コンデジのすべてにも当てはまるはず。
というわけで
1000円で不動品買いましたw
ジャンク理由;電源が入らない
液晶画面に保護フィルム貼ってあるw 新品同様キタコレwww
…では、GXRバラします。
側面のネジというネジをすべて外す。
が、抜けない。
原因はここにあった。

グリップラバーの端をめくらなければならない。
この下(丸印)部分にはネジ。そしてこの一部分で、カバーは粘着止めにもなっている。
そして。

実はコネクタースロットのガーニッシュ部分、後付けです。
粘着で止められてるだけ。
これを外さないと、背面カバーは上にずれて行かない。
リアパネル、オープン。

右側の細ーいハーネスは、忘れず外しておかないと
絶対どっかで断線させてしまうだろう。
で、モニターは
コネクタ一つで刺さっているだけ。
本体には粘着で軽く止まっているのみ。すぐ外れる。

思ったとおりだ。
規格共通品、SONYのIPS液晶・アンチグレアコーティング加工の光沢画面。

型番まで一緒である。
外した古い液晶の表面

フィルムの下に、鱗のようなコーティング剥がれが点々と。
交換後
画面だけ新品同様ではないかwww
こんな事態に至ったのは
そもそも、メーカでやったら幾らぐらい取られるんかなぁ・・・と、ふと思ったのが最初の動機。
コストとしては、恐らく次の順に安くなる。
『メーカ交換>中古GXR本体>>>>CXシリーズのジャンクからかっ剥ぐ』
予想だけど、メーカで交換したら2万近く行くんだろう。
GXR本体は安くて9000円程度から。
CX1ジャンクは1000円でしたwwww
さて。
液晶だけ頂いてハイさよなら、ってわけじゃねえんです。
・・・ウチのCX1も実は具合が悪い。
これは、珍しく新品で買ったコンデジで
就役以来、地道に日常写真メモなどの用途を下支えしてきた、縁の下のナントヤラ。
ある日、迂闊にも落下破損させてしまい、急きょ格安ジャンク品を仕入れて修繕したのだが
残念ながら移植したレンズが、当初から完全な状態ではない。
症状;前玉大キズ(写り込みアリ)、手ブレ補正ユニット不具合(手ブレ補正が動作してないとき、CMOSがホームポジションにおらず、半押しすると画面がカクッと飛び上がる。動作必要ないとき、重力に従ってCMOSユニットが落ちたまま)
無論、制約アリとはいえ稼動は可能なので使ってきたが
せっかく完動部品が来たのだから、交換しない手はないw

実質、フレームレスのセミモノコック構造と言い切ってよかろう。
外装と、それを留めている金具。
そして、液晶画面が乗った薄いステンレス板のフレーム。
ほぼこれだけで本体強度を出している。
簡素な構造だが、のちのCX4辺りはパーツ割りの概念は同様ながら、更に簡略化が進み、割り切った構造をしていた。
これでも結構贅沢な造りと言えなくもないのだ。
なお、レンズユニットは何の固定措置もされていない。ネジ留めのひとつもない。
上蓋と液晶フレーム&側面サブフレームに囲われて嵌まってるだけ。
なので、ここまで来れば

コネクタ2つだけで、すっぽ抜ける。
簡単も簡単。

レンズユニット背面。
バツが入ってるが、何がバツなのか解らない完動品。

緑で囲んだパーツが、CMOSを押さえる部品。
これで固定しないと、CMOSユニットは宙ぶらりんになり
手ブレ補正機構が動作しない限り、重力に従って上下左右の可動範囲内で落ちたままになる。
交換したユニットは、到着時点でここが小破していたのだった。
イメージサークル内なので写るには写るが、
1/500秒より速いシャッタースピードで、手ブレ補正が動作しない条件化では
さすがに周辺光量や周辺画質の厳しいところに偏って鎮座しているのが気になる。
例外なく外れている、このシート

これをレンズユニットにキチンと貼り付けておかないと
隙間からホコリが入りまくる。
特に一番上の部分は、レンズ収納部とCMOSのある部屋に通じているので重大。
CX2以降の28-300相当の高倍率ユニットも基本構造が同一で、ホコリの浸入に悩まされる。
逆に言えば、ここを開けてブロワーで吹けばCMOS上のホコリは落ちる。
こうして、めでたく修理完了。
以下、復活の雄叫び

Ricoh CX1
なお、新品で購入したこのカメラだが
今現在、購入時のまま残っているのは
液晶パネルとそのフレーム、フラッシュ基盤、トップとリアのカバー。
付属品。
以上。
(あ、前の落下事故再生工事中にマザボが謎の突然死したんでそこも移植しますた)
既に中身別物じゃねぇかww素直に完動中古買えよwwww
やはり、コスト掛けて導入した機材…という頭があったんですよねw
何年も前の購入だから、既に減価償却済みといえば、そこまでなんですが。
まあ、使い勝手のいいカメラなので…
今の眼で見れば、もちろん機能的には相当劣ります。
HD動画が撮れるでもない。
CX3以降のように背面照射CMOS「Exmor-R」が採用されてるわけでもない。
アホみたいな無駄画素数があるわけでもない。
高倍率といっても28-200止まり。
ホワイトバランスは頭が悪く、よく外してコケる。
…解っちゃいるんですが、悪いカメラとは思えません。
動画はNexに丸投げでおk。
Exmor-Rの高感度耐性が欲しければGXRに
P-10を付けて運用すればいい。
画素数なんてコンデジには1000万前後あれば上等。
倍率が低い分、レンズの質はいい。
そしてホワイトバランス・・・ キメたけりゃ光源を白紙に映してマニュアル決定でいいじゃん。
何より、出て来る絵が「変な塗り絵調」じゃないのがいい。
こういうネガフィルムっぽい絵を出してくるデジカメは、最近ホントに少なくなった。
シリーズとしては、CX6を以て
先代・カプリオRシリーズから連綿と続く系譜に、事実上終焉を告げたわけですが
玄人好みのする、シブいスチルデジカメだった気がします。
(CX1~5までカタログ落ちしてないのがビックリだが、流通在庫のような気がする)
GXRの陰に隠れて地味な存在だが、これからも運用は続きます。
以上、デジカメ分解修理記でした。
なんて役に立たない記事なんだ・・・orz
デジカメの分解整備は自己責任です。
【追記】
もう1パネル確保しとこ(←←←