「俺、たから。
鳴門大津の神社あたりで暮らしてる。
越前からチャリで来た。
悪りィねえ越前さんよ…俺にはこっちのが住みやすくてさ…」
~~去年 9/10
初めて逢った日
…あら!あんた!あんた、もしかしてたからくんでちか!!・:*(*'ω'*人)*:・
「???…誰てめえ」

つーん

あああああ( ◞´•௰•`)◞ たからくんワシこわくないのよ?のよ?
「(…何かヘンな奴に見つかっちまったなァ…)」
~~
…その少し前から、私もその存在は知っていた、たからくん。
けど実際に出逢うまで、ずいぶん掛かりました。
けっこう長いこと、だだっ広い大津の田園に単身で暮らしてた子なので。
ウチの子たちを見つけて、仲間がいた!と言わんばかりに寄っては来てたんだけど
「へっへー、ちっこいの、俺のが少し先輩なんだぜ?(ドヤ顔)」
※ここウチの巣から400m以内(←
ウチの子たちとも仲良し…なんだけどね、本人的には。
けど、勇者とうちゃんは子育ての身、容赦ありません。
とうちゃん
「で?挨拶は終わったか?…では今すぐここを立ち去れ!!」
「ちょ、てめ!何すんだコラぁ!ここは俺のシマだっつってんd(バサバサバサァ)」(敗北
(動画二点:鳴門コウノトリ様
https://twitter.com/narutokounotori)
おとうさん…さすがにそれは侵略行為なんじゃ
「何が悪い。先にこちらの領域を僅かなりとも侵犯したのは彼だ。
それに野生の世界では力あるものが生きる権利を得る。そして私にはこの子らを護り、独り立ちさせる責任がある。そのために、力を行使するまでだ。
縄張りを主張するなら、この私を実力で追い落としてみせればいい。やれるものなら、な」
ぐ…手厳しい…
「……わーったよ。じゃその力とやらをよ。磨いてきてやるよ…」
こうしてたからくんは、本当にこのあと鳴門を去ります。
よほど堪えたんでしょうねぇ。自分が餌場にしてるところで他個体に敗北したんですから。
とうちゃんも、なにもそこまで邪険にせんでも、子供たちと仲良くしてるのに…;
新天地へ?それとも生まれ故郷?
鳴門を追われたたからくん、転々としてるけど一体どうするのかな…
と思ってたら
ひと月でカムバックしましたwww
「帰ってきたぜ?w…こんなおいしい場所、他にあるわけねェーじゃん?」
鳴門の餌の多さと環境の良さは、彼以外にも多くのコウノトリが目をつけているところw
~8/31 今のところ最後の「ふるさと」寄港~
「越前… ふるさと、か…
強面のいない故郷で、このまま平穏に暮らす…か?
…なんか違う、な。
俺は「選んだ」んだよ。
俺の居場所は「ここ」だって、俺が決めたことだ。
…すまねえな、俺は行く。もう振り返らない。
今度は、負けねえ。
じゃあな、「越前(ふるさと)」。世話ンなったな」
~~~~
彼と初めて逢ったのは、鳴門への帰還からすぐのことでしたw
それ以来、彼はこの鳴門を、一歩も出てません。
完全に居を据えたのです。
しかし…ええのかしら、とうちゃん(→)
「たから? …ああ、そんな奴もいたかな…
好きにすればいい、線路のこちらに来ないのなら、知ったことではない。
我ら夫婦の今年の務めは既に果たした。あとは、なる達が誰と何処でどう生きようとどう死のうと、彼ら自身で決める。それだけのことだ。」
あらら_(┐「ε:)_
子育てがひと段落したとたん、鷹揚で落ち着いたとーちゃんに逆戻り。
あさひ「あなたがそれでいいなら、別にいいんじゃない?」
それからというもの
あれほど探すのに難渋したたからくんは…
毎日のように見掛ける、お馴染みの顔ぶれになってしまったwww
3度も会えば、彼らはそれが安全か危険かを覚えてしまうらしい。
私も覚えられ(ナメられ)てしまったw

そもそも近くで農家さんが作業していようと、平気の平左
色々ありました。
ある日は、ウチのあさちゃんとおデート♪
「あ、あのさ…俺…じつはさ…お前のことさ…はじめて見た時からずっとさ…///」
「Zzzzz」
「…って寝てるし!;;」
ある日は、大型台風が来てみたり
「げ!!前に進まねえええ!!!」
※めっちゃ羽ばたいてるけど前進してない
朝逢うと眠そーにしてたりするあたり、いかにも男子高校生的ですw
「…クソネミ……」
そんな彼は、この鳴門の大空を
日々、自由に駆け回ります。

「J0138、着陸コースに入る。誘導よろ」

彼が初めて見る、四国山地の紅葉
そんなある日、なんと同郷の後輩が飛来しました。
おなじ越前のリリース個体「ほまれくん」、放鳥されて僅か1か月足らずで
まるで吸い寄せられるように、この鳴門に舞い降りたのです。
なお、登場地点は自宅から目視範囲内www
以来、鳴門から一歩も出てませんw
同郷のよしみか、彼らはすぐにコンビ結成「越前ブラザーズ」

まるで、たからくんを先輩と仰ぐような、ほまれくんw 実際わりとよく一緒にいるんです。
「「♪Si オーレ達はいつでも 二人でひとつだった
地元じゃ 負け知らず~♪」」
その割には「情けないぜ、助けてくれ、例の親父に追われて」一度ここを去ってるよね、たからくん。
※地元で組んだことは一度もありませんw
でも、「この街にあこがれて、信じて」ここを選んだことは、どっちも間違いないようですねw
…で、当然ながら、とうちゃんの洗礼を受けるわけでしてwww
「この痴れ者が!越前へ帰れい!!」「やなこったーぃw」
大人に叱られて走って逃げる悪ガキかお前はw
たからくん、ほまれくん、なる、あさ、れん、J0132、J0167
いつもの仲良しメンバー、何をするにも大体いっしょ
「ここも随分、賑やかになったよなァ…」
~~~~
そして
そんなたからくんや彼らにも、静かに冬がやってきます。
12月某日
大津の一角で、鳴門家族とたからくん達が
一堂に会する光景が、ありました。
父「………」
「…な、なんだよ………」
「………フ…」
バサァッッ
ひとり、群れを離れたとーちゃんの心中は、わかりません。
ただ
あの時のようにケンカにはなりませんでした。それだけです。
「なる、れん、あさ。…それに、たから君、ほまれ君も。よく聞いてね。
もうすぐ冬が来ます。
この南国といえども、冬は長く、厳しいものです。
あなた達の、試される季節が来ます。
私たちも、次の子育てに入らなければなりません。
近寄る者は、たとえあなた達でも、容赦はしません。
…みんな、元気で暮らしてね。
強く生きて頂戴」
なる「わかった!僕も弟や妹の面倒見るよ!!」

「キシャーーッ!!」
「な、なんだよ母ちゃん!??」
「お前は早く広い世界へ旅立つの!四国中央市に寄ってきたぐらいでいい気になるんじゃない!」
「…楽しそうだな、あの親子」
「そッスね…」
…このメンバーが一堂に会したのは、それが最初で最後でした。
なぜなら、
あさちゃんはこの冬、鬼籍に入ってしまったからです。
状況から察するに、恐らく餌場争いの事故です。
野生下では些細なことが生死に直結するもの。
これも、不可抗力。残念です。
~~~~
このあと、自分自身の環境の急激な悪化を受け
彼らを追う時間も、気力も、急速に失われて行きました。
新たに購入した
「ドラゴンランスⅢ」にも、性能評価試験以来、出番はありませんでした。
~~~~
3/7
ようやく場所を知った、あさちゃん最期の地のお参りをした後
久しぶりに、大津の農業地へ向かいました。
そこには
立派に冬を越した、彼らの姿がありました。

…たからくん!!

堂々の足取りで、次々に獲物を摘んでいます。
弟分の、ほまれくんも、

ひとまわり逞しくなって得意顔。すっかり、ここの住人になりました。
「ついて来いよ、ほまれ。ここは俺たちの空なんだからよ」
「Si 俺たちはいつでも 二人でひとつだった
地元じゃ 負け知らず」
「そうだろ?…ここが、俺たちの新しい「地元」なんだよ」
「それはいいんスけど先輩、もうすぐ所帯持つとかなんとか」
「え、ああ、まあ、そう…そうなんだよな、はは////」
じつは、たからくんには今、彼女さんがいますwww
去年からここに住んでいる、豊岡出身・J0132号さん。

美人さんですねぇ。良かったね、たからくんw
最近なにをするにも一緒。
「あ、あのさ、…お、俺たちって、なんかさ…その…///」
「(はっきり言えばいいのに)」
おそらく、冬には念願のマイホームを持ち
鳴門第二号のペアとして、定住することでしょう。
一度巣を構えてしまえば、そこは定住地となる習性があり、
毎年補修して使うようになります。
越前に生まれ
はるばる越してきた、たからくん。
いつもの神社で、今日も元気です♪

一時間ほど腰掛けて、のんびりと眺めてました。もう、この程度で距離を取ろうとすることも、ありません。
…たからくーん、足しびれた、歩けん_:(´ཀ`」 ∠):_
「(こいつやっぱりアホだ…)」
ps.
たから君よ、いいことを教えておいてやろう。
「…んだよ」
君の彼女さんのJ0132号さんだがな、実を言うと
J0044号。とうちゃんの妹さんだ。
つまり。
彼女を嫁に娶るということは!
お前はとーちゃんの、本当の「義理の弟」ということだ!!
「ザッケンナコラーーーーーー!!!!!!」
ちゃんちゃん。
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Posted at
2018/06/16 02:53:07