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2010年06月11日 イイね!

帰り道から10分踏み込んだ秘境

帰り道から10分踏み込んだ秘境最近、真っ直ぐ家に帰るということを、あまりしない。
やれホタルを見に行くだの、やれいつもと違う道だの・・・


どうも私生活の充実感がないことへの、捌け口を求めて
彷徨っているのかもしれない。



今日は、最も身近な「険道」
主要地方道・徳島県道41号徳島北灘線を辿り
大麻の山を越え、卯辰越の峠の先・折野川を視察に向かう。
ここもホタルの名所として記されていたからだ。

2回程だが、大昔に通ったことだけはある。
一応、その「険道」ビギナー偏のような佇まいも、知ってはいるつもりだ。

但し、夜間は前例がない。

ちょっとした冒険になるな、と思った。


大麻神社を右手に見つつ、2車線だった道路はすぐさま
離合困難な部分を随所に含む、九十九折りの山道へ。
道は狭いが、こんな時間、既に対向車の姿などあろうはずもなく。

峠を越えると、いつも明るい星のように輝いている
大麻山の航空管制灯常夜灯が、すぐ横の尾根に見える。
(6/23追記;航空用じゃなく、あくまで常夜灯なんですね。その存在意義はむしろ「灯台」に近いものがあり、海運上の重要なランドマークだそうです)

やや広くなった道を駆け下り、集落の入り口付近の何かの施設の入り口、
自販機のある場所があったので、ひとまず様子を見ることに。

おお、いるいる!
そこらじゅうに点々と、光が飛び交っているではないか。
水田のある山里に光が舞う・・・何十年、いやそれ以上昔から当たり前だった
古き良き里山の夜。
川原(だと思う、多分)の方にも、かなりの光点が見え隠れするのが判る。
大谷・櫛木より生育規模は大きいようだ。


だが。


施設の鉄格子の向こうから、何か出てくる。

野犬だ。
侵入者と識別されたか、激しく吠え立ててくる。

・・・吠える声が、他の場所からも聞こえる!寄ってきている!!
道路の、山の手の方向からだ。
なんてこった。コイツの警報をキッカケに、徒党を組む構えらしい。
1匹ぐらいなら適当にあしらっておく事もできるが、群れとなると話は別だ。
市街地の日常では考えられない戦慄。
すぐさまSVXに掛け戻り、ホーンと空吹かしで野犬共を威嚇、
それでも及び腰ながらに立ち塞がって吠え立てる奴らを、事と次第によっては跳ね飛ばす覚悟で急発進。
相手は、さすがに大慌てで逃げていった。


ヤバ過ぎる。
撮影がどーのという次元の問題じゃない。

こいつらだけではないだろう。イノシシもいる。野猿もいる。
足許に目を遣れば、マムシが行く手を阻む。
(先日の撮影場所である大谷の民家の裏でさえ「出た」そうだ。マムシも、イノシシも)

人里から、クルマでたかが10分。
人間様のナワバリなんて知れたものだと思い知る。

昔の人々は、こんな山でも、生活を賭けて生身で往来していたのだ。
どれほど心細かったことだろうか。
不安や緊張に研ぎ澄まされると、些細な物音や、ちょっとした違和感にも
驚きや恐怖感を感じるものだ。

昔人は、それを「妖怪」と読み替え
正体不明の恐怖に「正体」をでっち上げることで、無理やり納得していたのだろう。

人工の明かりが支配する、人間のナワバリ。
そこには、もはや往年の妖怪の恐怖はない。
(いや、今は同属であるはずの人間こそが妖怪・・・なのか?)
だが、こうして単身、一歩ナワバリを踏み外しただけで
この現世にあってすら、その恐怖の片鱗が鎌首をもたげて来る。
それは、東方プロジェクトのような、可愛い女の子の姿として親しめるような生易しいものじゃない・・・リアルで生々しいものなのだ。


重なる山々の先に、我々のナワバリが輝く─────。
Posted at 2010/06/11 01:13:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | チラシの裏 | 日記

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