先日、こんなレンズを入手した。
『TAMRON A16p(SP17-50/2.8LD DiⅡ)』
広角側が特に手薄な、我が家のペンタックスKマウントレンズラインナップに喝を入れるべく
かねてより興味のあった、このAPS判用大口径標準ズームレンズを導入してみた次第。
じつは現金を投入してませんw
ひょんな事から、AUポイントの残高を調べてみたところ
40000Pを超える勢い。
そしてまた、たまたま
「AUショッピングモール」なるものの存在を知ってしまったから、さあ大変。
蓄積したポイントが、ここで現金32000円分程度として使えるというではないか。
どうせバカ高いスマホ(&ガラケー)の新品・新製品なんて今後も買うわきゃないし?
これで何が買えるのん?と思って調べてみれば。
あるじゃないですか、ジョーシンがw
一応、価格は慎重に調べてみて
概ね市場最安値からも大きくかけ離れてはいないことを確認のうえ
珍しくも「新品レンズ」などというものをポチってしまったわけで。
他に新品購入したのって、
DSLR-A580&SAL1855のキットぐらいじゃないのかなw
で、届いたんだけど
偏ボケあり?と思われたので、一度メーカーチェックに出てます。
何か調整あったのか、はたまた私のレンズ制御が甘かっただけなのか。
…さて。
実戦での使用を模した撮影試験とレンズ比較を行って来ました。
対抗は、同じ焦点距離域で絶大な戦力となっている
お馴染み
「SONY SAL1855」。
基本的に同じ系列のSONY製CMOS撮像素子を装備していると考えられる、K-5とNex-5Nですが
制御するハードウェアまで同じではないので、色合いはおろか実効感度まで異なるようで
同じ露出条件にセットしても、同じ明るさにすらなりません。
その辺はRAW現像で、可能な限り近似するように調整しています。
但し、全く同じものには、どうあがいても出来ません。
そこはレンズ特性の違いまでも含めた「個人の好み」の領域かとも思う。
まずはワイド端からいってみよう。(但しSAL1855の画角に合わせ)
※リンク及び画像クリックは、全て原寸が出ます。
18mm付近 絞り開放試写
K-5 SP17-50/2.8
Nex-5N SAL1855
周辺光量低下と像面の崩れはあるが、これだけ映れば文句はないだろう。
SPの名に恥じない。
が、SONYの安レンズが想像以上の健闘をしていることにも、さらに驚いた。
開放絞り値の違いも、レンズ構成方式の違いもあるので、単純比較は酷なのだが
ここまで主力を張ってきただけの事はある。当面、その地位は揺るぎそうにないです。
列車の到達を待ち、実際の撮影条件に近い状態での比較

SP17-50 f4

SAL1855 f5前後(アダプター目盛りから推測)
どちらも大したものだ。
ペンタのシステムで、このレベルを実現しようとすると
M42マウントの「COSINA 19-35/3.5-4.5改」を動員するほか無かった。
(コシナの筐体に、光学系OEM先のタムロンA10(AF19-35)のレンズを全移植、
コーティングのグレードが違うため、色乗りがまるで違う)
ペンタ純正・DA18-55の仕事は、残念ながらこの時点でほぼ終わったといえる。
続いて、場所を変え
テレ端までの総合的なチェックを。
35mm域
開放試写
K-5 SP17-50/2.8
Nex-5N SAL1855
実写結果

SP17-50 f4

SAL1855 f5.6前後
テレ端50mm付近
開放試写
K-5 SP17-50/2.8
Nex-5N SAL1855
実写結果

SP17-50 f6.3

SAL1855 f6.7前後
24mmから35mm辺りは、どちらも開放から何の問題もなく解像。
大口径のA16には周辺光量不足と四隅の僅かな崩れが見られるぐらい。
これとてSAL1855と同じ絞り値まで絞れば、逆転する。
テレ端は、開放だと主に周辺がやや厳しい。
それに、ピント合わせがものすごくキツい。相当慎重に、精密にやらないと合わない。
ピントリングに触ったらズレました、というレベルなので
AFにポーンと任せられるとはとても思えない・・・
そのナーバスさも、一絞り辺りで収差が落ち着いて、だいぶ影を潜めるのだが。
そもそも、この大きさ・重さなので、実質F3.5通しで使うと考えても存分にメリットはあるため
実用には差し障り無い(というか撮影者のコントロールに掛かっている)と考える。
ただ、50mmの画角固定となれば
これを強行して使う以前に、恐るべき光学性能を持つ
「COSINA 55mm/1.2」という単焦点標準レンズがいるので、あまり積極的に使う場面がない。
PENTAX K-5 COSINA 55/1.2 f4.5だったかな?(うる覚え)
このレンズと喧嘩させるのは、クラス違いのボクサーに撃ち合わせるようなものだ。
概ね「18-35mm(フルサイズ換算28-50mm程度)」を
手っ取り早く堅実な画質でカバーできる、というのが主目的となるので
テレ端は「絞ればそれなりに良好に撮れる」のなら、戦力としては充分だ。
で、対するSONYの18-55の方も、同じように開放では多少の甘さが否めない。
開放絞りがf5.6というのが、ハンデの大きさに拍車を掛ける。
だが、全体的に安定していることと、少しでも絞り羽が出てくればそれだけで改善するので
普及クラスの標準ズームとしては、及第点以上だ。
F8で使えるなら何の問題もなし、わずか1/3絞りだけでも全然変わる。これがポイント。
──悪条件下でも一定水準の結果を出せることが期待される、安定した大口径ズーム。
久々に、まともな戦力増強となりました。
で、実用試験のシメは
図らずも現れた「大当たり」赤いキハ。
PENTAX K-5 TAMRON-SP 17-50/2.8LD(A16p) 50mm f5.6
嬉しい初陣となったのでした。
Posted at 2012/12/15 00:38:41 | |
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