
いやぁスミマセーン、こんな話題ばっかりで(←
まあ個人の日記帳だから別にいいよね(いいのか
相変わらずの
虫画像多発注意でございます。
Top画像は本日運転中に救援したコ。
え?見えない。 当然ですよ擬態昆虫なんですからww
先日、不慮の事故で
半身不随で瀕死となった、ウチの庭の
黒ゲート号生まれとおぼしき、褐色緑色ハイブリッド個体のチョウセンカマキリ。
差し出す餌を、やっとの思いで齧り。
口元に差し出した牛乳の雫を、必死に飲み。
萎えた鎌は、自力で餌を支えることもろくに出来ず。
足許はおぼつかず、収容した箱の天井の網に爪でぶら下がるのがやっと。
もう、ミルワームの購入に踏み切って
せめて寿命を全うするその時まで、面倒を見て行くことも辞さない。
・・・そう、思っていた。
昨日、高梁から戻って来るまでは。
というか、厳密には
彼女の回復傾向が著しく、
出掛けている間、箱の中でお休み頂くだけでも大丈夫かもしれないと思ったから
日帰りながらも長距離ドライブに出ることを決意できた、とも言う。
その顛末は、また明日・・・これまた色々あってねぇ_(:3」 L)_
「まさか、こうなるとは。」
この連続ですよ、彼ら彼女らがクルマなんていうトンでもない場所から産まれ出て以来w
まさかクルマのアンダーパネルに卵のうが仕込まれているとは。
まさかそんなものが無事に孵ってしまうとは。
まさか脱皮失敗寸前の場面にかち合うとは。
まさか壊滅したと思っていた褐色固体が健在だったとは。
まさか脱皮したら世にも珍しい褐色緑色ハイブリッドの変異体だったとは。
・・・まさか庭の事故で、落鳥ならぬ落虫寸前のショッキングな場面を目にするとは。
・・・まさかそれでも生きようと足掻き続けるとは。
そして。
まさか、また狩りが出来るまでに復活しようとは。
野生生物の動向は、専門家ではない私の想定など
はるか斜め上72度ぐらい超えてました。常に。
今回もそうです。
昨日の日記の通り、その回復度は想像以上。
──回収当時。

体の軸は全体に左へ歪み、脚は萎えて体を支えきれない。
腕も脚も、思うように動かないのか
箱の天井の網に、ツメで引っ掛けて6本足でぶら下がってじっとしているのが精一杯。
それでも眼は光を失っておらず、生きることを諦めてなどいない。
(眼が黒っぽいのは、生命力の低下ではなく夜眼になっているからであり、正常。重要なのは偽瞳孔が確認できるかどうか)
貴重な3連休、泊りがけで高梁方面へ行くつもりだったのですが
10/2は、彼女の看病に費やしました。
そのうち、少しづつ、本当に少しづつ
脚の動きなどが復旧してきた。

よろよろと、しかし確実に
歩くことが出来るようになってきた。

まだ痙攣気味であるものの
脚の符節(先端のツメと吸盤のある部分)の手入れが出来る。
カマの動きも、だいぶ良くなってきました。
顔の掃除や、カマの手入れも出来てきている。
まだ、差し入れを喰っている状態ですが
少しづつ様子を見て行くことにしました。
オンメを捕獲して箱に入れたところ、成功こそしなかったものの
獲物を認識し、おぼつかない足取りながらもひたひたと迫り、
カマを撃ち出すことが出来るようになった。
・・・それでも、高梁方面にいる間じゅう
気が気ではなかった。
ここまで、かなりの量の牛乳と、ニボシ1/2匹、2cm角ほどの茹でた肉。
そしてお出かけ前には、猫の「へー君」に与えるエサの一部である
鳥の細切り肉、小型のバッタ1匹分ほどを口元に与えたところ、カマで受け取って完食。
給餌は十二分だから、最悪数日間放置するようなことがあっても
飢えて死ぬようなことにはならない。
でも気になる。
今頃どうしておろうか、容態が悪化したりしとるまいか、
もし元気になっているようならどんな方針で行こうか、最悪の場合はこうしようか・・・
おこがましいですね。私は何様のつもりでしょうw
人間のエゴイズム全開で、自然の摂理を
力ずくで捻じ曲げるにも等しい行為です。

たかが、虫けらです。
されど、健気にも生きる闘志を燃やしている、五分の魂を持った生命です。
そうでなくても、我が家に親子の話題を振り撒いてくれた立役者たちの一人です。
母もこの子を「こんな綺麗な色のを見たことはない」と気に入ってくれて・・・
そこに知性はなくとも、「ウチの子」であることに間違いはありません。
帰宅時、彼女は元気だった。
元気すぎて、もう差し出したエサを異物と見なすようになり、ボクサーのように防御姿勢を取る。
あの、カマキリ特有のバネで弾かれるように機敏な動作が、蘇っていました。
でも、これで間違いなく「手渡し給餌」は出来なくなったわけです。
今朝。
野に帰すか、大きな水槽を用意して最後まで飼育を続けるかの最終判断をすべく
あることを試しました。
自力で狩りが出来るか、その意志がまだ萎えていないかを確かめるのです。
仮想敵は、ミルワームの緑色版のような姿をした
庭のオクラの葉を食い荒らす憎き害虫「ハマキムシ」
見掛けによらず、ちょこまかとよく動き回り、案外逃げ足が速いので標的にもってこいだが
ふだんは巻いた葉を隠れ蓑にして潜んでいるため、その姿は見えない。
そこで、大きな葉巻をこじ開け、引っ張り出してきて、
尺棒の上で待機状態の彼女の前に差し出してみる。
サッ!
彼女の視線が、一直線に獲物を指向した。
触覚を一直線に伸ばし、獲物の気配さえも逃すまいと集中している。
そのうち、ハマキムシは彼女のカマの射程距離を通り過ぎようとして・・・
── ド ン ッ 。
・・・彼女の巨腕が、再び獲物に向けてうなりを上げました。
辛うじて・・・ではなく、獲物のど真ん中・一撃で致命傷です。
獲物のボディが一瞬でひしゃげるほどの腕力。
精度も申し分ない。
グロくてすみませんwww あまりにも嬉しかったのでつい撮ってしまってw
モザイク掛かってますが拡大非推奨ですwwwww
【追記;ここまで復活したのだ!】
目にも停まらない俊敏な動作。
動画は失敗例のものですが
如何に奇跡的な復活であったかは、充分伝わると思います。
こうして数分後、ハマキムシは
未消化のオクラの葉を残して、彼女の活きるための糧となり、消えていた。
カマに粘りつくオクラの葉の塊を、人間の手がそうするように
器用にシャッシャッと振り、払い落とすことも出来た。
そして、食後の鎌の手入れも
ネコの顔洗いのような、複眼の掃除も万全。

腕の器用さも、首の動きも問題ない。
いよいよ準備運動。
室内の観葉植物を屋外の草木に見立て、機動力に問題ないかを確認する。
問題点は、左腕の先端の符節が折損していること。
野外個体では結構よくある損傷だし、
彼らは通常、その殆どの歩行を4脚で行うのだが、
この損傷が問題になるような事はないだろうか・・・?

杞憂だった。
左手が掛からないと見るや、カマの先端を鋭いハーケンのように使い
器用に葉から葉へ移動してゆく。
葉っぱが埃だらけなのは笑って許してw(←だらしねぇな♂

勢い余ってカーテンまで登ったw
Gかお前はwwww
(まあ同属の網翅目だしねw 仕方ないねww)
・・・おっほっほっほ~元気だ!(涙声
さて、残るは放流場所だが
裏庭では日当たりが良くないことと、身を隠す場所に乏しいこと
そして何より、「これまで活動してきた環境のほうが活動しやすいのでは」ということで
母と合意の上、彼女は再び庭へ還ることになりました。

──さあ、お前の庭が待っているぞ!
ナスの苗に着地した彼女。

いつも見慣れた、4脚を力強く踏ん張った立ち姿。

やがて、オクラの苗を徘徊し

お気に入りのビワの葉に佇んだのち、
生垣へと歩を進め、その姿は俄かには見当たらなくなった。
・・・あるいは、これが最後の別れかもしれない。
でも、もう心配はしないことにした。
彼女の歩みは力強く、ごうごうと吹き荒れる風に揺れる木の葉のそよぎに
歩調を合わせるかのように、どんどん前進していった。
それは、ほんの3日前、半生半死の姿で全身を横たえていた彼女の姿ではなかった。
それに、生垣にはコウカアブやカメムシなどの獲物には事欠かない。
だから、きっと大丈夫。
縁があったら、また姿を見せておくれ。その時はオンメでも拾ってきてご馳走するよ。
それに・・・
もしまた、私の眼の届く範囲で何かあったなら、全力で助けてやるからな。
──高梁・総社方面を行動してるとき、彼女の体色は
「実りの秋の水田」をイメージしたような姿なのだと気付いた。
もちろん自然生物なのだから、狙ってそんな色に育つわきゃない。ましてや変異色だ。

でも、これからはきっと毎年思い出すのだろう。
黄金色に揺れる稲穂の色を映したような、奇抜で綺麗な、世話の焼ける蟷螂が
愛車から産まれ落ち、我が家の庭を日々闊歩してしたことを。
秋の稲穂を見るたびに、懐かしく思い出すことだろう。
達者でな。強く生きるんだぞ、
「稲穂」。