待っていた。
ずっと待っていたのだよ、この時を。
JR西日本苦肉の経費節減策
「鋼製車体電車の単色化」
(私は概ね大喜びだが)全日本の鉄ヲタを震撼させた、あの発表から3年。
私は、3年待ったのだ・・・!!(アナベル・ガトー)
必ずやってくれると信じてました。
「呉線に辛うじて生き残った、103系3連×3編成の黄色塗色化」
先日、ついに情報が来た。
「D-01編成は下関で全険入場、黄色になって試運転に入った」
総身を走る興奮。
秩父鉄道を含め、いわゆる純正国電タイプの電車から黄色が消えて久しい。
あの懐かしい姿が蘇る・・・。
この17~18日にかけて
久々に、呉線界隈へ足を運びました。
無茶な行程もいいとこです。
週末の激務を果たしたその足で、徹夜運行で広島まで飛ぼうってんだから。
でもね、何かしないと救いもないんですよ。
体はしんどくなっても、何か自分の求めるものに向かって行動したという事実ぐらい無いと
ただただ心の根っこから腐り落ちて行くだけなんです。
体力と引き換えに、精神を維持するんです。
…色々と限界を迎えつつある昨今ですが、まあそれは今回の話の本筋じゃありませんのでこのへんでw
夜の1時に家を出て、向こうに着いたのは8時過ぎ。
途中、鴨方駅で2時間弱の仮眠は取っているので、当面の行動余力はある。
運用情報は既に押さえている。
ここ数日の間、目標物は広以東へは入らない固定運用に入ったまま。
岩国から「快速:広行き」で現れるのは、呉近辺で10:30前後といったところ。
天候はアテにした程でなく、完全な曇天でいまひとつだが
もうそんな事はどうでもいい。
ここまで来たら、なるようにしかならないのだ。
それに、これは最初であって、最後ではない。
この先へ繋がるような何かを掴むだけでも充分。
特に呉周辺は撮影場所のカバーも手薄。色々探し回らねばならない。
さて。
まずは広-新広間に、いい塩梅の絵が見つかったので
ここで出会いの一発と参ろう。
三脚設置、カメラ構え。
待つこと暫し。
──現れた!
真新しい黄色塗装を身に纏った、D-01編成!
K-5 TAMRON-SP 17-50/2.8DiⅡ(A16p)
DSLR-A580 MINOLTA-AF 35-105/3.5-4.5(Ⅰ)
高層マンションの立ち並ぶ運河を背景に進む、黄色い低運転台103系。
…それは、学生の頃足繁く通い、老い先短い101系電車を追い続けた
あの懐かしい鶴見線の姿にダブって見えました。
例えそれが、厳密に言えば「カナリアイエロー(黄色1号)」とは若干違う色合いであっても。
胸のすくような興奮のままに、撮影は続きます。
午後からは日差しが持ち直し、呉ポートピア付近で
紅葉の残る山をバックに。
DSLR-A580 MINOLTA-AF 75-300/4.5-5.6(Ⅰ)
眩しいなぁ・・・素晴らしい姿だよ。
運転席の窓が黒Hゴム支持になっているのが、また泣かせる。
あと、この先頭車両「クモハ103-48」は
現存する唯一の、原型クモハ103。
じつは存在そのものが有形文化財のような車両なんです。
だから、往時の姿を彷彿とさせる単色化には、感激もひとしおなのです。
・・・先述のごとく、結構な無理をかました行程であることは重々承知なので
このあとは初日の鉄道撮影を切り上げ、休憩がてら
旧道・廃道巡りを(←
そこはまた別件で上げることとしましょうw
その道すがら、安芸阿賀近辺を通行中
名撮影地となっている「黒瀬川橋梁」に到達した時点で
さっきの列車が折り返し、快速:広島行きで帰って来るのに間に合った!
K-5 TAMRON-SP 17-50/2.8DiⅡ(A16p)
もらったw
結局この日は、本郷駅で4時間、国道375号・二級峡付近の某所で4時間
計8時間の睡眠を取り、2日目の撮影へ。
(本来は帰るかどうかといった所だったのだが、本郷で寝て起きたら既に0時近かったので、無理をせず結局そのまま留まったという)
昨日に続き、やはり天候は冴えない。
空模様を頼らない撮影で・・・と思い、安芸阿賀近辺をうろついてみるが
黒瀬川橋梁へ向かう築堤には足場が無く、思ったように撮れそうにない。
ふと、周囲を見渡すと
川沿いの山の上。なにやら真っ白いガードレールが見える。
…あすこへ行けないか??
地図で調べると、車でのアプローチは問題ないレベル。
というか、酷道険道を嗜む身にはマゾヒスト的期待すら抱かせる(アホw
そこは、
「大空山」という山だった。
桜の季節には賑わうそうだが、普段は人通りも少ない
閑静な山頂公園を擁する場所だ。
見おろすと、おお見える見える!
黒瀬川橋梁の大俯瞰パノラマだ。
夏場の早朝以外は終始逆光となるようだが、曇天なので今日のところは問題ない。
数本の列車で予行演習ののち
昨日と同じ時間に・・・
Nex-5N MINOLTA-AF 75-300/4.5-5.6(Ⅰ)
DSLR-A580 MINOLTA-AF 100-200/4.5
黄色いそいつは現れた!
薄日に輝く水面の上を、滑るように。
Nex-5N MINOLTA-AF 75-300/4.5-5.6(Ⅰ)
臨海工業地帯と瀬戸内の景色を背に。
それをクローズアップして背景を整理すると、
DSLR-A580 MINOLTA-AF 100-200/4.5
…ここは、何処の鶴見線だい?となるわけでw
さて撮影も終盤。
昼12時台の1往復をもってお開き・・・と思ったのだが、その帰路
開通したばかりの国道375号バイパスを走っているうち、急激に晴れだした。
どうする?引き返して14時台まで粘るか?
安定して晴れてくれれば言うことナシだが・・・
ここで切り上げても、帰宅時間に影響するのは2~3時間程度。
ならば賭けてみようか、この空模様に。
黒ゲートは一転、375号バイパスを駆け下りる。
そして先刻、12時台の列車を迎え撃った構図を、ほぼそのまま再現。
場所は黒瀬川橋梁と、初日にも立ち寄った運河周辺。
晴れたり曇ったりを繰り返しながら、どんどん空模様は回復し・・・
K-5 TAMRON-SP 17-50/2.8DiⅡ(A16p)
DSLR-A580 TAMRON-SP 80-200/2.8LD(30A)
備後!
…あ、ここは安芸ですかそうですか(
この2日間で最高の条件で、最も思い描いたイメージに近いものが撮れた。
ここまで、先日導入した新戦力
「TAMRON SP 17-50/2.8DiⅡ A16p」の健闘ぶりが目覚ましい。
隅々まで破綻らしきものがない鋭い解像力、キリリと引き締まったコントラスト。
これは、名玉だ。今まで見向きしなかったのが本当に悔やまれる。
さあ、これで大トリ。
初日と逆の向きから、巡光狙いに構えて…
DSLR-A580 TAMRON-SP 80-200/2.8LD(30A)
K-5 TAMRON-SP 17-50/2.8DiⅡ(A16p)
情景と、ポートレート。
ご挨拶代わりに押さえて置きたかった絵を、最後の最後で実現することに成功。
空は、すぐに曇天へ戻った。
転舵反転の決断が、僅かなチャンスをモノにする結果に繋がったのだ。
立ち去らなくて本当に良かった・・・。
またしても車内泊で強行軍という、見ようによっちゃあ忙しないとも取れるような行程での撮影だったですが、
実際、心はとてもリラックス出来ました。
そんなにバタバタと追い回した感じでもないし、なにも焦ることはなかったし。
それにまあ、鉄以外にも出来たことはあったし、いいドライブになったんじゃあないかな。
ここの103系は、クハに手洗い設備を備え
ワンマンドア扱い可能に改造された、特別仕様。
103系改と呼んであげたい。
こういうわけで、3本9連しかいないのだが、快速「安芸路ライナー」専用機として
その存在は不動のものとなっている。
追々、残る2編成も黄色になることだろう。今後が楽しみです。
次は、ぜひとも
日差しと青空に彩られた、忠海近辺の海岸線で会いたいものだ。
ps.
どうにも、なぜか頑なに使用していないD編成の白い方向幕は
個人的に気になるw
ここに表記があったら、最後の1ピースが埋まるような気がするんだ。
というわけで
実際に作ってみた。
「快速」表示も誇らしげに、安芸路を掛ける!
ドヤァ
・・・あ、そっちは広島だ_(:3」 L)_
ps.
この黄色は違うんだ・・・とか、骨董価値の原型クモハを末期色なんて何考えて・・・とか
結構あっちこっちでコイツの批判的記事を見掛けるけど
総じて見るに「末期色批判」という大風呂敷を拡げてしまったがために、振り上げた拳を降ろせなくなって
重箱の隅を突いて批判のための批判をしてるツンデレさんなのかな?www
うん、解るよ、私も昔101系を淘汰する201系辺りを憎むべき敵として認識して以来
睨みつけて乗車拒否するような厨房だったからねぇww
そういうお年頃って、誰にもあるもんだよねェw
ま、大人になろうぜ。ww
何度でも言おう。
電車が黄色で何が悪い。
ヽ(*'ω'*)ノ