
かねてより、車載用プレーヤーとして運用している
「iPod-mini」
内臓ストレージはHDDから16Gのコンパクトフラッシュ(CF)に換装されており、
旧式ながらも安定感のあるプレーヤーとなっている。
但し、車載用途限定と割り切って配備したため、今やバッテリは「持って2時間」
しかも放置しておいたら数日と経たずに容量抜けしてしまう。
劣化し放題。やはり寿命からは逃れられなかったか・・・
一方で、携行用として運用している「iPod-nano 第4世代」
外出運用が昨今はめっきり減り、維持管理が行き届かなくなってきており
早くもバッテリ容量に不安が出てきた。
今や、持って10時間とカタログスペックの半分弱、
しかも音量をしょっちゅう弄る自分の使い方だとバックライトの点灯時間が増えてしまい、実稼動時間はさらに悪化する。(カラー液晶はバックライト無しでは殆ど見えない)
そもそも電源容量的に限られた環境下での稼動を強いられているデバイスなので、ちょっとした電圧のドロップとかでも簡単に停止してしまう。
(再起動するとまた普通に稼動する)
肝心なときに音源切れを起こすのは気分が悪いので、充電管理を厳重にして旅行などに携行していたが、以前の「MuVo2」に比べて電源管理に細心の注意を要するため安定感がなく、つねに予備機の存在が必須だった。
これを何とかするカギは、デバイス的にみて余裕のある「iPod-mini」を
完動状態にまで持っていくことではないかと考えた。
再実用化に当たってのポイントは2点。
○言うまでもなく、バッテリを新品に換装せねばならない
○首掛け式とするための、ストラップヘッドホンが必須
バッテリについては至極簡単。
巷で安価に、普通に出回っているものを確保するだけだ。
なお、miniのバッテリ容量は、初代モデルで400mAh、第二世代モデルで630mAhとされている。
この第二世代モデルの、公称連続稼働時間が「24時間」。
普通に売りに出ている互換品で、比較的簡単に確保できる物の最大容量が「700mAh」
電力消費の大きいHDDからCFに換装し、ソリッドステート化した結果での消費電力量の減少を勘案するに、容量表記がサバを読んでおらず、なおかつバッテリが活性化してフルに能力を発揮できれば、30時間超えも可能なのではないか。
こうなれば、電源周りの懸案事項は、まるっと解決する。
既に分解記事を掲出しているので、改めての掲載はしないが
到着したバッテリを搭載するに当たって、CFを包んでいた防振ラバージャケットを撤去しなければならなかった。
バッテリの寸法が合わないのだ。
これは、従前どおりのHDD搭載のままだと、結構痛いかもしれない。
互換品というのは、そういうものだ。場合によっては使用者側の工夫を要求されることもある。
さて、一方の「ストラップヘッドホン」。
底部ドックコネクタで連結し、ネックチェーン部分がヘッドホンケーブルを兼ねるもの・・・
これが絶対条件。
言うまでもなく、miniは廃盤になって久しい機種。
かつては山のように溢れていたサポートグッズも、いまや閑古鳥の様相を表している。
流行りモノの哀しい定めだ。
捜索はかなり難航したが、やはり在るところには在る。
「サンワサプライ DG-STPEN5SV(他、ブラック・ピンク有り)」
ドックコネクタは物理的な固定にしか使っておらず、音声ケーブルはステレオミニジャック別出しという汎用品で、どちらかといえば旧型iPhoneのアクセサリーという側面が強い為、見つかったのは「たまたま」だ。
余談だが「汎用インカムヘッドホン」でもある。通話用マイク内臓だ。
これ以上ないほどの当方ニーズとのマッチングだが、そこはそれ
やはりオーディオ製品メーカーでない哀しさ。
肝心の音がサッパリだ。
こう書くと「残念!!」と思われがちなのだが、そのまま吊るしで使用することなど
もとより念頭になかったりするのだw
カスタマイズであるwww
現在、野外用の標準機となっているのは
御大フリッツ・ゼンハイザー「MX760」。
かつてのハイエンド帯入口に属するモデルで、現役当時は6~7000円したような気がする。
現在、稼動可能なユニット数は4対。
うち一つがiPod-nano用、一つがandroid用インカムホンの改造に供出されており
残り2対を、それぞれ「シルバー」「ブラック」のケーブルに移植することにした。
(これで予備ナシとなったので、買えるうちに更なる予備機の仕入れを強いられているんだッ)
いきなりだけどこんな感じだw
換装前にデフォルトで付いていたもの
白プラッチック打ちっぱなし表面光沢仕上げ。
しょぼいw
内部の施工も粗雑そのもの。チャイナクオリティだね・・・まあそこはしゃあない。
それを言い出したらゼンハイザーのも製造はチャイナだし。
ただ、まあサンサプの名誉のために言っておくと、「月並みな音は充分に鳴っている」。
オーディオ的レベルで拘らなければ、到底聴けないと断じるほどのものではない。
ダクトホン
(ケーブルの生えてるとこの長い柄の部分が、低音増強ホーンパイプの役割を持つ構造)のためか低音もそこそこ強い。但しイヤパッド必須。
安定はしているが、低音高音レンジの伸び・解像感・表現力のすべてにおいて二回りほど足りない感がある。
ケンカの相手が悪すぎたねw
こうして完成に至った「iPod-mini」第二次大改装。
効果てきめんです。
まず連続稼働時間からして、換装直後の新品電池でいきなり26時間を越えました。
実稼動ベースで、恐らく15時間以上は堅いでしょう。
バックライトの需要も少ないので、尚更です。
モノクロの平々凡々な反射光式ディスプレイなので、普通の光線状態の場所でなら、バックライト自体必要ありません。
カラー液晶にモバイルビデオカメラにと、メディアプレーヤーから「マルチロールプレイヤーレコーダー」へと機能肥大化した各種新鋭モデルに比べ、原初的でシンプルな特定機能特化型デバイスであるmiinは、そもそもあまり消費電力量も高くはないのですね。
nanoに比べれば、結構な重量増ではありますが
やはりプレーヤーの首掛けは便利です。
その安定した装着状況から、ゼンハイの安定した音を屋外でゆったりと楽しめる。
いいものですねぇ・・・。
もはや時代遅れのはずのiPod-mini、こうして完全に息を吹き返しました。
僅かばかりの投資で。
旧いモノを、活かすも殺すも使用者次第なのだと思います。
なお、写真のiPodが以前と異なりますが、二台使いですw
山手線と京浜東北線(←