この前、整備手帳にアップした
サイドウインカーLEDの一件
あのあと、リアコンビランプのLED差し換えとか色々発生し
結構な種類のアンバーLEDが安価でウチに来たので
参考になるようならと思い、明るさ等の直接比較を行ってみた。
なお、前提条件として、画像はすべて
・ISO200
・AV f2.8
・TV 1/125
・色温度固定
・撮影後、縮小以外は無加工無補正
で露光を完全統一しており
画像上の明るさ色調の差は、ほぼそのまま目視の差と考えて頂いていいでしょう。
ソケットがT20とS25になっているが、すべて両方をラインナップしており、ソケットの差異は決定的な違いと見做していないです。
まず、リアウインカー用に購入した
純粋アンバー発光タイプ。
http://page22.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/l384592458
TopがCREEの3W、側面がSAMSUNGの1チップSMD。総合消費電力たしか9W。

明度より色味寄りで、オレンジ電球の間接照射色に程近い。
この時点で、日中の使用上とくに問題なし。
但し、側面LEDは底の深いDY5Wのリフレクタに届かず、底面のリフレクタがまるで効いておらず、フィラメント一点で光っているような状況になった。
あと、明るさの割に消費電力はそこそこある。
次に、これを改善すべく導入した
昨今流行りの形状?中央にソロバン状のリフレクタを装備し、全周照射するタイプのもの。
チップはSHARPの新型という触れ込み。純然アンバー光(と思われ)。
http://page15.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/t508886339
ものすごく日本語が危うい中華系だがモノは普通に悪くない。
総合消費電力たしか7.5W

いい感じの配光をしている。
色味、明るさも問題なく、前出のものを凌ぐ。
そこはさすが単色でも新タイプといったところ。
ただ、これでも届かんのだ、DY後期型の
まるで茶筒のようなリフレクタの井戸の底には('、3_ヽ)_
後ろ向き発光部を改造で仕込め、ってか?ww 無理!
あれはホンマにフィラメント電球の照射パターンにしか適合してないんですね…
さて、ここからが新世代形式。
つまり、
整備手帳でも既出の如く
「アンバー発光ではなく、あくまで爆光ホワイト蛍光体の、色温度がものすごく低いやつ」
になってくる。
識別は簡単。
「発光部そのものが全面アンバー色」
そもそも、LEDには「赤」と「緑」は旧来より存在しており
これを組み合わせれば、イエローだのアンバーだのといった色(というより、むしろ波長)は出せた。
だが、青色LED、果ては紫外線LEDというものまでが実用化され、事情は変わった。
青色と黄色蛍光体、もしくは紫外線と三波長あるいはそれ以上の蛍光体という組み合わせが可能になり、明るさを維持したまま、発光色の自由度が飛躍的に拡大したというわけだ。
この新しい考え方に基いたLEDが、こちら。
側面に円周状に、蛍光体SMD・5630サイズを配置。
TOPにも集光プロジェクションレンズを介して4発。
総合出力、1.3W
http://page13.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r184690255

どうよこれ。
消費電力量が激減して
明るさが倍増どころの騒ぎじゃない。
色合い的には、アンバーの白熱球の「灯体そのもの」を見ている色に近い
やや明るいめの傾向。
これは、蛍光体タイプ全体に共通した傾向と見ていいだろう。なにせベースが白色LEDなのだから。
無論、ブランドによる差異は結構あると思いますが…
そして次。
サイドウインカーの事例で存在を知った、3014サイズ細型アンバー蛍光体LED。
その多灯集合体とでもいうべきもの。
総合出力、3.8W
http://page7.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g204344128
目が!めがぁぁぁぁーーーー!!!
実際、撮影作業が大変でしたw
蛍光体式のアンバーLEDは、
とうてい近距離での直視に耐えませんwww
目が焼き付きます。誇張ナシです。やってみれば理解できますw
なんでここまで差が付くか。
旧来からの形式、アンバー発光のものは
「狭い特定の波長範囲を、無駄に高エネルギーで放出する」ことに長けているわけです。
平たく言えば「レーザー光線」の理屈に近い。
このため、遠距離まで到達し、直視すると眩しく、
さらには「幅広い波長域を満遍なく含んだスペクトルを持つ強い光源に視覚的に打ち負ける」ということです。
これ即ち
「日光」そのものです。アンバーLEDが日中に不利になるのはこれが原因。白熱灯は日光と近似した成分を持つため、なかなか負けないわけですね。
では、これが強烈な蛍光体になったらどうなるか?
むろん白熱電球には遠く遠く及ばない(蛍光灯もCCFLも同じ!)のですが、それでも
生のLED光源とでは、比較にならんほどの広範囲の成分を
強烈なエネルギー(青LEDとか紫外線LEDとか)に励起され、その反応で放出します。
そんじょそこいらの白いLEDを日中に見たら解りますが、光源はハッキリと認識できるほど強烈です。
日光に掻き消されたりしていません。
青色LEDベースの普及品ですら、これです。
推測ですが(データシートがないので)、これらアンバー蛍光体LEDは
UVまたは紫色励起による「3波長型白色LED」の一派ではないかと拝察します。
でないと、この発光効率(エネルギー>光の変換効率)の大差の説明が付かない。
それに、原初的な青色ベースYag蛍光体の白色LEDでは、ここまで発色の自由度がないはずです。徒でさえ赤色方向がものすごく苦手ですし。赤色蛍光体添加しても限度というものが(単に色フィルタ掛ければいいというものでもない。いくらフィルタしても、そもそも出てない成分は光として出ない)
なお、先日のCOBイカリングはほぼ確定で「青色Yag」です。ああいう蒼白なら青色ベースはお手のもの。照らされたものも結構蒼いですし。(これが車検に通るかどうかの関門のひとつなんだなぁ…。)
選択の参考になりますかどうか。
返す返すも、前出のアンバー二種類の時点で、日中太陽光線下での使用に支障はないレベルであることを付記しておきます。
最後に
数年来に渡って、SVXのウインカーを支え続けた古参兵の光を。
先端の集光レンズに水滴状のディンプル加工があり、これが実によく効いている。
既に7年近く経つ当時モノですが、立派なものです。
センターはCREEの3W。健闘を讃えたいと思います。
斯様に
ようやく、安くて実用的なアンバーLEDが揃ってきましたね。
選ぶのもまた楽し。
何かのお役に立てれば幸いですw