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2018年01月31日 イイね!

関東冬紀行2018 いすみ鉄道 【4】夢の終わり





12/31の夕方のことです。





宿で受け取った、上司S氏のアドレスで届いたそのメールは、まさに青天の霹靂といっていいでしょう。

その人の家族からでした。
緊急入院の知らせ、だったのです。

脳梗塞でした。

年末最後の仕事納めの日
来年も宜しくと、笑顔でお別れしたその方が。

健康状態もさることながら
社内のどのセクションからも突き上げを食らう日々
そして、その物言いの激しさゆえ7年越しで勤務していた他現場をついにNGされて追放され、表面上人事異動の形でやむなく次期主任としてS氏補佐の立場で入ってきた
あの人
あのとき結婚した彼

とどめになったのは、彼…K君だと思っています。

悪気は全くないのです。人の足払いをして自分を持ち上げるような悪人ではない。実直な青年です。
ただ、先述のように物言いが非常に棘がある。
業務上、つまらない不手際があれば、それこそ刺すような物言いが飛んでくる。
彼の基準に合致していなければ、容赦なく。
それは業務限定のことと解っていても、あまり業務と私情の区別が付けられない私や上司S氏には
耐え難い人格攻撃としか取れない。
その矢面に立ち続け、ここ2~3か月のK君との険悪な…というか一方的に一挙手一投足を責められるばかりの様子
そして、ギョーカイの他のだれが見ても「様子が変わった、おかしい」と言われていた上司S氏の様子

たぶん鬱病だったと思います。

K君は、あまり「うっかり」していません。隙がないのです。
なので、所謂、大雑把なうっかり者の典型であるS氏や私のようなタイプを、実感として理解することはできません。
言われた事、注意された事、伝達事項などを「うっかり」忘れたりすることが理解できない。
人間は、自分の思考回路にないものを身をもって理解することは出来ないのです。
すると、その整合性をどのように取るか。
推測ですが…
言われた事を守らないのは、自分への反感や不義理、不服。
あるいはそもそも聞く気がないほど自分自身を軽んじている、舐めている。不誠実の発現。
…このように理解してしまうのでしょう。
すると、些細な事であっても目に付き、鼻持ちならなくなってくるのは自明です。
短期間で急激にK君の態度が硬化していったのは、これが原因ではないかと思うのです。最後には人格そのものを突き刺してしまっていたから。そこまで拗れてしまったのです。

その人が主任をしていた会場、ほかにも担当していた責任業務の数々
すべてを社内のほかの人間で代行してゆかねばなりません。
そして私は今後、S氏に代わる新主任として確定したK君の矢面に毎日立つこととなります。
それは、本来の自分の能力値以上の過負荷状態を、永続的に「演じ続け」なければならないという事
出来なければ次は私の番です。オフの時間ですら油断はできないのです。

そして、そのような状況の中
自分にとっての「生きた活動」が、現役期間中、今後何度持てることなのか

日帰りレベルはともかく、
おそらくこのような大規模、10回は無いでしょう。
現役を続けるかぎり、「この先の人生のなかで」というスパンです。
ついに先が見えてしまいました。

一瞬にして
生き甲斐や楽しみ以前に、このさき生き延びることを考えてゆかねばならなくなったわけです。
倒れた人の心配以前の問題として。

…無論、その人が倒れたという事実自体、ショックも甚だしいのは当然のこと。
何しろ、いろいろと世話を焼いて下さった上司です。ずっと助け合ってやってきたのです。
その人がいなければ、2~3回辞めてるところだったと思います。

私の、生きる道は。
私は、どこまで持つだろうか。
薬はいつまできちんと効いてくれるのか。






翌日、一睡も出来ぬまま
心の火の消えたような新年1日目。

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緊急呼び戻しも当然ありうるものと心構えしていなければなりませんが
もう現地に居る以上、所定の活動もせずにただ居るわけにもいきません。
ホテルもチェックアウトしなければならんし。

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いつもなら。
旅用のBGMでも聴きながら日々の憂さを開放してる時間なのですが
そんなもん聴いてる気になど、なれるわけもなく
思考は完全に上の空。

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それでも写真だけは完璧に残りました。
結果を見るに昨日までの場所を焼き直しするのが精一杯だったようでしたが

それはもう
半ば「本能」でやってた気がします。



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撮影の合間、手洗いと食事確保を兼ねてコンビニへ向かうため
何ということのない、うらぶれた田園風景の中を歩きます。

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ここは房総の最果て。
まばらに見かける人は年寄りばかり。
国道沿いにずらり並ぶ、二度と開かない店。
大きな家には、主を喪ったものも少なくない。

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この街…この沿線にも
かつての賑わいが戻ることは、もう、ないのでしょう。

国鉄木原線時代は
通勤通学の要として、その任を全うしていたと聞きます。
いすみ鉄道 社長ブログより
http://isumi.rail.shop-pro.jp/?eid=2247
『上総中野から早朝に3本もの列車が上り方面へ設定されていて、そのために乗務員を6人も泊まり込みさせているということは、それだけ需要が多かったということが時刻表を見るだけで理解できますね。』

いまは、好き者の社長に交代した結果
こうして昭和レトロの観光型路線として、どうにか活路を繋いでいるものの
当時の賑わいは、もはや見る影もありません。

既に、地域が、寿命を迎え始めているわけですから。

平穏も、繁栄も、いつかは終わりが来るものです。
人の営みの儚さを、感じずには居られません。

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撮影は、斯様に昨日の焼き直し感が拭えないものの、成功裏に終了。
昨日までの意気があれば、さらに違う結果があったのかもしれませんが。

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やや早めに切り上げ
それでもここから20時前後まで掛かる、弟家族の家に向かう。


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都心の夕暮れの空は、相変わらず綺麗で。



翌2日は、弟家族…というか
弟と甥っ子とともに多摩湖線沿線ドライブ
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とうとう西武の赤電とは逢えなかったけれど
甥っ子がすごく楽しそうにしてたのが、心の癒しでした。
何をするでもないのに、いつもと違う親戚がいるだけでワクワクしてはしゃぐ年頃。
自分自身の同年代の頃を思い返せば、おのずとその心境が理解できました。
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暗澹とした年明けの、一服の清涼剤です。


そして一家とともに夕食を終え、バスの時間になるまで
弟の家で、のんびりと
社交辞令な世間話をするでもなく、みんなでテレビを囲んで
寝正月の一員に。

心穏やかなひと時。いつまでも皆でぐうたらしていたいような。
何事もなければ、そのままもう一泊の予定で既に話は通っていました。
でも、それは彼の家庭の「いちばん平和で、心地よい時間帯」の一部を垣間見ているに過ぎない。
この家族だって、波乱万丈とは言わないまでも、平穏ならざる現実に直面してゆく
「日常」が殆どを占めるはず。
今は癒しの空間であっても、決して「安住の地」などではないのです。

いよいよ、バスの時間も迫る。
弟に送られながら、
そんなこんなの状況の中であっても、来年も日が合うなら短期でも絶対行こうなと約束し、小田急の駅へ。

弟のセルボを、手を振り合って見送り


──独りに、戻りました。




ホームのベンチに、大きなため息とともに
どっかと腰掛ける。

…これほど心細く、かつまた
切実に「帰りたくない」と思うのは、今まででも初めてのことです。

でも、ここは私の常在すべき場所ではない。


蹌踉とした足取りで、渋谷のバスターミナルを目指す。

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来年冬か、3年後か…
次はいつお目に掛かるか解らない、東京の夜景を眺めているうち
私を現実へと連れ帰ってくれる深夜バスが来た。

ここで、しっかりと睡眠をとり
翌3日はまだ休みのままとなっているが、むろん有事待機として、
また翌日からの波乱に備え、心の衛りを固める時間とせねばなりません。


------


…目が覚めた時は、いきなり鳴門海峡を過ぎていました。
やはり脳を酷使してたんだなぁ、と痛感しました。

バスを後に、この南国にして霜の降りる寒さの中、私を待つ蒼莱号の許へ帰り着く。
家まで、残り5分。

プレーヤーの選曲は

TM Network
『Still Love Her』




─冬の日差しを受ける
  公園を横切って
   毎日の生活が始まる

 枯れ葉舞う北風は
  厳しさを 増すけれど
   僕は ここで生きてゆける─







夢は、終わりました。




Posted at 2018/02/01 15:06:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | 行ってきた | 日記
2018年01月31日 イイね!

関東冬紀行2018 いすみ鉄道 【3】夢の続き

翌日、12/31 大晦日。

予報通り、ややご機嫌斜めの空模様のなか
昨日の続きの撮影に向かう。


まずは、光線状態をあまり無心する必要のないことから
昨日目をつけていた
西大原の田園の果て、小高い山を越えるポジションへ

ここで朝の国鉄型運用を狙う。

…が?
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?????

その前の普通列車に増結あったのかな?
いやいや時間は合ってるよね?これで合ってるよね??

弟調べ。
なんと。

国鉄型気動車、不具合につき緊急入場⊂⌒~⊃。Д。)⊃

参りましたねー。今日のイベント列車「夜通し列車(仮称)」には運用入りできるように
総力を挙げているそうですが

今日は国鉄型は無し、と('、3_ヽ)_  

いやいやいやいや、落ち込んでどうするのか。
その代打列車の片方に付いてるのは
最新鋭の、そしてたぶん最後の新車「キハ20」国鉄一般色であるぞ。
(シャーシは「いすみ300」そのもの、いうまでもなく現行型の高性能気動車)
積極的に狙わない手はない。
…目論見としては「国鉄型の合間、このキハ20が単行で来れば(´艸`*)」だったわけですがねw

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こうして撮ってみると
まさしく「完全再現」であることが、ありありと解る。
デコのさび具合まで(またか

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強いて言えば、顔が平たい感じは
キハ20というよりは「キハ10系」に近いものがある。

弟ともども気を取り直し
修理中のキハを、大多喜で一瞥したのち
一般列車だけでも撮れば先々への指針にもなろうということで、その先の鉄路を目指す。


そこに現れた車両は
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なんとまあ。
さすが「代走」、国鉄型急行が終点の上総中野で待機してる時間の合間を
正規ダイヤの普通列車として大多喜まで一往復してました。

なら、方針を変えよう。本気で勝負だw

大多喜から折り返してくるまでには、まだまだ時間がある。
ここで、弟考案「大多喜城バックで狙える鉄橋がある、ただし長さは1輌半程度」これを狙うことに。
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立ち位置も限定されるので、どうしても構図が弟と被ることになるが、たまにはそれもいいものですw
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続いては、大多喜から上総中野の間で何かできないかとロケハンを進め
そのまま終点、上総中野に到達
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え、いすみ鉄道っつーか木原線ってこんな短いものだったの?!(←
あっという間に走り切ってしまうことができるのだ。
地形の険しさこそあれ、距離的には「あっという間」

ここで折り返し時間を誤り、目の前で大原行き急行は発車_(:3 」∠)_
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いっそ落ち着いてお昼にして、きちんと場所を定めてから
大原折り返しの昼の下り便を狙うことにする。

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まあ実際には移動中に追いついてしまうのですがwww


次なる場所は、ストリートビューで狙いをつけていた
総元駅付近の夷隅川橋りょう
https://goo.gl/maps/abEaPGmz3FG2

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続いて、上総中野の折り返し列車に向けて移動し
この辺でどうかと狙いを定め、撮る
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ここは弟の狙いが一枚上手だったかな。さすがに構図も急造り感が否めないw
でも、最後まで撮り切った。


帰りに、こんなものを思い出し
ちょいと見学に…
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いすみポッポの丘
https://goo.gl/maps/DLPq9e6tpY42

そもそもは養鶏業者の敷地らしいんだが、ものすごくコアな車両がずらりと並んでいる。
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もう兄弟してテンション上がりまくりww
子供のように走りまわって撮りまくってましたw

残念ながら閉館時間間際だったのが惜しい、次回は狙って立ち寄りたいものです。
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こうして、二日間に渡る兄弟撮影行は
想い出に残る素晴らしい時間となったのでした。

明日からそっち行くんでよろしくねー
もしかしたら一泊増やすかも、なんて挨拶を交し
弟と別れ

ここでの行動予定は、あと1日。
茂原であと一泊し、状況如何によって
朝から西武へ向かうか、それともいすみ残留でさらなる戦果を狙うか…



そんなことを思っていた矢先



ある通知が舞い込んだのでした。


【4】へ続く


Posted at 2018/01/31 19:16:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 行ってきた | 日記
2018年01月23日 イイね!

関東冬紀行2018 いすみ鉄道 【2】夢

12/30。

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この季節の関東平野らしい、真っ赤なスカイラインの出る朝焼け。
勝利は、確約された。

もはや定番となった西大原の田園
いま叶えうる最高の画質で、もはやこの世に一輌となった
「ローカル線のアタリマエ」を迎え撃つ。
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SLT-A77V改
SAL70200G

折り返しは、広い田園と雲ひとつない空で。
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また、旧国鉄型気動車の顔をした普通列車も見逃さない。
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いいセンスの塗り分けだと思います。
デコのサビまで「国鉄型」テイストw

そして暇を持て余す間
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冬の旅しぐと
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おデートとか(←またか
(種明かし;首から下は長門有希、まさに奇跡のマッチング。安価なプライズだからこそ、こんな遊びができるw)


そうこうするうちに増援部隊「弟」金セルボで到着
ここから、じつに数年ぶりの「兄弟撮影行」となりました。

二つ返事で馳せ参じただけに意気も高揚、好天の南房総をロケハンしながらのドライブ。
彼もまた、到着までの間、撮影と道中ロケハンを進めており
昼間にキハ28の顔に光が回るところはないか…という目標で走ってみたところ
国道465号、新田野駅を過ぎた踏切で
https://goo.gl/maps/HiBwNQSvJdB2
直感的に「そこだ!」と

実際には、真横明かりになったのですが
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 いい感じです。
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折り返しは側面から
のどかな田園風景を、二台カメラをパーンさせて一気に4カットw
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あとから思いましたが多分これも超有名撮影地(←


なお弟は、中版銀塩の「マミヤRB67」で旧き佳きガチフィルム撮りw
かっこええなぁ…
一連の記事はこちら

あと、パナソのミラーレスにこんなお化けレンズを付けてフルHD撮り
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渋すぎかwww

実際の撮影結果が、こちら。

彼もまた、腕の立つ「鉄」の魂は衰えていません(`・ω・)b


そして、曇りの予報を覆し最後まで持ちこたえた晴天の一日
締め括りは、御大中井精也カメラマンの「ゆるてつ」撮りで
一躍、当線の聖地となった…
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第二五之町踏切。
 

ここは定番のアングルを離れ、大きく距離を取って
西日を受ける側面が光る、ギラリの瞬間に賭けてみることに。

どこまで光が残ってくれるか、角度はよいか。
一か八か…
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──光った!!
計算どおりだ!

そのままカメラをぐるりとパーンしながら
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次々に…
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…感動の瞬間、いつまでも見ていたい「夢」のような光景。
一挙4シーンを撮りきりました。


…こうして、兄弟撮影行初日の締めは
感無量の夕暮れとなったのでした。
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この日はこれにて撤退。関東の日暮れは早いのです。
宿の近場で何か美味いもんは…と探してみたところ

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中華そば「鷸(シギ)」
https://tabelog.com/chiba/A1205/A120504/12038732/


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もばらーめん

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鴨だしつけめん

ラー活www

有名店らしく、味は折り紙つき。
本来なら行列が出来ることもあるようですが、年末年始の閑散期とあって
ゆったりと食ってくることが出来ました。


翌日の天候はいまひとつとされつつも
まだまだ、泊りがけの撮影行は続くのでした。

…いい夢を、見ています。


(続く)
Posted at 2018/01/26 18:25:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 行ってきた | 日記
2018年01月22日 イイね!

無念、JR四国の最新鋭試作特急気動車2600系

先の、タムロンSP150-600の件でも掲出したのは
2000系特急型気動車の代替として開発された
JR四国の最新鋭「2600系」
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TAMRON SP 150-600/5-6.3 Di
430mm f開放

昨今の新型車両の中にあって、判官びいきではないのだが
実に堂々たる面構えと、精悍なカラーリングデザインが眩しい。

小松製作所SA6D140HE-2インタークーラーターボの二基掛け、堂々の出力900ps
変速機は6速ATを奢られ韋駄天の如きダッシュ力を誇り
鳴り物入りで高徳線に投入されたのだが

頼みの「空気バネ式車体傾斜装置」が、
つづいて試運転を開始した土讃線の、超山岳峠攻め路線の前に
「空気の供給が追い付かない!」となり、あっさり敗北。

僅か4両の落成を以て生産終了。量産化は見送りとなってしまった。

次期主力車両は
この2600系をベースに

制御付き機械式振り子式に戻りますwww

コスト低減成らず。
結局、高コストだが性能実績ともに文句なしの機械式振り子の足回りでないと
天下の土讃線には立ち向かえない…ということだ。

昔のスーパーあずさE351系や房総255系、昨今では北のキハ285といい
なぜ、私が注目した最新鋭車両は皆
こうも不遇な運命を辿るのだろう。

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この4両は、今後どうするんだろう。
目下、高徳線のうちの4往復をこれで運用するとのことだが…


あと
飽きるほどアタリマエの光景としてそこに在った
振り子式気動車の祖・2000系の終焉が目前に迫ったことも、特記しておきたい。


アタリマエが「当たり前でなくなる」日が、迫っている。

Posted at 2018/01/23 00:01:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道 | 日記
2018年01月17日 イイね!

長距離砲の決定打 TAMRON SP 150-600/5-6.3 Di(A011)

 コウノトリ撮りが本格化してきてからというもの
軒並み300mm(フルサイズ換算450mm)を大きく超えるレンズの需要が急激に高まり
様々なレンズを使ってみました。

SIGMA 170-500/5-6.3 APO DG
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TAMRON SP 200-500/5-6.3(A08)
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SONY SAL70400G
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シグマは設計の旧いレンズで、デジタル対応化改良を施されているとはいえ
その基本性能には、おのずと限度がありました。

このため、早々に
デジタル一眼世代の設計である、タムロンA08に取って代わられた。

SAL70400Gは、経年によるフォーカス移動カムのガタか
無限遠が均一に出ない状態だった。
また大きく重く高価の割にテレ側も300mmと大差ないことから、実用に至らず。


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半年近くに渡り、このA08が
コウノトリ撮りの第一線で活躍してきたのですが
焦点距離はさておき、絶対的な画質で
SAL70200Gなどには到底かなわない。
特に、ガチな鉄道撮りに転用することは
絞り込まないと性能的に難しい…という問題を払拭出来ずにいました。
300mmまでなら、茶筒と称される初代ミノルタAF75-300の方が、開放から総合画質に勝ります。

少々、お高い買い物になりましたが
思い切って、これを新鋭レンズに更新。

TAMRON SP 150-600/5-6.3 Di(A011)
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新鋭といっても、現在はその改良型の「G2」が販売されていますが
光学設計は共通であるため、今もって「タムロンの中でいちばん設計が新しい超長望遠ズーム」であることに変わりはありません。


実写結果は、まさに目の覚めるようなものだった。
230mm f6.3
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300mm f6.3
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180mm f5開放
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これほどとは。予想以上だ。



巷の評価として、やはりというかなんというか
「望遠側の解像力に乏しい」とされます。
やはりそこは超望遠ズーム、致し方ないところなのだろう、絞ればいいのだ絞れば…と思っていたのですが

その甘さは、

多分「微細な手ブレ(カメラブレ)」なんですよw

たとえばAFワンショットで、距離変化のないコウノトリを3枚手持ち連写したとします。
高い確率で、そのうちの1枚程度「拡大してみると何処にもピントが来ていない」カットがあります。
ピント位置も固定されているのに何で…というやつですが
2400万画素ともなれば、等倍表示の拡大率がとんでもないことになります。
しかも、最長でフルサイズ換算1000ミリ弱です。
こうなると、レンズの「振動」すら拾ってしまう(つまり三脚への要求レベルさえとんでもない)ことになります。
こんなん、いくら手ブレ補正入ってたって、100%はカバーできませんw

これをきちんと固定してやるとですね。

600mm開放でも
ここまで解像するわけでして。
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一部等倍切り出し
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確かに、ワイド端から望遠に向けて、特に400mmを超える辺りから
解像性能がゆるやかに下降するのは事実ですが
各方面で見た実写サンプルとは、ずいぶんと印象が違います。

先代A08と同条件で比較してみても、もはや勝負になりません。
等倍切り出し 500mm f開放
A08
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A011
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A08は、その気になればもう少し追い込めることは追い込めるんですが
収差による解像の崩れがピントの芯にソフトフォーカスのようにまとわりつき、これがピントリングの妙な遊び程度の差で大きく変動するため、事実上、ピントの山が制御不能です。絞るしか回避策がないです。後群移動フォーカスの癖なんでしょうか?シグマも、御大ソニー純正SAL70400Gも、なぜか似た傾向です。
A011には、それがありません。あくまでリニアに、ピントリングの回転とピントの移動がシンクロします。いわゆる「ピントの山が掴みやすい」というやつです。方式はインナーリアフォーカス。

このため、A011は「鳥撮り専用の長槍」という範囲限定の用途ばかりでなく
ようやく鉄道・風景向け「高画質」超望遠レンズを兼任することができる玉となりました。

本懐たる鳥撮り、もはや語るに及ばず
600mm f開放
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夕焼けに霞む山々のシルエットも臆することなく撮れる
600mm f8
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コントラスト再現性や色乗りもさることながら
山の稜線の木々のシルエットが、キリキリに解像しているのが解る。

これなら、安心して振り回せます。久々に、いいものを得ました。



問題は、鉄道はおろか
コウノトリを追ってる余裕すら、年明け以降…そして今後に渡って
去年の比ではないぐらいに乏しくなる…という現実であったり(←
 


Posted at 2018/01/18 11:00:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 写真・カメラ | 日記

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何シテル?   12/15 15:45
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