mixiを徘徊していたら、見つけちゃいました!
「カースタント同好会」のスレ(トピ?)
やっぱり、好きな方は結構いらっしゃるみたいで・・・
もちろん、参加したのは言うまでもありません。
また、先日、ヤフオクで、念願のDVDを落札しました。
「太陽を盗んだ男」です。
あれ?別にそこまでしなくても・・・?と思うかも知れませんが、
私の欲しかったのは、
初回生産限定2枚組仕様です。
特典ディスクがついていまして、当時のスタッフによる裏話満載なんですね。
今まで、数々トライするも、高嶺の花で落とせませんでした。
やっと、落とせました!リーズナブルプライスで!
さて、早速、見た感想です。
長谷川和彦監督・・・雰囲気は変わってませんね。
色々と面白いお話が聞けました。
いかに、凄い映画だったのかということがわかりました。
ほとんどが無許可のゲリラ撮影!今は作れませんね。
たとえば、序盤のバスジャックのシーン。
観光バスが皇居に向かって突っ込むんですが、これも無許可で、
逮捕者が出る覚悟で撮影に望んだとか・・・
しかし、用意したバスがボロで、スピードが出なくて、ただ追い返されただけだったとか・・・
ちなみに、スピード感を出すために、倍速にしたのだとか・・・
恐れ入りました!
さて、私が最大の関心を持っていたのは、カースタントの裏話・・・
コメントしてくれたのが・・・

なんと!「三石千尋とマイク・スタントマンチーム」代表の
三石千尋氏と、当時のトップメンバーだった
大友千秋氏!
お恥ずかしいお話ですが、三石千尋氏の生の声を聞くのは、初めてです。
今となっては、故人となられてるので、貴重な映像かと。
さて、今回は、二人のコメンタリーやブックレットの情報を交えたカースタントシーンの解説をしていきます!
主人公(沢田研二)は、警察に押収された原爆を取り戻し、仲良くなったDJ(池上季実子)とともに、車(
SA22C系サバンナRX-7)で逃亡する。


いや~、かっこいいですね。
東洋工業(現マツダ)の協力により、当時の最新型の車が提供されています。
そして、そこへやってきた刑事(菅原分太)の車(
コスモAP)。
いきなりジャンプでの登場!


白パト軍団も追跡を開始!

ドリフトするコスモ

RX-7もドリフト!かっこいいですね!

長谷川監督も、RX-7だけは車名で呼んでましたから、それなりに思い入れのあった車なのでしょう。
そして、カーチェイスは首都高速に舞台を移す。

これも、今となっては撮影不可能なシーン。
池上さんがサンルーフから身を乗り出し、首都高速を走行しています。
シートベルト着用が義務付けられている今となっては、絶対に無理!
何より問題なのは、無許可撮影ですから!
このシーン、それではどのように撮影していたのでしょう?
というのは、一般車が皆無ですね。
その謎は、三石氏が語ってくれていました。
上の画像をご覧下さい。遠くに車がチラッと映っているのが分かりますでしょうか?
この車の先頭4台が三石氏のチームのメンバーが運転する車で、
わざとゆっくり走って渋滞を作り、撮影したんだとか?
本当は、三石氏は、大型トラックを4台用意して欲しいとお願いしたらしいです。
ところが、予算の関係で用意されたのが小型車・・・
大型車なら、渋滞の原因が後方から確認できないわけですが、小型車なので、丸見え!ということで、チームのメンバーは怒鳴りまくられたとか・・・
大変ですねえ!
そして、次のシーン・・・

途中からパトカーが追跡に合流するシーン・・・これも無許可撮影で、路肩でずっと待機させていたパトカーを合流させたらしいです。
ちなみに、1台、出遅れています・・・
そして、カーチェイスは街中に舞台を移します。
この場所は有名な芝浦の某輸入車ディーラー本社前・・・
何度見ても、絵になる場所です!

リバーススピンを華麗に決めるRX-7!

そして、一般車両(510系ブルーバード)がパトカー(230系グロリア)に衝突する。


衝突前にすでに凹んでいるので、このシーンは撮り直していますね。
そして、一台のパトカー(230系セドリック)がコスモに接触する。



ぶつけられたところと逆のテールを激しく損傷していますね。
恐らくは、コスモのリバーススピンの際に、パトカーに接触したのではないかと・・・
なので、白のペイントが付着しています。
ちなみに、トランクが開かないように、紐で縛っていますね。
華麗なテールスライドで駆け抜けるRX-7!

コスモも負けじと・・・でも、損傷が激しい・・・

そして、一台のパトカー(
230系グロリア)が工事現場を台にして横転する。


パトライトの固定方法が、雑すぎ・・・


よく見ると、クジラクラウンや50クラウンのパトカーも・・・
しかし、監督は、もっと派手なカーチェイスを望んでいたらしく、なんと
25台のパトカーを用意していたらしい・・・
ところが、監督のハードスケジュールについていけず、ドライバーが一人、また一人と減っていき、
最後は5台のパトカーになってしまったらしい・・
監督は大変怒ったらしいです。
ということで、そのシーンです。

5台ということはないですが、25台には遠く及ばずですね。
そして、交差点に差し掛かったとき、トラックが立ちはだかる。

RX-7は、大ジャンプ!





RX-7は、かなりの損傷を受けていますね。
フレームが完全に曲がる全損級のクラッシュだったにも拘らず、ドライバーの大友千秋氏は、スピンターンして戻ってきたそうです。
このとき、予備車はなく、失敗は許されなかったそうで、大変なプレッシャーだったとか・・・なのに、予定よりのスピードをつけて、ジャンプしすぎてしまったとか・・・
このシーンの別カットのスチールが公開されてました。



リヤタイヤも、衝撃でハの字になってしまっていますね。
そして、追跡してきたコスモが、トラックの下をくぐり、屋根が吹き飛ぶ!




このスタントを披露したのは八木沼満夫氏。今はどうしているのでしょうか?
屋根は吹き飛びやすいように、切り込みが入っています。
最近は、このスタントも見なくなったな~
そして、パトカーの大クラッシュが始まります。
まず、230系セドリックが横転。

続いて、230系グロリアが台に乗り上げるも、横転はしないが、電柱に突っ込む。
クラッシュシーンはありませんが、次のスタント画像に映りこんでいます。


そして、230系セドリックと230系グロリアが揃って横転する。










注目すべきは、散光式パトライトの破壊!!!
あっという間に、合計4台の230が破壊されていますね。
よく見ると、クジラクラウンと610ブルUがいますね。
さて、コスモは・・・

世界に1台しかないコスモのオープンカー!
さすがにスタントマンの方ですね。
そして、RX-7とすれ違いざまに、ドラム缶の山に突っ込む。



火がついて危機一髪!そして脱出した途端に、大爆発!!!





ちなみに、はじめの爆発で菅原文太氏がこけてますが、これは、監督が敢えて予定よりも早めに爆発させてしまったからなのだそう・・・
このおかげで、文太氏は、腰を痛めてしまったそうです・・・なんとまあ!
さて、まんまと逃げ遂せたRX-7ですが・・・

ダメージは相当なものです。
しかし、次のシーンからは、元に戻って・・・
そこへ、撮影していたラジオ局のヘリに掴まった文太氏が現れ、拳銃を乱射してくる。逃亡するRX-7・・・


そして、弾丸はフロントガラスに命中し、


何発も命中している模様・・・
そして、RX-7は、崖下に転落する。










このシーンは、クレーン車で車を持ち上げて崖下に落としています。
さすがに、乗っているのは人形です。
ジャンプで大ダメージを受けた車はこれで完全に止めを刺されましたね。
ア~、もったいない。
そして、助手席にいたDJは死んでしまい、主人公は、車を乗り捨て逃亡する。


以上で、この映画のカーアクションシーンは終わりですが、当時最新型のRX-7とコスモAPを破壊してしまっている上、白パトも何台も破壊してしまうというカーアクションを見せてくれました。
三石氏いわく、本当はもっと色々なことをしたかったが、アメリカと違い、日本は非協力的で実現しないことばかりだったそう。
結局、アイデアを絞り、以上のようなカーアクションが実現したそうです。
とにかく、脱帽です。
ちなみに、この映画は、今でも、カースタントは抜きにしても、私のベスト邦画の座に君臨していますね。
何回見ても、楽しめますね。(言い過ぎかもしれませんが・・・)
全部で35時間分の撮影をして、2時間半の映画が完成したそうです。
監督、カットするの大変だったでしょうに・・・
ということで、本日は、予定を変更して、
特別編でお贈りしました。
次回こそは、予告通りに・・・?
それでは!