
5月13日、九州旅行中に急にエアコンが効かなくなって、急遽、九州のBM整備ショップでガスチャージをして以来快調だったエアコンが、8月24日、今度は京都に息子の結婚相手の家族と顔合わせに出かけた時に、又急に効かなくなりました。京都東インターを出て京都市内に入る手前で、もうすぐ到着という時に効かなくなり、そこから先の真夏の京都での予定がそのままでは車が使い物にならないので、又急遽、旅先のBM整備ショップを探して息子に修理に走らせました。ところが、ショップではお手上げでコンプレッサー交換しないとダメと言われてしまいました。すぐには直せない事と、預けて修理を依頼し代車やレンタカーを借りる費用の事を考えると飛んでもない金額となるので、息子と相談して状況を見て自分たちで応急修理を試みる事にしました。
ショップから電話してくる息子の話を聞くと、どうやらコンプレッサーのクラッチの接続フランジ部が破損しているらしく、それなら前にプーリー交換したときに構造が判っていたので、何とかなりそうな気がしました。
それがタイトルの画像の通りで、ホームセンターでボルトや長ナットや必要な工具を買ってきて息子と協力して応急的にプーリーとクラッチのカップリングをつなぐことに成功しました。これで何とか京都の用事とその後の和歌山田辺市の墓参りは涼しくドライブする事が出来ました。
帰宅後、ばらして調べてみるとクラッチのカップリングは、壊れているのではなく何等かの負荷が高くなって安全弁のような構造が外れていたことが判りました。
板ばねをカップリングの板で挟み込んで過負荷になると外れる構造になっていたんですね。
左の物が今回外れたもの。白い板の方が以前、プリ―交換の際に使わなかった中国製の物。

中国製のカップリングを使って取り合えず修復してみる事にした。

しかし、この中国製はフランジのボスの位置が元付いていた純正の物と違っていたので使わなかったものでした。修復した次の日、家内から効きが悪いとのクレーム。そこでボスの位置が同じくらいになるようにスペーサーをかまして調整しました。治ったように思えましたが、やはり又次の日同じように板バネが外れてしまって、家内はカンカンになっていました。そりゃ原因判っていないのに元通りにしただけではだめだよね。さすがにここまでくるとコンプレッサーの交換を覚悟せざるを得ず、ネットで市場調査。純正OEM品のBEHR社製がAmazonで4.7万円くらいで入手できる。更に、カルソニックカンセイの中国生産品ならebayで3.2万円くらいで入手できる事が判りました。この差は大きいが、片や本国ドイツ製、片やまがい物の疑いもある中国製。息子に相談したらそんなくらいの差ならやっぱ本国性だろう。との事でBEHR製を手配しました。そしてその物が届いたその日、強制的にボルト連結していたクラッチフランジのシャフトが折れて大騒ぎに。市街地走行中にガラガラと異音を発して、流石に家内も走るのが怖くなってほぼその停止状態で電話してきました。
ちょうど帰宅途中で近くまで来ていたので落ち合って状況を見たところ、フランジがふらついて回っていました。連結を外しかけるとセンターシャフトがねじ切れている事が判りました。ベルトが切れなくて良かった!と安心してとりあえずフランジを撤去して帰宅しました。
取り除いた無残にねじ切れたシャフトの残骸が付いているフランジ。

連結を撤去してフリーになったプーリー。

到着したコンプレッサー。
せっかくシリカゲルが入っているのに破れているビニール袋。

中身に問題は無さそうで、Oリングが2本付いてます。

クラッチとプーリーのカップリング構造は板バネではなくゴム連結になっています。

ネット情報によると、やはり過負荷となった場合にはこのゴム分部がボトルネックになってちぎれるようです。
そして本日、ジェームス守山吉根店で
①ガス抜き
②自宅でコンプレッサー交換(ジェームスでは請けられないとの事)
③クリーニング
④ガスチャージ
の手順で¥7,344で契約。

作業にかかてもらいました。
まずは事情を説明して、ガス抜きは数分で完了。
オイルもこの時ほとんど抜けてしまうようです。
そして自宅の車庫でコンプレッサー交換開始。
まず吸気系のレゾネーターやフィルターボックスを外し、ベルトのテンショナーを緩めてベルトを外します。

次に高圧・低圧のコンプレッサーにつながっているホース接続部を外します。

当たり前ですが真空で吸い取ってもらっているので何も出て来ずポートの中は綺麗です。

そして本体のクラッチハーネスを外し、本体を固定しているM8×3本のボルトを外します。

外した後の底にはオイルの漏れた形跡がありました。

外したものと新しい物の比較。

皮肉にも外したコンプレッサーはカルソニックカンセイの「MADE IN Japan」でした。

IN・OUTのポートには汚れも何も認められず、オイルも1滴ほどしか出てきませんでした。
新しいコンプレッサーには、オイルが全系統に必要な分の120ml入っているとの注意書きでしたが、どうせこの後クリーニング作業で全量改めて抜けてしまうので一切抜かずに組付けました。

エアコンをONせず、クラッチOFFの空運転で異常の有無を確認して交換完了です。

再び、ジェームスに行って、クリーニングとガスチャージしてもらいました。
ベルトのテンショほぼンや漏れの無い状況を確認して作業を進めてもらいました。
又、オイル量はジェームスでは通常ガス量の3%との事で、
今回の目標ガス量600ℊ(ボンネット裏に記載あり)に対して、18ℊと言っていましたが、コンプレッサーの注意書きの通り120ml(ほぼ120ℊ)を入れてもらうようにお願いしました。

結果は狙い通りガス600ℊ、オイル120g、到達温度は10度くらいとの事でした。

10度は少々性能的に今一ですがどこで測るかにもよるので良しとしました。
走ってみた感覚的には、負荷部分が新しくなったので気分的に静かに軽快になったような気がしましたが気分的な物だろうと思います。
帰宅して外したコンプレッサーをばらしてみました。

金属粉が一杯で、どこかが破損した金属片なども出て来て「これならさもあろう」状態でした。

構造は円盤が傾斜して回転し、それに沿って6個のピストンが往復動する形態ですが、クラッチの回転が完全にロックしていて良くわからない状態になっていました。

この状態から推測されるのは、九州で216gに減っていたガスを590g入れた際、オイル量11㏄は少な過ぎたのではないかと思われます。

これで当分の間BMのトラブルは起きないように願いたいものです。

以上、走行距離174,266㎞
もうすぐ又オイル交換です。
Posted at 2019/09/22 00:07:31 | |
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