【はじめに】
本日、新しい自動車をみてきた。
もう1ヶ月も洗っていないV37スカイラインに嫁を乗せて、またしても販売店へ“だまし討ち”しに行ったのだ。
お蔭様で新しい自動車は販売店到着以来色々と擬装(※1)を済ませ、更に前後のドライブレコーダーやレーダー探知機、CD/DVDプレーヤー(※2)、といった数々のギミックはすべて装着され、あとは本国のナンバープレートステイの取り付けを待つばかりとなっていた。
※1…すべてプレオーダーキャンペーンで色々選べる純正品である。
※2…C7コルベットは、CDを聞くことができない。音楽はすべてPCでリッピングしたUSBメモリーかSDカード、ないしiPOD等を介す必要がある。日本人をナメている。
【猛獣を手懐けるが如く】
納車まであと1週間程度だろうか?
ならばさっさと家で待っていればいいものを、なぜわざわざ“アメリカの車を嫌う”彼女を連れて行くのか?
それもこれも、何とか
Chevrolet Corvette C7 ZO6=ネオ・ジオング なる自動車、即ちLOTUS EVORA S=ブリュンヒルデに代わる拙宅
“お出かけ車”につき、彼女の偏見を取り払いたかったためだ。
勿論、あのような“逞しく日焼けした筋肉野郎”を思わせる個体につき、初見を超えて尚一層その輝きを増すマッチョな肢体(※3)を見せつけたら、普通ならドン引きされることは請け合いである。
しかし一方、昔から先人は
“女を口説くにはマメにマメを尽くせ”と唱導してきた。
そう一歩一歩…猛獣を手懐けるが如く、野良ぬこを飼い慣らすが如く(※4)、ゆっくりとしかし確実に…私はZO6を彼女に近づけてゆくつもりなのだ。
本日は
“嫁にコルベットを好きになってもらう”ために私が展開中の、せせこましくも大胆な努力の一角を、そっと紹介することにする。
私と同様、
“しでかして”しまったお蔭で
奥様或いは彼女に
「私の決済も取らず、そのような玩具を買ってくるとは・・・
身の程を弁えよ、俗物!!!!!!」
と罵られ続けている諸氏には、その今後の行動について幾ばくかの御参考に賜れたら幸甚である。
※3…ドライカーボン製グランドエフェクトキット、同ドアミラー、同エンブレムetc.
※4…拙宅ぬこは元野良である。
【危機からの回復】(※5)
貴殿がもし
“しでかした”ことで、奥方(或いは彼女)の逆鱗に触れ、
①晩ごはんがなくなったり、
②或いは向こう2カ月のお小遣いが半分になったり、
③或いはお義母様のところへ行ったきり1週間ほど音信普通になったり、
④或いは勝手に『やまと新聞』が解約されたり、
⑤或いは『今後のシナとどうかかわるか?』とか『マイナンバーと財政と南トンスルランド』といったブログを書くことを禁止されたり、
等の罰則を適用されてしまったとしたら・・・
今からでも遅くはない。
以下を参考に、
“危機からの回復措置”を速やかかつ慎重に、是非実行していただきたい。
※5…国際政治における危機管理の措置としては第5のステップである(本当)。
【謀】
はかりごと、と言っても小難しく考える必要はない。
私が為したことは、ただひたすらに下手に、
尽くし、尽くし、尽くし、尽くし、尽くす
ことだった。
ジャガーF-TYPE R AWD(※6) と偽ってCorvette C7 ZO6を無断発注し、それが嫁の逆鱗に触れて一週間・・・私が実行した懐柔策は、以下のとおりである。
1.謝る
…ひたすら
“ごめんなさい”と言い続ける。
2.オシャレなレストランでごはんを食べていただく
…ラーメン屋とかではダメである。ごはんを食べながら、言葉の端々にコルベットに乗って旅行に行くとかシティホテルに乗りつけるとか、或いはタルガトップにして高原のリゾートにしけこむとか、二人で想像の翼を羽ばたかせる小技も織り込む(※7)。トドメはデザートのスイーツ(糞笑)に、日頃の感謝の気持ちを表すことである。
3.プレゼント攻撃
…2と併用するとよい。以下、詳述する
①ボルドーレッド(※8)のワンピース
…5月26日購入、ストレッチ素材で斜めのリブが沢山入っている
②茶色い皮の細ベルト
…5月31日購入、上記①とおそろいである
③イタチの毛皮のポーチ
…6月5日購入。さりげなくコルベットエンブレムと同じ四角いチェック模様、サブリミナル効果をねらっている。ストラップは金属製で、がま口で開閉しやすい。懇意にしているブティックの店長お勧め品。日本に3点しか輸入されていないそうである。
それにしても、夏を迎えるなか毛皮って・・・(ry
4.花束攻撃
…何かの記念日でもないのに、嫁の帰宅時刻をねらって突然宅配便で送りつける。
花弁には、日本の印刷技術の粋を活かしたUVインクジェットプリントで“誠意を言葉に換えて”刻み込んだ。


5.今後の予定
…20歳以上限定のレストランでの、サプライズ付イタリアンのフルコースを予約してある。勿論お店にはZO6で乗りつける予定である。
※6・・・とても美しく、速く、強く、おまけに妖艶な、やんごとなき自動車である。なんといっても“ジャガー様”である。一方コルベットはシボ(ry
※7・・・間違ってもサーキットへ行くとか、バーンナウトをやるとか、GT-Rと較べるとかをやってはいけない。みんカラっぽいネタはタブー中のタブーである。
※8・・・嫁の好きな色である。
【結果】
そして本日、前述のように私は、納車直前のChevrolet Corvette C7 ZO6=ネオ・ジオングを嫁に見せようと、販売店に赴いた。
いやがる素振りも見せず、彼女は助手席で窓外を眺めている。
思いのほか、機嫌がよさそうに…見える。
いや、機嫌は良い筈だ。
それはそうだ、あれだけ一生懸命尽くしたのだ。
“マメにマメを重ね、更にマメを尽くした”のだ。
彼女の心には、きっと(私と同じく)カリフォルニアの濃紺の空の下、マリーナ・デル・レイ(※9)に佇む『Daytona Sunrise』色(※10)のコルベットが描かれているに違いない!
道中初夏とは思えない爽快な風が吹き渡るなか、新緑のあどけなさから若葉に変わりつつある街路樹の緑は、私の高揚する心持ちを称えるように、力強かった。
昂ぶる心を抑えきれぬまま、販売店に到着!
蒼天はどこまでも高く、ガレージで微細に渡りチェックを受けたZO6は、太くそして透明な陽光を受け、はたして濃い柿色からバレイシアオレンジに、更にはハイライト部分は黄金の輝きを放ち、満面の笑みで私たちを迎えてくれていた。
おお・・・これがスティング・レイ・・・世界一の経済大国、覇権国家のシンボル!
「どうだ、コルベット(=アメリカ車)も捨てたものではないだろう?」
傍らに佇む嫁にそう声掛けようと、私は顔を向けた。
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「私体調悪いから、このまま(助手席で)寝てるわ」
・・・未だ夜明けは遠い。
※9・・・カリフォルニア州。人工のヨットハーバーとしては世界最大で、5000隻を超えるヨットが係留されている。
※10・・・光が当たると色が変わるんだよ。
以上
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C7コルベット ZO6 | クルマ
Posted at
2015/06/07 02:33:20