ん~。
個人的には、なんか納得し辛いことではあるのですが…。
KGSさんのところのカブリオレ君
久しぶりに動かすということで、整備手帳を上げられていますが、どうもうまくいかないみたいで。
何度かコメントさせて貰ってますが、私的には何となく納得ができないというか、辻褄が合わないというか…。
まあ、自分の車じゃないから良くね?って言われれば、そうなのですが、このままFC3Cの灯が消えてしまうのも勿体無いとも思いますし。
整備手帳を最初からご覧になれば、わかるかと思いますが…。
初爆していたものが、その後初爆せずということと、コンプレッションテスターでは測定不能、そしてコンプレッションゲージに至っては置針式でさえも反応しないという状況みたいです。
ここからは、あくまでもKGSの整備手帳と私が聞いた仮定の話になります。
①長期休車に至るまでは普通に動いていた。
②燃料系統は新品もしくは動作確認済に交換。
③点火系統も問題無いよう。
また、動画を拝見した感じですが、セルの回転数はある程度ありそうですが、セルの脈動音(つまりエンジンの圧縮音)があまり聞こえず、単にモーターが回っているように聞こえる状態です。
ただし、動画を撮った機材によっては音がカットされるので、圧縮している音がカットされているのか、圧縮していないのかは不明ですが、あくまでも動画からするにほとんど圧縮していないように思います。
KGSさんの証言、及び測定方法や検査方法に誤りがないとう前提で事実だと思われることを考えると…。
動いていたエンジンが、久しぶりの目覚めで初爆のみあったことから、どこかの部屋は程度はあれど圧縮があったということになります。
それが、全く初爆しなくなったこと、コンプレッションテスターで計測不能な事、コンプレッションゲージの針も動かなかった事実を考えるとまったく圧縮していないことになります。
通常、コンプレッションゲージは置針式でしょうから、3室個別には測れませんが、どこか一番圧縮が高いところの値は出るはずです。
それが、フロント、リアとも針が動いているようには画像では見えません。
(単に計測前の写真なら話が変わりますが…。)
コンプレッションテスターで計測不能はわかりますが、コンプレッションゲージでも反応しないのは、ほぼほぼ完全に抜けているという気がします。
フロント、リア含めて6室全室が抜けているということになりますが、そんな綺麗に条件が揃うということは稀だと思うのです。
普通なら、コンプレッションゲージがどこかの燃焼室で反応して少しは針が動きそうな気がしますけれどね(^^;
もし、休車以前にブローしてどこかが抜けていて、再度立ち上げたときに初爆はあったけれど、そこも死んでというのであれば可能性はあると思います。
あくまでも、休車前まで動いていたこと前提の話です。
さて。
初爆があったが、現状は初爆がなく全室0といってもいい状況。
セルは回っているが、圧縮音(セルの脈動音)がほぼない。
プラグに火は飛んでいるので、エキセンが回っていてクランクアングルセンサが回転していることは事実。
ご本人がマイクロスコープで撮影されたアペックスシールは、プラグホールの穴壁との位置関係からローターハウジングには当たっているように見え、引っ込んだままには見えない。
以前といっても、ターミネートして消した2010年以前のブログかもしれませんが、どなたかが「プラグが被って、エンジンを掛けようとセルを回し続けていたら、かぶったガソリンで洗浄されて、アペックスシールがちびって圧縮抜けを起こした。セルモーターはモーターが回っているような音になっていた。」とおっしゃっていました。
個人的には話半分で聞いてましたが、あんまりセルを延々と回さないことに注意していたのは事実。
セルを回している時間の長さにもよりますが、オイルポンプが回っている時間とメタポンからオイルが上がってくる時間も考えれば、多少なりともダメージがあるのはわかります。
もともと、メタポンの供給量はそこまで多いわけではないでしょうし、セルだけで回している間は燃焼圧力が掛かりませんから、例えば予備バッテリーや救援車がエンジンを掛けた状態で接続し、しばらくセルを回してオイルポンプのオイルを上げる程度であれば、それでダメになることはないと個人的には思います。
もっとも、休車後のエンジン始動の際は、必ずプラグホールからエンジンオイルを少量入れてなじませてから始動するのが基本ですから、カラでいきなり始動するというのはないですね。
全室圧縮0となると、「エンジン終わったね。」で終わらせるのが一番簡単ですが、個人的には全室圧縮0というのは、あんまり理にかなってないかな?と思うのです。
綺麗すぎるんですよね、終わり方が。
エンジンが壊れる時や終わる時って、だいたいバラツキません?
それこそ、どこか1室が抜けたとか、前後ともどこかでブローしてぐちゃぐちゃとか。
何シテル?でも書きましたが、現状の事実だけをつなぎ合わせると…。
①セルモーターはそれなりに回ってる。(ただし、ほぼ圧縮音が動画では聞こえない。)
②点火はしているから、クラセンは回っててエキセンも回ってそう。
③圧縮は計測不能
④コンプレッションゲージの針も動かない。
セルはドライブプレートを回してエキセンを回しますから、回転がずれるということはほぼほぼないことから、ローターは回っていると思います。
だからクラセンが回って点火しているのでしょう。
ただ、圧縮計測不能ということから、全室0なのか、そもそも測定できる回転数まで達していないかです。
セルが回って点火しているけれど、圧縮がまったくない…。
実車を見ていませんから、どういう状況かはわかりませんが、関係性で私が確認できていないところといえば、セルが回っているときにローターがどれくらい回っているか(=エキセンがどれだけ回っているか)がです。
現状、一つながりで切れそうなところというと、「セルの音からすれば回っているように思えるけれど、実際は測定不能な回転数でしかエキセンが回ってない。」というところですね。
全室0となれば、エンジンが終わったか、可能性は低いけれど上記の理由しか現状は思いつかないのです。
セルはプラネタリ式なので、可能性は0に近いでしょうが、セルの遊星機構に狂いが生じ(例えば、内歯ギアが動いてしまうとか。)れば、セルモーターのモーター自体は回転数は同じでもドライブプレートは通常より遅いなどということもあるかもしれません。
まあ、先ほども言ったように「エンジン終わったね。」で終わらせてしまうのが良いのかもしれませんが、何かそれ以外に私が気が付いていないことがあるのだろうか…。
現象をつなげてみた時に、つながらないところが「エンジンが終わったね。」でつながることなのか、それとも単に気が付いていない矛盾点があるのかが非常に気になるのです。
実車があって現象を追えれば、一番早いんですけれどね(^^;
「エンジンが終わったね。」というのを他人事ながら認めたくないというのもあります。
だって、そんな簡単に壊れる代物ではないし、構造上全室圧縮0というのを実現するのはかなり高度な技がないとできないと思うので。
それにカーボンがというのは、あまり現実的ではないし、もしそうだとしたらアペックスシールが一番引っ込んだ状態で止まることはあったとしても、サイドシールが全部でなくなるということはないと思いますね。
なぜならば、アペックスシールと違って、サイドシールが通過するところがそこまでぴょこぴょこ出たり入ったりして動くところではないことや、もしローター片面がサイドハウジングに押し付けられて引っ込んだとしても全部綺麗に引っ込んだままとも思えないし。
最初から全室圧縮0ならわからなくもないですが…。
あくまでも、情報が正しく、測定方法や検査方法が正しかった場合の話ですので、それから外れる場合は、その限りではありません。
単なる「エンジン終わったね。」なのかしら…。
それとも、何か見落としているのか…。