長文です。
僕なりのエイトを維持するうえでポイントだとおもってることを書きます。
これはあくまで僕の経験や見聞、11年分の独自のリサーチで得た知識で言ってるので、貴方の使い方には当てはまらなかったり もっと他に必要な事があったりするかもしれないので参考程度にみてくださいね♪
●粗悪なエアークリーナーはやばい。
エアークリーナーはエンジン寿命に直結する。ブローで入庫したとき、あの赤いフィルターのことを指摘されました。エンジンブローで入庫したクルマにはことごとくそのフィルターが入っていたとのこと。エンジン開けると、ポート稼働部など砂のような汚れが酷い。問答無用で、フィルターは撤去されました。
そもそも、昭和にはいってエンジンの耐久性が伸びたのは、エアクリーナーの性能向上に依存してるそうです。エアクリの性能は、エンジンの寿命に直結するアイテムだということを肝に銘じましょう。それを判った上で使うのだ!という人ならいいんですが、無知故に、デメリットを知らずに軽いファッション感覚でエンジンの寿命を縮めてしまう行為は辞めましょう。たいしてパワーも上がらないのに、リスクが大きい。
●オイルを豆に交換することは大事だけど、それよかエンジンオイルの量のチェックが大事だと思います。
エイトはオイルを燃やします。前期型は特に結構減りますよね?
3000キロくらいで交換するのがいいですが、そのオイルの劣化以上に、もっと気をつけるべきことは量です。3000キロだと結構減ってるはずです。回す人ならランプがついてもおかしくないです。心配なのは、量がギリギリの状態で横Gにさらされることです。そのときオイルの偏りで一瞬オイルを吸わなくなり、油膜が切れる頻度が増えるのです。高回転レブリミット付近で、横Gがかかり、オイルはギリギリの量。これは空吸いのリスクが高く、そのときブローするかもしれません。ので、交換も大事だけど継ぎ足すこと、量をチェックする習慣は大事です。オイルギリギリで高回転で回して峠を走るなんて自殺行為です。
●オイルは純正(5W-30)でOK ただし、サーキット系の人はスペシャルオイルを検討してもいいかもしれない。専門ショップでは純正オイルなんてダメだと酷評されると思います。しかし、8万キロでブローした僕のエイトのエンジンの中をあけたとき、エンジンはとても綺麗でした。僕のも8万キロで、ローターにカーボンはこびりついてましたが、どのエイトもだいたいこんなもんだよと言われたあたり、純正オイルを使ってるせいでカーボンが溜まりやすいとかは心配しなくて良さそうです。もし社外オイルを使うのなら、ノンポリマー系を採用するのをお勧めします。添加剤で性能をごまかしているオイルだと、エイトはオイルも燃やすので、その添加剤がカーボンになりやすいのです。できるだけエステルなどのベースオイルで性能を出しているオイルが望ましく。おすすめは、 スノコ ブリル か、NUTECやルブロス等でしょう。スノコブリルが比較的安くておすすめです。普通でいいなら、純正オイルがいいと思います間違いないです。前期エイトの場合は、純正の0W-20はNG。後期はオイル潤滑が前期型と根本的に違うからまだ成り立ってるんです。前期はオイル潤滑に弱点があるのです。あと、オイルが粗悪だとメタルが減ります。メタルの摩耗はパワーに響きます。僕のエンジンも8万キロで、カーボンは問題なかったけどメタルが寿命でした、表面がすり減り中の銅が見えてましたよ。ちゃんと点火系をメンテしてて、ちゃんと回してる人ならば、むしろカーボン以上にメタルの摩耗を気にするべきなのかもしれませんね。そこは純正オイルとて厳しかったっぽいです。純正オイルだけで10万キロ以上ビンビンに走ってるみん友さんも居ますし、純正オイルが間違いないと言ってますが、僕もそう思います。ただ、NUTECなどのいいオイルはたしかにフィーリングいいので、お金あるひとはどうぞ。

純正オイルだけで8万キロ いつもピーピー鳴らして走ってた僕のエンジン(ブローしてない側)
●純正触媒の崩壊には気をつける。
僕のエンジンブローの直接的要因は、触媒だと指摘されました。振動で、下から異音がしたら、チェックしたほうがいいです。回さない人なら崩壊していてもまだ大丈夫だけど、回した時 死にます。僕は8500回転以上で回しとき、ブローしました。 触媒が崩壊していても、そんなに劣化を感じません。なんとなく、静かになった?とかなんとなく上が重くなった?気がしてたような。そうでもないような?です。O2センサーの穴からみても、奥の方で砕けてる場合まったく見えませんし、外してバイプの中を覗いても、何層になってるので砕けていても見えません。その場合、振るといいです。ガコガコ音がするから。7万キロくらい無交換なら、一度チェックしてみるといいかもしれません。
●プラグ交換は二万キロくらいか。
こだわりのショップだと1万キロでも遅いとさえ言われますが。僕基準では二万キロです。
二万キロで交換すると、新品プラグにして、変化を感じて嬉しいですw 2万キロくらいで体感するほど劣化してるということです。目安は、アイドリングで、ぼっ、ぼっと 失火する頻度が増えて来たあたりかとおもいます。
●プラグコードは純正か、NGKの普通のやつを取り説より豆に。そして、コード以上に変化があるのは、イグニッションコイル。
プラグ二回に一回程度交換するといいと思います。一瞬電気を貯めて、スパークを強大にするノロジー系の高価なケーブルは、たしかに荒々しくパワー感が出ます。しかし、レネシスの回転フィーリングに山ができます。微妙に点火時期が狂う感じがします。純正コードはあえてスパークの時間を長くもたせて時間をかけて点火させるため、あのような抵抗を持たせたケーブルにしてるとナイトスポーツで言われてます。ロータリーは、混合気を燃やすにあたってレシプロにたいして非常に不利なエンジンなんで、点火の善し悪しは性能に直結する常用なファクターなんです。因に、僕はケーブルをノーマルに戻した時、感動しましたよ。
たしかに、荒々しさ、元気の良さみたいなものは消えてしまいましたが。RENESISらしい、下から上まで均一にモーターのように伸びて行くフィーリングが戻りましたから。まあ、好きずきかもしれませんね。
あと、点火系はプラグとコードもそうだけど、さらにコイルを特に気にした方がいいかもしれません。コイルも5万キロとかで交換しとくとかなり変化あるみたいですね。レボリューションでは、2〜3年に何度も交換したといってますが、それほど劣化するパーツの様ですね。サイド排気エンジンは、完全燃焼させることだけが、カーボン蓄積防止の唯一の条件となっているので、セブン以前では大丈夫なものでも、エイトでは致命的なんだ。完全燃焼を乱すファクターは徹底的につぶしていかなくてはならないエンジン=renesis なんだ。僕の個人的な見解では、前期エイトのハイパワーエンジンが、歴代のロータリーエンジンで、一番デリケートで弱いエンジンなんじゃないかと思います。
●水温計だけは、付けた方がいいとおもう。 いまなら、OBD接続タイプの簡単な奴がありますが、あれで充分。
水温を絶えず気にするより。 何よりも、重要なのは、
「ファンの故障に早期に気がつくため。」
ファンは生命線なんです。もうほとんどファンが常に回ってるエンジンと言ってもいいかもしれません。前期は97°以上でファンが回り出し、101°?あたりで さらに強く回りますよね。 通常97°あたりで安定し、暑いときなんかは100°くらいになるとおもいますが、それなら正常。しかし、ファンが壊れたらすぐに異常な上昇を起こすとおもいます。 サーキット連続周回でもしないかぎり、僕のような奴が攻めた走りをしても103°以上は行きませんでしたから、ストリートの人なら、冷却系はノーマルのままで大丈夫です。ただ、ファンの故障等には気をつけてください。 ロータリーは、発熱する部分が決まっている。ようはプラグ周りが熱的に厳しい。そこを見込んで、水路はプラグ周りの燃焼室を重点的に冷やしている。レシプロは同じ部屋で燃焼排気をしているが、ロータリーは燃やす部屋と排気する部屋が別々だから、むしろレシプロより温度コントロールしやすいエンジンなんだ。100°くらいに水温あがったからといって、ビビる必要は無し!ただし、ガソリン冷却に依存してるので、ものすごく燃費悪くなるし、パワーダレしますけどね。。ファンをノーマルより低温から回す仕様にしたコンピューターのクルマはノーマルよりずっとファン稼働率があがるので、余計にファンの寿命に注意。
●冷却水は、スーパーロングライフを車検毎よりは、普通の標準タイプのでいいから毎年交換するほうがいい。
冷却水の管理が悪くて、全損パターンのエンジンが結構多いそうです。ロータリーハウジング内の、冷却水通路のコンディションは超重要。レボリューションでは、クルマを買い取るとき、まず冷却水交換頻度を重用視してました。他の部分の劣化がなくても、冷却水管理がダメなエンジンは買わないとのことでした。水路が腐ったエンジンは、もう致命的らしいです。理由は忘れた。
●オイルクーラーは一機のままでも大丈夫
まあサーキット常連や峠小僧には二機あったほうが良いかもしれない。しかし、そうでない人には要らない。油温は低ければいいってもんではなく。 理想は 100°で維持なんです。たいして回さないタイプの人が、オイルクーラーは増設しちゃうと油温が上がらず、エンジンに悪いくらいなんです。燃焼室の温度まで低めになり、かえってローターのカーボンがつきやすくなる。ある程度高温を保ちたいくらいなんですよ。完全燃焼のために!下げればいいってもんじゃない。後期に二機なのは、オイル交換サイクルを取り説通りにしてもいいように余裕を持たせるため。ふつうに3000キロとかで豆に替えてるなら、1機で大丈夫だとおもう。 それよりも、空冷ファンが正常なことだけはチェックして欲しい。
僕がいまエイトにまた乗るのなら、マツスピのオイルクーラーは付けるかも。それは、燃費対策w 水温も同時に下がりますが、そのせいでガソリン冷却も減り、飛ばしたときの燃費がよくなるかなと期待して。
●ラジエターキャップは、古ければ交換。できたら毎年交換してもいい、安いものだし。意外に盲点です。
これが劣化すると水温に不利。100度超えても沸騰しないのは、圧力かけてるからであり、キャップが劣化すると規定の圧力を保て無いのです。すなわち冷却能力ダウンです。だからといって、高圧タイプは使っちゃダメ。低年式エイトほど、樹脂ラジエターに不安がある。ホースから水漏れしやすくなる。不必要に冷却ラインに圧力かけたくないから、とっととバルブから放出してくれたほうがダメージが低い。ノーマルタイプで交換。
●軽量フライホイールはもしかしたらリスクあるかも。あと、燃費落ちる。
ぼくのブローの一因として、軽量フライホイールがもしかして、あったのかもとおもっている。オイルは定期的に交換し、内部は綺麗だった。触媒が崩壊したからというのもブローの原因だろうけど。
同じエアクリ、触媒が崩壊、でもブローしないで走ってるエイトだっている。これらのエイトになくて僕のにあったのはなにかというと、アルミ製 超軽量フライホイール。あれは麻薬だ。レースエンジンのようになる。あれは、ロータリーにめちゃ効くパーツで。へたにコンピューターや吸排気を弄ることなんかより、フラホ軽量化がロータリーには効きます。超気持ちいいエンジンになります。むしろ街乗りも楽になりました。しかし、おもうんです。高回転の時、エキセンの歪み具合でローターが振れるのではないかと。僕のエンジンのブローは、アペックスが割れた事が直接の原因。割れたアペックスが飛び散り、エンジン内はめちゃめちゃになってました。軽量フラホをいれたとき、たしかに軽くシャープに吹けるが、若干回転フィールに雑さを感じた。みん友さんも話してくれたが、フラホの重量バランス(回転方向だけでなく、エキセンの歪み方含めた三次元的な振れ)も込みで ローターとエキセントリックシャフト全体の回転バランスをとっているのならば、当然振れればその振れ幅はアペックスシールの動きに影響が出る。高回転で回す程その振れがおおきくなり、アペへの当たりがキツくなった。そこに他の要因が重なった時、パキン!と。あと、フラホ軽量化して、クラッチの減りが加速した感がある。
やはり、どのパーツにもその代償がなにかしら存在してるということを、肝に銘じるべき。もし、またエイトに乗り、フラホを軽量化したいなら、ぼくなら軽量クラッチとセットのものを使うとおもう。快感をとるか、リスクを採るかのパーツだと思う。回転慣性が落ちるせいか、だいたい同じ仕様のエイトにくらべて燃費が落ちた気もします。
前期エイトを乗る上で、エンジン関係は、ざっとこんな感じです。他にもあったかな??
もし、エイトの形やハンドリングが好きで、そんなにハイパワーフィーリングやタイムを気にしないというのではれば、ぼくは210馬力のスタンダードエンジンを薦めます。燃費いいし、トルク有るし、renesisには、あのパワーが無難なんだとおもいます。ハイパワーエンジンは、前期renesisには負担が大きくギリギリ達成したパワーなんだとおもうからです。後期型が230馬力にしたというのも、オイルジェットの数や位置、オイルポンプの制御等替えてきたのも、そういうことなんだと思います。
そもそも、歴代ロータリーエンジンと基本設計が同じまま、排気方式を替えたメーカーによるフルチューンによって、達成された馬力なのであって、もともとNAでは200馬力以下で運用されていたものなんだから。メーカーによってフルチューンされたエンジンを、素人が弄ったらそりゃ壊れますって。いままでの歴代ロータリーでは大丈夫だったチューニングも、エイトにはNGなんですって。エイトは、エンジンは余計なことをせず、シャーシーなどで戦闘力アップが無難なんだと思います。せいぜい、マフラー交換だけにしておくとか。それだけで、充分官能的なエンジンですし。
みんカラのPVのランキング上位でパーツてんこ盛りとか、ショップに入り浸って、もうエイトが生活の全て!みたいに出来る人達ならいいんです。お金かけて、頻繁に入庫してなにかあれば対応出来るだけの経済力や意欲があれば。しかし、そこまでクルマにかけられない一般ユーザーに、ロータリーのトラブルに再三泣かされて欲しくない。