この時期は、今シーズンに使うブーツを引っ張り出してチェックするのですが、5月にシェル出ししたので特にやること無し・・新しいブーツも買わないし・・・。自分が使っているFTブーツってのは、元はライケルというブーツメーカーが作っていました。名前は
自分の知る限りでは30年くらい前には今の原型が出来ていたのではないかな?いや自分が知らないだけでもっと前から存在していたのかもね。
そのブーツを初めて見たのは、雑誌でスイスのW-CUPダウンヒラ―がジャンプを決めている写真だった(もしかしたら西ドイツのバスマイヤーかも)。そのレーサーの履いていたブーツは芋虫みたにモコモコしたセンス無いものだった(失礼)!当時だってそう思ったくらいだから、今の普通の人が見たら凄く奇妙に見えるかもね。
でもその後に、フレクソンを履く女子スラローム選手
フレニ・シュナイダ―がW-CUPタイトルを取ったり、モーグル王者
エドガー・グロスピロンやロシアの天才
セルゲイ・シュプレソフなどが履き注目を集めた。その奇妙な形が物語るように、衝撃を吸収する性能が当時から認められていたのでしょうね。
そんなフレクソンも、ライケル自体がクナイスルというスキーメーカーに買収され、クナイスル名で販売されていたがついには生産中止に・・そこで、フレクソンを愛してやまないエクストリームスキーヤーの熱望に応えるように
K2がフレクソンの金型を買い取り、細かな改良や新たな金型を作り今に至るのが大雑把なストーリー。
しかし、あくまで自分の記憶と憶測wwによる構築なので鵜呑みにしないでね(苦笑)
でも移ろい易い今の世の中で、
何十年もの間生き続ける工業製品ていうのも凄いよね。
自分はFTと名前を変えたそのシーズンに初めて買ったけど、自分にスキーを教えてくれた先輩達がライケルを履いているのはずーっと見続けていた。だから、伝統を継続している今のFTにも誇りを感じているんだよね。
とは言え新し物好きな自分は、FTも古いモデルの継承だけでなく正常進化を遂げて行って欲しい気持ちもあるんだよね。
以下は家に転がっているFTブーツ達。

初めて買ったFTバンブルビー
サイズは27.5cm。ブーツのボリュームはぎりぎりでシェルをいじりまくり履いていました。内踝&舟状骨が当たるのでシェル出しをしてあります。
小僧に買ったFT。お茶の水で398だったかな。今はもう履いていない・・
基本何もいじって無いブーツです。

FTホットドッカー、自分の愛機。
サイズはバンブルビーから1サイズ上げて28cm。ソールサイズは8mmだけ大きくなったが、ボリュームはそれ以上に感じます。しかし、内踝&舟状骨はしっかりと当たるので加工済み。
☆インナー熱成形について
基本ショップに任した方が良いと思うけど・・どうしても自分でやりたい人は自己責任で。
FTのインナーは熱で成形するタイプ(サーモインナーって呼ばれているけどクナイスル時代の物とは物が違うらしい)バンブルビー&ホットドッカーも自分で温めて成形したが、このインナーは膨張はするけど、
元のサイズから大きくなる事は無い!ここ大事!
小さいインナーを無理に伸ばして焼いても(熱成形を焼くと言う)時間がたてば元に戻っちゃうwwだから最初にサイズやボリュームの見極めが大切だね。
熱成形の実際は・・自分は段ボールにインナーを入れ、ヒートガンで温めた空気を入れてインナーを温めた。直接熱風を当てると全てがパーなんで、遮熱板を作り直接に当たらないようにした。
時間は2~3分でOK(追記2014・12/9温め時間は箱の大きさにより変わります。この場合は、小さな箱に一足入れた場合。それでも2~3分は短すぎですね(;^_^A 15分かけて温まる位の箱が良いですね。)。温めすぎると履いた時に
低温火傷を起こすので気を付けます。事実、自分はバンブルビーを初めて焼いた時に脛の皮膚がべロンて・・低温火傷になりましたよ(涙)
インナーが温まり、おでんのはんぺんみたいにボヨンボヨンになったら慌てずにシェルにセットします。
インソールはFTには付いていないので市販の熱成形インソールやプレ成形インソールを入れますが、インナーは温まっているので
インソールは冷凍庫で冷やしておきます(マイナス20度、ハーゲンダッズが溶けないくらいですね)
もちろん素足の当たる部位にはパッドを貼りクリアランスを作ります。つま先が一番大切なんで、何かうまい物でプロテクターを作り厚手のソックスを履き10分ほどブーツを履いておきます。その時踵に体重を掛けるのは厳禁で、ブーツ全体に体重を掛けて自然に冷やします。つま先は指を反らすように伸ばしてインナーがちじむのを防ぎます。
バンブルビーは3回以上焼き直したのですが、次第に柔軟性が無くなった気がします。何回も焼き直しするのは気を付けた方が良いですね。
でも、まああくまでも
自己責任!自分が買った物をどうしょうが誰のせいでも無いし文句も言わせない・・ですよね
☆シェルの加工
もちろん履いて滑っていれば痛いところも出てくる。まあ、自分は最初からシェルを弄らなければ履けないけどね・・そんな時は小さな当たりは
リューターで削り。大きな当たりは
ピンチクリアーで逃がしてやるってとこですね。
https://minkara.carview.co.jp/userid/884139/blog/30076953/
また、FTは小指の根元に
ケーブルハンガー有りこれが当たる!バンブルビーのような古いモデルはケーブルハンガーを上手く逃がしてあるけどホットドッカーは逃がし細工は無かった・・ちと不満なとこですね。
リューターで裏の取り付け部分を削り、ケーブルハンガーを付け直せば解決します。これだけでお茶の水に行くのは馬鹿らしいですよね?
第二世代のFTで嬉しいのは各パーツが
全てビス止めになっているという事。
バックルからケーブルハンガーからシェルカフを連結しているヒンジから何までが取り外せるんです。第一世代のバンブルビーのバックルはリベット止めだったから作業がやり辛かったですね。
そうバラバラに出来ると言う事は、シェルの加工が凄く楽という事です。シェルオープナーのお世話にならないのが良いですね。
あと気になるのは、インソールを入れると前傾角がきつくなる事・・インソールの踵を薄く削ってもまだ前傾がきつい・・シェルを見比べるとバンブルビーに比べてホットドッカーの方が
前傾角が強い!!なんてこった。サイズによるものか?全く別の金型になったのか・・
現在は、しかたないので前傾角調整パーツを外したり、薄く削ったりして調整している。前傾角は滑るポジションに直接影響が出るので細かに調整したい。

黒いのが、薄く削った調整パーツ
さて今シーズンも後1ヶ月半もすれば開幕です。ん~楽しみですね!