
最近、アライメントテスターの問い合わせを多く頂きまして、
代理店の営業マンから質問がありましたので、この裏ブログに書いてみます。
質問の一つ目が、左右の個別トーを測定することが出来ないの?
糸を使った安価なテスターは左右個別のトーが見れるんだけど・・??
このポイントは、とてもとても奥深い話になりますが、
まず、前輪のトーを考える時、
右前のトー
左前のトー
左右それぞれのトーは、どのように測りますか?
トーは角度です。
右の角度と、左の角度、どのように角度を割り出しますか??
右に対する左の角度、
左に対する右の角度、
いわゆる、トータルトーは、トーインゲージで測定が出来ます。
タイヤに糸を張るタイプの簡易テスターでは、
なぜ、右前のトー、左前のトーが個別に分かるのでしょうか????
この答えは、私も教えて欲しい・・
相対する角度を、二つに割る時、中心線が必要です。
車体の中心軸ですね。
でも、車体の軸を測定できる、アライメントテスターって
見たことがないんですよね。
測定する方法はありますが、
アライメントテスターでは測れないんです。
不思議でしょ。
なのに、どうやって、車の軸を決めているのでしょうか、、
それは、4輪のタイヤ位置からなんですね。
糸を使う簡易テスターの場合、
右リアに対し、右フロントのトー角度
左リアに対し左フロントのトー角度
ここで、疑問が出ませんか?
車体軸に対し、リアタイヤの位置は、左右対称?
オフセットは?
左右のトレッドは同じ??
この論点では、その車のメーカー数値の
トレッド数値から算出すれば、という人がいます。
ですが、車高が変われば、トレッドが変わります。
トーやキャンバーでもトレッドが変わります。
右リアに対し、右フロントのトーって、どうすれば測定できるのか?
もし、リアのアライメント調整をしたり、フロントのアライメント調整をすれば、
それぞれトレッドが変わります。
ハブ中心軸の高さも変わります。
なにか破綻してきませんか??
右前輪のトー数値、
左前輪のトー数値、
そんな簡易測定器の使い方の方法は、一つだけあります。
簡易測定前の、正確なアライメント数値がわかっている場合、
正確に測定された状態のまま、正確に調整されたままの車、
そうすれば、簡易テスターを使って測定し、その数値を記録し、
いつもその状態かどうか確認する。
それなら使えますね。
もしキャンバー、車高を動かしてしまうと、控えた数値は無効になります。
これが、絶対値と相対値の考え方なんです。
簡易のテスターは、絶対値を測定しようとすると破綻してしまうんです。
例えば、ホイルナットを外し、そこに取り付けたアタッチメントを介し、
仮想ホイル(円盤)を取り付けたとします。
この円盤のランナウト補正、フレ補正はどのように行いますか?
ランナウト補正、フレ確認を行わなければ、測定ミスをする可能性があります。
アライメントを語る時、ベテランの人は、SAI、KPIの話が出てきますが、
これは、角度計により操舵による変化量を確認することで
左右差のチェックは可能です。
もう一つ、仮想キングピン軸、キャンバー角、キャスター角では
判断が困難なアッカーマン変化によるトー角を確認しなければ
異常が隠れているか判断ができません。
そして、これでも分からないことがあります。
走行中のアライメント変化です。
旧車になればなるほど、このすべてを確認しなければ、
見えないトラブルが隠れていることが多いんですね。
レースゲージのアライメントの考え方は、
測定器の治具という考え方です。
測定器を取り付ける場所が、ホイルやタイヤであれば、
安定した結果を得られない確率が高くなります。
ゆえに、コンピューターを使用するセンサータイプは
自動で補正機能が働き、補正機能を有効にしなければ
測定が行われません。
問い合わせされる方は、いろんなテスター(特に比較的安価なもの)を
買ったけど、使い物にならなかった、ゴミだった、倉庫に眠ってる、
と、共通して話されます。
アライメントは、100点満点中、何点を目指すかです。
レースゲージのプレミアムアライメントテスターは、
使い方次第で、98点を目指せると思っています。
カメラ式3Dテスターは82点
ハブセンサー式は、75点
これでもちょっと甘めの採点です。
RACE-GAUGEは、治具という考え方なので、
車両に合わせて、拡張することも、専用設計することも可能です。
突き詰める人にも、
簡易的に調整したい人でも、
絶対値を測定できるシステムなんですね。
ホーシングの車は・・
アクスルシャフトの振れだけは、
車両側で点検しなければなりませんが・・
アライメントって考えれば考えるほど、
車両解析や、性能解析に紐づきます。
私は、車を改造します。
ショックを変更し
スプリングも変更し
車高も変えます。
ロアアームも調整式に変えれば
テンションロッドも調整式に変わり、
アームの形状、取り付けポイントも変わります。
ロールセンターアダプターや、
ナックルアームも変更します。
そうなってくると、
もう何がなんだか、
普通のアライメント作業ではどうしようもなくなります。
レースゲージは、最終兵器にもなり、基本的な工具にもなります。
ドリフトの車や
超車高短の車、
生粋のレーシングカー、フォーミュラまで
どんな車にも使える、
そんなテスターなんです。
車好きなら、ワクワクするテスターなんですね。
そう思って使ってます。
インパルス☆レースゲージ倶楽部。
https://race-gauge.com
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Posted at
2023/06/23 23:47:04