
「シングルハートの裏側」より
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エンジンオーバーホールでお預かり中のシルバー32
先日、コンロッドメタル内径を測定して
その結果が48.021~48.026mm
前に測定したクランクのピン径から
クリアランスを計算すると
0.064~0.069mm
割と数値はまとまっていますが
大きめのクリアランスとなりました。
コンロッドは単品で場所が移動できるので
出来るだけクリアランスが均一化するように
場所を変えてみると0.065~0.068mm
あまり変わり映えはしませんが
少しだけ改善しました。
メタルクリアランスの純正限度値
0.09mmには程遠いのですが
出来るだけ東名の参考値に近づけるため
コンロッドメタルを10セット注文しました。
既にコンロッドに組み込んであるメタルは
グレード2ばかりなのですが
僅かな期待でメタル合わせ作業を続けます。
新たに届いた10セット20枚のメタルを
1枚づつ測定していきます。
片面片球のマイクロメーターで
局面の厚みを測定出来ます。
1.504mmが1枚。
1.505mmが7枚。
1.506mmが6枚。
1.507mmが6枚。
残念ですが、
欲しかった1.508や1.509がありませんでした。
既に組み込んであるメタルの厚みから
改善できるのは2番と3番のコンロッド
だけという事になりました。
この二本はクリアランスが0.068mmの物です。
早速メタルを組み替えて測定をすると
二本ともメタル内径が48.022mmで
クリアランスがそれぞれ0.064と0.065と
僅かですが改善しました。
只、全体で見ると、クリアランスは0.064~0.067mmで
たった1000分の1しか改善できませんでした。
しかし、私としては
自己満足かも知れませんがやり切った感はあります。
これは大事な事で
まだまだ長い作業が続きます。
序盤でやり残した気持ちがあると
先々の作業に影響が出ます。
ちなみに、東名のクリアランス参考値
0.040~0.060mmから外れていますが
心配は何もいりません。
東名の阿部さんに大事なデータを提供して頂いたところ
クランクピンやコンロッド大端部内径の測定値は
相違がありませんでした。
メタル内径は組み付け時に楕円となるので
内径の測定値に幅が出来ます。
その幅のどこを内径の代表値とするかの違いで
私の測定値が、参考値からずれているだけです。
東名の測定データでも数値を選び直せば
クリアランスは0.06以上となります。
シングルハートでは
メタル内径も3点マイクロを使用していますので
楕円の内径も平均した測定値となり
東名の内径の代表値より大きいものになります。
クリアランスの参考値もずれて来ます。
今まで、
どうしてもメタルクリアランスが大きめになるなぁ
と思っていましたが
今日、阿部さんと話をしてよく分りました。
興味のある方は、詳しく店頭でお話しましょう。
東名の㊙データを見ながら・・・
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エンジニア魂!。。。
楽しみ。。。益々。。。
Posted at 2018/02/05 18:59:15 | |
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G子 | 日記