Ritomo original widebody kit for pg6s
皆さん、こんにちは。ロバのイーヨーです。
昨日6月2日は自動車税納入期限でしたね。
いつもギリギリなのはお約束なのですが、コンビニに払いに行こうとして郵便物ストックから振込み通知を取り出してみると、当たり前ですが1枚2枚じゃありません。
ロードスターに普通車登録AZ-1。そして軽自動車用納付書がCARAとAZ-1の2枚。
納税額は合計いくらになるんだ?と計算していたら郵便物ストックからパタリとワイドボディAZ-1の今月車検の案内と任意保険の更新のハガキが。
『そろそろ腎臓でも売るか・・・・・』
皆さんも大好きな愛車への投資はほどほどにしましょうね♪
お小遣いのご利用は計画的に♡
ちなみにAZ-1をワイドボディにすると普通車登録となり、自動車税は29500円でした!
そんなAZ-1のワイドボディ・キット紹介シリーズも最終回となりますが、記念すべき最後のワイドボディキットはリトモさんのオリジナル・ワイドボディキットです!
(※ボンネットはM2 1015、リアトランクフードはSPEC`Sです)
いかがでしょうか、このグラマラスなボディサイドのデザイン。
マクラーレンF1の様な斜め上に向かって切り込まれたラインの先には大型化されたエアインテークが口を開けます!
ノーマルボディに比べて最大で8cm拡大された全幅がワイド&ローなデザインを引き立てますね♪
このリトモさんのワイドボディキットについては、掲載された雑誌を持っていなくてどうしたもんかと思っていたら、ナントこのボディキットのデザインをされた方からご連絡を頂きました!
そして貴重な初期デザイン・イラストやスタディモデル、プロトタイプの製作写真等の貴重な資料を頂けました!
さらに時系列に沿った解説を教えていただいたり疑問点にもお答え頂き、本当にお世話になりましたm(_ _)m
それら資料掲載のご許可も快く頂き大感謝です!
と言う訳で、今回リトモさんのAZ-1用オリジナル・ワイドボディキットの紹介は初期デザインから開発プロセス、完成車両の紹介までをまとめて行いたいと思います。
かなりのボリュームになりますよ♪
①開発スタート秘話
元々リトモさんのAZ-1のワイドボディは、ワンオフモデルとして製作がスタートしたそうです。もちろん依頼主はAZ-1オーナー様。
リトモさんでは以前GT500ルックのNSXのワイドボディを製作した事があり、その筋では有名なのだそうです。
依頼主様からのイメージイラストのラフスケッチがあり、これにRE雨宮さんのグレッディ6みたいな感じのデザインでと注文があったそうなのですが、漠然としすぎていて作業開始できないリトモさんからデザイナーさんへ『助けて!』と依頼がありデザインをスタートさせたという経緯があった様です。
依頼主様からのイラストを下敷きに色々なスーパーカーのディテールを混ぜ込んでデザインの基礎を構築していき出来上がった初期デザイン・イメージイラストがこちら。
初期デザインでは全幅をワイドにした横方向の拡大スペースを利用してなんとドアパネルを下方へ延長、サイドシルに斜めに被せるデザインを採用。
これはAZ-1の新しいデザインですね!
スゲェ!ドアノブの穴もボディサイドに開口し面白いアイデアですよね♪
リアフェンダーもリアバンパーに被せて多層構造デザインとし、オリジナリティを強調します!
そしてさらにブラッシュアップしたイメージスケッチがこちら。
上から見たボディサイドの丸みを帯びたデザインスケッチに、サイドビューは各部のラインの整合性を構築。
段々と基礎デザインが固まってきました。
そして次にデザインモデルの作成です。
これはリトモさんお得意のJGTC(SuperGT)っぽいイメージで製作したモデル①とイラストを立体化したモデル②があります。
始めに却下されたモデル①の写真から紹介していきましょう!
そして次にイラストを立体化したモデル②の写真です。
初期モデルはまだ全体的にカクカクした硬いイメージだった為、全体的に柔らかい感じに修正したモデル②ver.2がこちら。
なお、オーナー様の依頼かデザインモデルの初期からM2 1015ボンネットとSPEC`Sのリアエンジンフードが装着されていますね。
リアのサイドパネルがリアバンパーをカバーするデザイン面白いですね♪
ドアパネルの斜め下方への延長デザインとドアノブの開口凄いなぁ。
そしてオリジナル・ボンネットのデザインプロト写真がコチラ。
うん、このデザインの方がM2ボンネットよりもトータルバランスが良い感じですね♪
しかし、残念ながらこのボンネットは製品化されずにお蔵入りとなってしまった様です。
そしてデザイナーさんのダークグレー・メタリックが似合うのでは?という提案は却下されてしまい、『ロッソ・コルサ』で、と言うオーダーを頂き赤く塗装されたモデルがコチラ。
おお~、やっぱりボディサイドのドアパネル凄いなぁ。このまま開くと(ドアパネル内側の)サイドステップ部のくびれの造形も興味深いですね!
そしていよいよ実車の製作へと掛かります。
リトモさんからの製作依頼を受けて実車製作を行ったのは『アトリエ一歩』様。
個人でFRP製作されている工房でしたが、数年前に廃業されてしまった為、現在のリトモ・ワイドボディキットの生産は別の工場で行っているそうです。
それでは実車製作中の秘蔵写真をどうぞ!
やはりイメージデザインモデルから実車モデルへの変更はなかなか難しいのでしょう。
様々な修正が写真上で加えられていきます。
これでもデザイン意図の再現率は70%という事です!
そしていよいよ完成。
リトモで組んだ1号モデルはソリッドではなくメタリックのブラックに塗装されました。
その完成車の写真がコチラ!
完成車はプロトと異なりドアパネルがサイドシルと分割となりましたが斜め上に切れ上がるデザインは継承していますね。
この角度で見るとフロントフェンダー上部のビミョーな逆Rイイですね!
リアウィンドウパネルとリアトランクフードがノーマル幅のままの為、ワイドボディキットはここの処理が不自然にならない様に各社工夫されていますが、リアサイドパネルとリアトランクフードの連続性が自然でイイ感じですね♪
そしてワイド化されたサイドステップとドアパネル。鍵穴のくぼみでワイド感が伝わりますね。ウインカーはノーマル流用(クリアレンズ)。ウィンカーはこのロードスターと共通のレンズがしっくりきますよね。
そしてフロントバンパーはマツダのファミリーフェイスにも似たペンタゴン(五角形)・デザインですね。
ノーマルウィンカー流用なのにその下のラウンドエアインテーク部とのデザインの整合性バランス高いなぁ。
フロントフェイスのワイド感ハンパないですね!
実車見てみたい!
ガソリンスタンドのスタッフさんの視線が熱いですね(笑)
ドアサイドパネルはサイドステップと分割となってしまいましたが、やはりオリジナリティの高い良いデザインだと思います。
そしてリアビュー。
初期デザインにあった『リアサイドパネルがリアバンパーをカバーする』デザインの名残りを感じさせる処理ですね。
なるほど、リアサイド・デザインの理由が分かりました。
そして、最後にリアサイドビュー。
給油口上部の盛り上がりですが、こういう部分が『アフターパーツだからこういうデザインになりました』的で個人的には大好きです!
T-HOUSEワイドボディキットの給油口部のくぼんだデザインとかもイイ!
いかがでしたでしようか。
リトモさんのワイドボディキット。グラマラスでオリジナリティ溢れるデザインはまさに『俺のAZ-1』て感じがしますよね!
もともとは『ワンオフ』エアロとして開発がスタートしましたが、途中からは量産化する事でコストを抑える方向に話が変った為、当初の販売予定時期から遅延してしまったそうですが、なにより一般販売までこぎつけた事に惜しみない拍手を送りたいと思います!
なおこのワイドボディ・キットは2014/5現在で約15台分が出荷されているとの事です。
そのうちの一台はなんとドイツにあるそうですから、このボディキットのデザインレベルの高さが分かるというものです。
そして約15台分出荷された内、お一人で2セット(1セットは予備として)購入された猛者もおられるという事で、すでに熱狂的なファンを持つリトモ・オリジナルワイドボディキット。
是非これからも継続して販売を続けていただきたいものですね。
なお、今回これらの貴重な写真、並びに情報を提供して頂きましたデザイナー様、本当にありがとうございました。
AZ-1におけるアフターパーツ開発・販売の一つの資料として残す事が出来ました。
本当に感謝にたえません。
なお、このリトモ・エアロパーツ開発者様は匿名を希望されておりますので、ご存知の方もおられると思いますが、コメント欄にはデザイナー様を特定する情報は記載しない様にご注意お願いいたします。
先日とある方に『今度リトモのワイドボディキットのブログ書こうと思っていたら、デザイナー様から連絡いただきましたよ!』と話したら、『ああ、〇〇さんでしょ』とシレっと言われました(笑)
そして最後になりましたが、こんな少量生産車のフルエアロキットなんて絶対ペイしないと思うんですが、ワイドボディキットの開発・販売をしてくれた各社様には最大限の感謝と賛辞を送りたいと思います。
SPEC`S様のRS660
紹介記事は→コチラ
㈱サブロー・ジャパン様のスコルピオーネ
紹介記事は→コチラ
MADHOUSE様のCARA-R レプリカ
紹介記事は→コチラ
T-HOUSE様のAZ-R
紹介記事は→コチラ
リトモ様のオリジナル・ワイドボディキット
そしてなによりも、こんなワイドボディキットが5種類も開発・販売されたAZ-1こそ、エアロパーツ・マニュファクチャーの心をグッと掴む素晴らしい素材だったのではないでしょうか。
さあ、次は御社が第6のワイドボディキットを開発する番です!
AZ-1・CARA photographic archiveとロバのイーヨーはAZ-1用ワイドボディキットの開発・販売を応援しています♪