
SNSを徘徊していると、たまにとんでもないものに出くわすことがあるけれど、久々にこれは! というものに行きつきました。
朽ち果てた倉庫内に放置された3台のクルマたち。手前2台のクルマを見てこれは…!?!?!?と驚愕してしまったのはダットサン ベビイが他にも現存していた事がわかったからです。しかも投稿者の方によると、これは先週撮影したばかりとのこと。
この車両はなんなのかというと、1965年に開園された横浜・こどもの国のアトラクションの目玉の一つ「こどもの国 交通訓練センター」で、子供にクルマ体験と交通安全教育の目的のために作られた専用車両でした。
車両の製造は名前から分かる通り、日産自動車の協力を経て傘下の愛知機械工業が生産していた世界最小のトルコンバーター式変速機を備えていたコニーグッピーをベースに、1台1台ハンドメイドで105台程度作られた特別の車両でした。
残念ながらベビイを使ったこの画期的なアトラクションは開園から8年後の1973年頃にオイルショックなどの影響もあってか廃止されてしまい、それに伴い大半の車両は廃棄されてしまったと思われていました。しかし、こどもの国の園内で100台目の車両が保存されていたため、2014年にこどもの国 開園50周年を記念して日産名車再生クラブの手によってレストアされたことでも話題になりました。上の画像右側にはこの100号車そのものの現役時代の姿が写り込んでいます。
この画像は4年ほど前に座間市にあるイオンモール座間内で撮影していたもので、現存する車両はこの100号車のみと言われていますが、実は他にもう1台が現存しています。その車両は交通訓練センター廃止後、北海道の日産サービスが引き取り1986年頃まで保有した後、北海道・苫小牧市科学センターへ寄贈されています。
現存車は2台のみと思われていましたが、さらにこの2台の発見によって合わせて4台が確認できたことになります。
冒頭の画像の撮影場所はこどもの国 園内のようで、もともとこの地は戦前は旧日本陸軍の弾薬庫→戦後GHQに接収されたのちに返還され、1965年から子供の国になったという歴史がある土地。この2台のベビイは今でも園内に複数点在している旧弾薬庫の中に人知れずバーンファインド状態で残されている事は確かなようです。
これを機にぜひベース車となったコニーグッピーを生産をしていた
愛知機械工業への里帰りや、
日本自動車博物館などにも展示してくれたら良いのになと思います。
ブログ一覧 |
旧車 | クルマ
Posted at
2023/02/20 11:18:47