
某県内のとある場所に希少なロードスターが大量かつ無造作に…というよりも、ほとんど野ざらしで置かれている残念なところがあります。
ここに気づいたのは数年前、暗闇の中で画像左側の一見して何の変哲もない2台の白いNCをたまたま見かけた事がキッカケ。よくよく見れば左側のNC、限定車の3rdジェネじゃないか!
すると周りにもやたら限定車/特別仕様車のお宝ロードスターだらけだった! ってわけです。
ではこの場所は一体何なのか??? 後日、それを解決するヒントが見つかったのが冒頭の白い3rdジェネ。現在では掲載されていないものの、限定車のシリアルナンバーが一致した車両が短期間ながらも中古車サイトに掲載された事で謎が判明。
どうやら、この場所から相当離れたところにある板金塗装を主体とするクルマ屋が車両置き場として使っている場所らしい。実際、他にもこの頃、中古車価格が上昇傾向にある2000年代前後のスポーツ系車両がこれまた無造作に置いてあるけれど、それにしたってロードスターの比率はかなりのもの。
もしかしたらいずれこの場所を中古車センターのようにしたいのか? はたまた、昨今かなり価格が上昇傾向がある日本製スポーツカーをかき集めてきて寝かせておき、然るべきタイミングで売りに出すのか???
いずれにしても、これらのクルマは誰かのコレクションというわけではなく、おそらく全部売り物のようです。
それにしたってねぇ。売れなかったら中古車オークションに流すわけでもなく、何年も野ざらしで放置してちゃぁ、これではせっかく程度のいい車両も朽ち果てる一方ですゼ。ダンナ。。。
これがまた日に日に増えている事は確かで、所用で久々に通り掛かったこの日、さらに希少なロードスターが確認できました。もう下手なイベントでも出来てしまうくらい歴代限定車が勢揃いってのがコワイ。
という事で、たまたま見に行った日が10年に1度開催されるロードスターの記念イベントと同じ10月10日。勝手に“ちょっと可哀想なロードスター達の32周年”!? として、その一部を紹介することにしましょう。
3rdジェネレーションLTD(2005年発売 500台限定 実生産台数355台)
シリアルナンバー 24##※一部番号は伏せています(以下同様)
NC1のロードスターの発売と同時に出した記念限定車は、私が乗っている特別色のベロシティレッド(211台)の他にレギュラーカラーのギャラクシーグレー(95台)とマーブルホワイトの2色がありました。で、このマーブルホワイト、私の調査では3rdジェネとしては最もレアで、49台しか生産していない希少車という事が分かっています。
で、この白い3rd自体、けっこう履歴が分かっていて、2006年に横浜の某ディーラーの中古車として出ていたのが最初。この時の走行距離は1000km足らずの未登録車だったので、事実上の新車でした。
それから12年後の2018年に買取屋によって売りに出ており、この間わずか2万kmほどしか走行してませんでした。私の3rdよりよっぽど程度がいい。で、この時から何故か3rd専用ホイールから、通常モデルの17インチへと換えられている状態になっていました。なので、私も最初はパッと見3rdとは気付かず。。。
で、その買取屋の直後にこの場所に来たようで、少なくともこの間ボディカバーをかけることもなく、買い手もつかず2年以上放置?された状態のままで、汚れや多少の退色が始まっています。状態がとても良かった3rdだっただけにモッタイナイ。
M2 1001(1992年発売 300台限定)
M2 1001-1##
生産型としては179台目に生産された1001です(生産順=シリアル番号ではない)。確認ができているのは2年ほど前にヤフオクで売りに出された後に、いったん静岡の中古車業者の手に渡り、その後ここにやってきたようです。
もうすっかり朽ち果て始めていて、タイヤのサイドウォールは大きく亀裂が入り、塗装ハゲが酷く、砲弾型のアルミ製ミラーはくすんでしまっています。とりあえずオリジナルパーツが揃っているのが救いで、まるで名車再生のマイクが買ってくるような状態!? とでも言えばわかるでしょうか?
まだまだ再生は可能でしょうが、乗り出しまでには手間もお金もかかりそうなコンディションです。
なお、クルマ屋などが休みの時に、その入り口を価値のないようなクルマで塞ぐ光景をよく見かけますが、それに1001を使っちゃいかんでしょ…的な、雑な状態で置かれています。モッタイナイ。。。
RSリミテッド(1994年発売 500台限定/実生産台数 798台)
車体番号が分からないので来歴など不明ですが、この日一番驚いたのがこのRSリミテッド。内外装ともにフルオリジナルが保たれていて、なおかつとてもキレイ! レカロ製フルバケシートが奢られた走りのモデルだった事もあり、ゴリゴリに弄られている車両が多い中、これほどまでオリジナルを保ったRSリミは今となっては希少です。
もう記念イベントの展示車として相応しいレベルと言っていいでしょう。にもかかわらず、こいつもボディカバーもかけずに1年程度は雨ざらしデス。。。モッタイナイ。。。
で、画像以外にも確認ができている限定車は以下の通り。
M2 1028(1994年発売 300台限定)
なんとM2 1028も野ざらし状態で置かれていて、しかも2色あるボディカラーが1台ずつ揃っています。例によって長らくボディカバーもかけずに放置状態で、2台とも軽量DHTのリアスクリーンは紫外線焼けで真っ白な状態になっています。モッタイナイ。。。
シャストホワイト(185台生産)
M2 1028 05##
過去に大分県の二桁ナンバーだったらしく、以前までワンオーナーだったかも? な車両。少なくとも3年程度はここに野ざらしで放置されているため、かなり荒廃している1台。モッタイナイ。。。
ダークブルー(115台生産)
M2 1028 06##
2014年にmixiのコミュに出ていたのを最後にしばらく行方が分からなくなっていましたが、それから6年後の2020年になって茨城の中古屋に売りに出ていました。
その2ヶ月後には大阪の中古車業者の手に渡り、この時に社外製15インチホイールに換えられてしまっています。その大阪の業者を経てこの場所へ辿り着いたようです。
大阪の業者の時はそこそこ綺麗な状態だっただけに、かなりモッタイナイ事になっています。
ロードスターターボ(2004年発売 350台限定 実生産台数 300台)
ベロシティレッドマイカ→118台生産
NB8C-4004××
2013年に幕張のガリバーに売りに出ていたのが最初で、その1ヶ月後の8月に広島の中古車店に掲載。その後は定かではないものの、その時点で走行距離がわずか3000kmでフルオリジナルというかなりの極上車でした。その間の8年ほどの詳細は分かりませんが、その後ここへやってきたことは確かなものの、このままではモッタイナイ…。
Sリミテッド(1992年発売 1000台限定/実生産台数 1299台)
Sリミは車体番号が分からないため履歴が分かりません。とりあえずボディカバーは被せてはあるのでかなりマシな方ですが、破れていたり捲れていたりします。こちらも一見してフルオリジナルですこぶる状態が良さそうなだけに、このままずっとここに置いておいてはモッタイナイ!
他にも完全にボディカバーで覆われいる車両も多いので、もしかしたら違う限定車/特別仕様車がまだ眠っているのかもしれません。
いずれにしても一部のお宝ロードスター達はお世辞にも保管状態が良いとは言えませんから、早く欲しい方の元へと嫁いでくれたら良いのにな…と、願わずにはいられないと思うのでありました。
Posted at 2021/10/15 13:23:33 | |
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