池田屋騒動之址

幕末の京都は政局の中心地となり、尊皇攘夷や勤皇等の思想を持つ諸藩の浪士が潜伏して活動していました。
長州藩は会津藩と薩摩藩による宮中クーデターである八月十八日の政変で失脚し、朝廷では公武合体派が主流となっていました。
尊皇攘夷派は勢力挽回を試みており、京都守護職は新選組を用いて市内の警備や探索を行わせていました。

元治元年（1864年）5月頃、監察の山崎烝らによって四条小橋上ル真町で炭薪商を経営する枡屋（古高俊太郎）の存在を突き止め会津藩に報告。
武器や長州藩との書簡等が発見される。
古高を捕らえた新選組は、土方歳三の拷問により古高を自白させる。
計画は祇園祭の前の風の強い日を狙って京都御所に火を放ちその混乱に乗じて中川宮朝彦親王を幽閉し、一橋慶喜（徳川慶喜）・会津の松平容保らを暗殺し孝明天皇を長州へ連れ去るというものでした。

さらに新選組は古高逮捕をうけて、襲撃計画の実行・中止について協議する会合が池田屋か四国屋に於いて行われる事を突き止めました。
6月5日亥の刻（22時ごろ）過ぎ、捜索の末に近藤隊は池田屋で謀議中の尊攘過激派志士を発見。
近藤隊は沖田総司、永倉新八、藤堂平助ら数名で斬り込み、結果御所焼き討ちの計画を未然に防ぐ事に成功し、新選組の名はこの池田屋事件を契機に天下に轟くことになりました。

池田屋跡は現在、海鮮茶屋 池田屋 はなの舞という飲食店になっています。


住所: 京都府京都市中京区三条通河原町東入中島町82