鉢形城跡

鉢形城は文明8年(1476)、関東管領であった山内上杉氏の家宰長尾景春が築城したと伝えられています。後に、この地域の豪族藤田康邦に入婿した小田原の北条氏康の四男氏邦が整備拡充し、現在の大きさとなりました。
関東地方において有数の規模を誇る鉢形城は、北条氏の北関東支配の拠点として、さらに甲斐・信濃からの侵攻の備えとして重要な役割を担いました。

天正18年(1590)の豊臣秀吉による小田原攻めの際には、北条氏の重要な支城として、前田利家、上杉景勝、浅野長政、本多忠勝、鳥居元忠ら35,000の連合軍に包囲され、激しい攻防戦を展開しました。
1ヶ月余りにおよぶ籠城の後、北条氏邦は6月14日に城兵の助命を条件に開城しました。
開城後は、徳川家康の関東入国に伴い、家康配下の成瀬正一、日下部定好が代官となり、この地を統治しました。

鉢形城跡は昭和7年(1932)、国指定史跡となりました。指定面積は約24万㎡です。
平成18年(2006)、日本100名城に指定されました。

住所: 埼玉県大里郡寄居町鉢形