同業者のお友達に頼まれまして、仕事を一緒に手伝う事になり、そのために2泊3日という強行軍でしたが、中国の南部に在る大都市広州に行ってきました。
ここは、広東省の省都でもあります。
が、そこは広い中国のお約束みたいなもので、「広州市のすぐ隣の町なんだよ」と言われて行ってみれば、なんのことはない国際空港から高速道路をぶっちぎりのカリカリ走法で走って70分。ここは何処?という場所に連れてこられました。
今や日本を遥かに上回る高速道路網を誇る中国です。
お金持ちはカイエンターボやロングの750ILや535iLで、農民は耕運機やトラクターでそれぞれの思いを乗せて走っています。
そして、路肩はご近所にお住まいの方々のショートカットルートとして、お買い物やお年寄り達が健康維持のために、行列を作って楽しい散歩をするためにも使われています。
自転車も逆行しながら隙を見て反対側に担いで横断できるんですねぇ。
そして、人間だって、向こう側に行きたいなぁと思えば、誰でも120km以上のクルマがビュンビュンすっ飛ばす道路を、ごく当たり前のように横断しています。
だって、日本みたいに陸橋がないんですもんねぇ、仕方ないですよね。
中央分離帯も比較的乗り越え易い様に低めになっているのが写真からも分かりますよね?
さて、上の写真で分かるでしょうか?
ここ広州だけなのか、全国的にそうなのかは知る由もないですが、高速道路に3車線が有る場合センターに近い一番左寄りの車線は小客車道(Light Vehicle)、真ん中の車線は何故か快車道(Express Lane)、そして右端の車線は慢車道(Slow Lane)、と、このようになっています。
今回の私達のタクシーは、KIAだかどこかのセダンだったので、左車線を吹っ飛ばしていたのですが、基本ノーウィンカー車線変更の元祖、「名古屋走り」を更にグレードアップし、左右だけでなく前車の追い越しが完了するまでの一連の動きも、ウインカー無しで予告なく行います。
そして、クルマ一台分の車間距離が有れば、視界の外の右側のレーンから突然猛スピードで割り込みがバンバンあるので、ブレーキを踏みながら間に合わないな〜、と思うと自分もフラッと右のレーンに飛び込みます。
すると、入られた右レーンのクルマは、避けきれない場合、今度は左のレーンに飛び込みます。
これを延々と100km以上のスピードでやってくれます。
しかも、携帯がかかってくるとデカイ声で話しながらこれをやってしまいます。
まぁ、私は何回となく中国のクルマに乗ってますのでなんとも思わないのですが、初めて行った人は70分間死の恐怖と闘い、中国に来た事を改めて味わうでしょうね。
さて、中国と言えばコピー・バッタもん・パッチもんなど、「痴的財産権の主張」が世界一厳格なお国柄ですね。
みなさん、発明よりも普及を最重要命題と捉え、13憶人全てに文化的な生活を送らせるための国策なのでしょうか。痴的そのものです。
ジドウシャもその例に漏れない事は、クルマ好きのみなさんなら雑誌等で取り上げられている事からも、御存じでしょうね。
まぁそんなには見掛けませんでしたが、有名な例と言えばカローラもどきです。
これはBYDという中国のメーカーの作品(ーー;)です。ちょっとマイナーチェンジしてしまい、激似からソックリにランクダウンしてしまいました。
中国で売られているカローラはこれ。
外国車はピカピカです。大事に乗ってるんですねぇ。
因みに、激似だった頃のBYDです。(ネットから拝借しましたm(__)m)

広州の技術者に聞きましたが、この車はホンモノのカローラを3Dスキャンして、それを元に図面を逆に書き起こしている筈だ、と言っていました。原則として1/1の型がミリ単位以下の誤差で出着上がるそうです。
なので、バンパーからフェンダーから、BYDのものはカローラにそのまんまアセンブリ交換してみるとピッタリとはまるんですと。そりゃあはまるわな。
あな恐ろしや。
で、この会社のマークは
ステキなツートーンですこと!
よく似たマークを僕は知っていたので並べてみました。
最新型の電気自動車も紹介して置かねばいけませんね!
老若男女、愛用しているのがこの電動車。一見、自転車に見えますが
ペダルは使わず、バッテリーだけで40km以上のスピードで音もなく、
横断する歩行者めがけて突進して来ます。
亜熱帯地方ですのでこのようなパラソルはスコールに絶大な効果が有ります。
また、手前のおっさんは、奇跡的にヘルメットをして居ますが、
安全運転の妨げになるような視界を邪魔するヘルメットは、95%以上の人は
着けて居ません。
最低2人から、私が目撃した最大が4人乗って突っ走っています。
これのタクシーは何処でも4元で行ってくれます。日本円で60円位。
ご存知の方も多いでしょうが、横断歩道も信号も全ての交通ルールは全員で無視します。
日本で細い通りから出る時に左折しか出来ない様な場合(中国は右折)でも、こちらでは、先ず対向車線に向かって直進し、自分の側の車を動けなく堰き止めて、あとはクラクションを押し続け威嚇しながら、思いっ切り踏み込んで左折します。周りの車は同時に10台くらいがクラクションを鳴らすので、自分が鳴らしている事が分からなくなりますが、構わず押し続けます。クラクションはみんな大好きです。
車も人もバスも自転車もバイクもジイさんもバアさんも子供も犬も猫も、車線も一方通行も路肩走行も逆行も突然のバックも、すべてが自分のやりたい時にいつでも自由にやる事が出来るステキな所です。
ですから、日本人は1時間経っても誰も道路を横断することは出来ません。
冗談だと思うかもしれませんが、ほんとうです。本当に死にます。
そういえば、我等がBMWも沢山居ました。
ホテルの駐車場にも停まって居ました。

これは前ですね。ナンバーはなくても良いのね。
で、後ろは。
ん?
無い!
モザイクの必要が無くて楽だわ〜。 じゃないでしょ!
一応シェラトンホテルの駐車場だから、入る時にチェックされてる筈です。
まぁ、没問題なんですかね、この国では。
そうそう、車の話ばかりでは飽きますね。
ちょうど尖閣諸島国有化一周年ということで、様々な報道が有りましたよ。
更には、この2日後は9月18日で、こちらでは知らない人は誰一人として居ないという、
国辱記念の日である満州事変の日が近づいていたのですが、ニュースはずっとこんな感じ。

意味は分からなくても字で分かりました。
抗日ドラマもすごかったデスねぇ〜。
「チクショー!」「コラッ!」「キサマッ!」「ナンダトッ!」「バクヤルー」などの日本語が楽しめます。
さて、街を散歩中、掲示板にこんな貼り紙がありました。
尋ね人みたいですね。可哀想です。この写真を撮った10日ほど前に行方不明になったようです。
素朴な田舎から出て来た娘さんなんでしょうか。
ちょっと精神に異常をきたしている、という意味の付記がされています。
無事に見つかっていれば良いのですが、結構いっぱい他にも有りました。
街の様子もご覧下さい。
なんだかんだダラダラと書いてきまして、読んでて疲れさせてしまいました。
最後に空港で見たこの広告で終わりに致します。お疲れ様でした。
「すべてが新しい3シリーズステーションワゴンで遠出をしよう。そしていろいろな所を歩き回ろう。」