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イイね!
2019年06月04日

L405現行レンジ・ローバー ディーゼルのドライビング感覚

現行デビューの頃に5Lスーパーチャージを試乗したときは、ハンドリングがすごく軽く、タイヤの存在自体も感じにくい、はっきりしない印象でした。

また3rdの重い車体をラグもなく強烈に加速させる5LSCのパワーは、軽くなった現行ではアグレッシブすぎる感じで、「ここまでパワーなくてもいいでしょ..」と感じたのも事実です。

しかしその後5年ほど熟成されたディーゼルモデルでは、「これこそレンジ・ローバー」と言える感じになっていました。

3rdのメカニカルなフィールの濃いステアリングや、重い車両を実感させる操作系ではなくなりました。これは結構名残惜しい部分ではあります。

かわりに「クルマとしての大きさやマス感を意識させつつ、路面を滑るように、軽くなめらかに動くさまを感じさせる」というイメージ。
スッキリ軽いけどタイヤの接地感も感じられる、「ライトな実感」があるハンドリング。

乗り心地は「まさしくレンジ・ローバー」としか言いようがないもの。
22インチ、45サイズなのに、静かな流れの運河を漂うゴンドラのように、自然のゆらぎのような感覚を思い起こさせる乗り心地。徹頭徹尾フラットのドイツ系の対極。
かといって柔らか一辺倒ではなく、ゆらぎを許しつつも抑えが効いている感じ。

特に高速での乗り心地は、先代よりもさらにレンジらしく、落ち着き払って、滑るように走る。

ディーゼルの音は加速時は分かりますし、回転と速度によりラグも感じることもある。

でも定常走行ではひたすら静かで、流れに乗っていればラグもなく、必要にして十分なトルクで優雅に加速してくれる。非常に上品なパワー・トルクの出方をするエンジン。

でも踏むとしっかりトルクもあるし、なかなかいい音と加速感もある。

クルマとしての運動性能は3rdとは雲泥の違い。
挙動の遅れも大幅に減り、入力に対してきちんと軽快に反応する。そして普通車のように確実に止るブレーキ(3rdはブレンボでも止まらなかった…)。
しかもあの自転車のようなブレーキ鳴きは一切なし(笑)。


オンロードでの洗練性が上がり、大きいけど軽く感じさせる走りとドライビング感覚。5LSCと同等のトルクを約2/3の温暖化ガスで味わえるV6ディーゼル。しかも伝統の味のある乗り心地はそのまま。

「モダナイズされたレンジ・ローバー」 この一言に集約される気がします。

現行がデビューした時、「レンジ・ローバーも変わったのかな。スリークになっちゃって」なんて思ってた部分もありました。

ですが実際は、おそらくオフロードの性能はそのままに、オンロードでの走りも大幅に進化。でもスポーツには振らずに、レンジ・ローバーとしての軸は全然ぶれない。

弱点を克服し、さらに自らの強みも高めて、自分の軸を守りつつ、より高い次元へ。

こんな車の進化の仕方、素晴らしいです。

ブログ一覧 | Range Rover | クルマ
Posted at 2019/06/04 23:43:07

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この記事へのコメント

2019年6月5日 8:38
軸はブレずにより高みへ。イワンさんそのものじゃないっすか♪
コメントへの返答
2019年6月5日 13:24
そうなるといいんですけどねぇ...

現実は簡単じゃないですよね...
2019年6月7日 19:06
///Ivanさん、こんばんは。

最新こそ最良ということですかね。

考えてみるとスポーツカーより、ラグジュアリーカーに当てはまる格言のような気がします。
駆け抜ける歓びなんてキャッチフレーズがあった某メーカーは・・・
コメントへの返答
2019年6月7日 23:25
ラガーあきさん、こんばんは。

うーん...総合的にはそういうことなのですが、レンジはそれぞれの世代に魅力や良さがあり、そうとも言い切れないんです。911と同様に。

コアな顧客層に限定されるほど味は保たれ、顧客が広がるほど世代ごとに味が薄れるのは世の常、でしょうか。
メーカーよりもモデルごと、ですね。

Z4MCは好きですが、メーカーとしては、もう...ですね。正直言いますと。2000年中盤まで、でしたね。
2019年6月10日 8:23
レンジローバー愛と新しいレンジの良さが伝わってくる、なんともいえない味がありすごい観察眼の文章に楽しませて頂きました!
コメントへの返答
2019年6月10日 12:53
お読み頂き、ありがとうございます。

ご先祖様を運転したことはないのですが、あのクルマにこそ本来の魅力があるのだろうなぁ...と思います。
2019年6月10日 13:07
私はクラシックレンジしか所有したことがないのですが、現行レンジにディーラーで短時間試乗させてもらったら、めちゃめちゃ快適になりすぎてもうレンジの野性味とクルマを感じる度合いと洗練さのブレンド感はないんだな、と思ってました。



こちらのレビューを拝見したら、まだまだ自分が経験不足だと思いました。きっと現行レンジの素敵さを深〜く味わってらっしゃるんですね。

いいですね!
^_^
コメントへの返答
2019年6月10日 14:47
今の時代はどのメーカーのクルマも機械を操る感覚がどんどん希薄になっているのは残念ですね。

40年前のオリジナルはそれこそディフェンダーの祖先、シリーズ3の進化系であり、それと比べるとその違いは非常に大きいと想像します。

ラダーフレームでほぼすべてメカの初代とアルミモノコックで電子制御バリバリの現行はあまりに違いますが、その根底には、キャッスルコーナーを見渡す運転席からの眺め、前後左右のみならず上下も含めた車両把握のしやすさ、あえてフラットにしすぎずオーガニックな揺れを残した乗り心地やボディの動きなど、現代のクルマに求められる快適性を満たした中でのレンジ・ローバーらしさを維持しようという設計意図は感じられます。

一方で(私は3rdと現行だけですが)それぞれの世代に固有の魅力があり、より原初の機械の魅力が欲しい人は初代方向に、快適な普段使いのなかでレンジを感じたい人は新しい方へ、どっちも楽しみたい人は両方所有...(笑)ということでは、と思います。

いずれにしても、名車であることは間違いないですよね。
2019年6月10日 15:44
う〜ん、

私は現行に瞬間触れただけですが
レンジの乗り味に

「オーガニック」

という表現をお使いのあたり、
センスを感じました。

たしかに。
快適さの追求が究極のゴールじゃなく
クルマとしての面白みも敢えて残して
現代的にしても共通するコンセプトは何か?
って1人で勝手に考えたら、
おっしゃるようにオーガニック
なんだと思います。

私が横から入ってきたコメントは
やたら概念ばっかりになっちゃってますが

どうぞこれからも読んで楽しいレビューを
書いていってくださったら嬉しいです
コメントへの返答
2019年6月10日 22:48
ドイツ車に代表される最新鋭のクルマは効率を突き詰めた結果、みな同じ「味気ない移動体」になっていっています。

クルマの味はメカだけで決まるはずはなく、その振る舞い、手触り、空間構成、音など、生き物のように「体温を感じる」仕立てにできれば、味のある車になるでしょう。

人がぬくもりを感じる動きや肌触り、視界はどういうものか?を、多分レンジローバーの開発陣は分かっているだろうし、その原典として偉大な初代や自分たちのヘリテージを大切にしていると思います。

そんな哲学を持っていてくれれば、EVになってもレンジでいてくれると期待しています。

お言葉ありがとうございます。これからもレンジから感じることを記してみたいと思います。読んで頂けると幸甚です。
2019年6月11日 9:19
楽しみにしています!

上のコメントにもまた色々と応答していきたいのですが、ちょっと時間かかりそうなので笑、まずはお返事まで
コメントへの返答
2019年6月11日 12:46
ありがとうございます。

今後とも宜しくお願い申し上げます。

プロフィール

Ian*です. BMWから走りの良さを学び、そのスポーツ性の究極として直6NA&MTのBMW Z4Mクーペへ。同時に、その佇まいと世界観に惚れてレンジロー...
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