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2022年09月04日

新しいレンジ・ローバー、どう考えるか…

アストンもボルボのXC60も、「最期の内燃機関(ICE)のクルマを、手に入れておこう」というのが選択の理由として、あったりします。

アストンはICE以前に、まず今のエネルギー事情では絶滅確定のV12、しかもNA、なおかつマニュアル・トランスミッションであるというのが、選んだ理由。

XC60も後8年もすればICEの新車がなくなるかも、で、BEVへの移行は今は考えにくく、次の流れを見極めるまで長く乗るつもりで選んだ1台。

そして残る1台は、レンジ・ローバー。
これもICEの寿命はそう長くはなく、新型モデルがICE最期でもおかしくないかも。
そう簡単にはなくならないとは思うけど。


新型は今乗る4代目よりも洗練されているのは間違いなさそう。
ただ代替えにどこまで突っ込むか?はちょっと考える部分はある。
価格が価格なだけに。

まだ試乗も見てもいないけど、新しいレンジの良さそうな部分は、こんな所。

1.直6ディーゼル・ターボエンジン+MHEV
 V6ディーゼルよりも低回転からスムーズ。振動が少ない。再始動もスムーズ。

2.4輪ステア
 4代目でもホイールベースは長く、90度ターンで時にリヤタイヤを縁石に擦ることがある。
 それが回避できるのは大きい気がする。

3.死角を減らした三角窓
 小さなことですが、Aピラーとドアミラーの死角が、この3角窓でなくなった。
 「なんでこんなスピーカーなの?」と思ったけど、JLRは問題を知って改善したんだ!と気づいた。


4.ステアリングの手の置き場が改善
なんのこっちゃ、なんですが、4代目は放射線状の4本スポーク。下2本に指を引っ掛けて置く感じ。


新型はアルミの穴に指をかけると手が水平になる。こっちのほうが自然で、長時間乗ると違うはず。こういうのって、実際に長距離乗って気づいたことが反映されてるんだろうな、と思ったりする。


5.ボディ剛性の改善
実は4代目のアルミモノコックよりも3rdのほうがボディ剛性は高く(L322で32000Nm,
4代目の数値は忘れた)、軽量化で全体の剛性は下がったが、局部剛性を上げていたらしい。
それが5代目では4代目よりもねじり剛性で50%アップらしい。
3rdのほうが乗ったソリッド感は高く、4thは軽くて動きは良いけど、硬さは減った印象だった。
そんなあたりが鉄+アルミのモノコックで改善して、結果としてしっかり感も静けさもアップしていれば良い気がする。

6.多分超静か。
今でも静かだと思うのですが、慣れとは恐ろしいもので。もう一段上があるなら、それも良さそうと感じる部分はある。

7.ADASが楽になりそう
ボルボXC60を経験して、「高速はハンドルさわるな!」的な運転支援も、慣れてくるとそれほど嫌ではなくなってくる。4thは制御が稚拙に感じるので、この分野は新しくて自然な制御のほうが良い気はする。ファミリーカーならリスクが少ない方が良いというのはある。

8.シートがもっと柔らかい(らしい)。
ディーラーで現行XFのシートがすごく柔らかく、「これ、気持ちいいですね」と聞いたら、「新型レンジはもっと気持ちよくなってます」とのこと。
3rdレンジから4thでシートのアンコは減っていた。それが復活するなら魅力的。


基本路線は新型も先代の延長線上にあるはず。
先代からの10年を経て全方位でブラッシュアップして、さらに今後10年先でもライバルをリードできるよう、徹底したフラッシュサーフェス化と静粛性を実現したのだろうと思う。

今回のレンジ・ローバーに感じるのは、50年で築いたレンジ・ローバーのヘリテージを尊重した上で、これまでの自分たちの作品をどう超え、今後10年で変えられない部分を含めて、今どこまで持っていけるか?という、求道者のような姿勢。
ライバルとの競争はあるんでしょうけど、それよりも、

自分たちな何者なのか。
目指す姿がどんな形か。どんな世界を提供したいのか。
そのためにはどんな技術が必要で、どんな壁があるのか。
それに対してどれだけの犠牲や努力を受け入れ、どこまでやるつもりなのか。

そう考えた先に、パワーを周りにアピールし、過剰な情報があふれる世の中で、
「視覚的にもシンプルで、雑音や混乱に邪魔されない、静かで落ち着いた世界」
そんなこれからの贅沢さを提供するクルマが、レンジ・ローバーなのかな、と思う。

自分で高いバーを設定し、それを追い求める力というのは、強い。魅力を感じる。

あとはそれに対しての対価を払えるかどうか、なんでしょうね。

ブログ一覧 | Range Rover | クルマ
Posted at 2022/09/04 21:41:49

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この記事へのコメント

2022年9月4日 23:21
なるほど。

ステアリングのその視点、なかなかツボです。なるほど。

このモデルチェンジはレンジにとって冒険だったと思います。このクラスのライバルはもっと外的アピールが凄いので、貴方に解りますか?って立ち位置は、本音を言えば不安だったんじゃないですかね。それをやったレンジは頭一つ以上抜けましたね。オーダーしましょうw
コメントへの返答
2022年9月4日 23:30
乗ってて「もうちょっとこうだと...」っていう所に、ちゃんと手が入ってる印象です。
こういう「神は細部に宿る」系のことって、製品への愛着とこだわりがないとできないはずなんですよね。

本当のブレイクスルーはライバルを見ず、熟考してやりきった先にあるもの、と思います。

不安はあったかもですが、それ以上に「ライバルは追えばいいだけだけど、この先は俺たちにしか分からない」っていう先駆者としての自負と言うか覚悟があったから、こうなったのかな、と。

色んな意味で、さすがだな、というクルマですね。

買わないといけない...気がします。
2022年9月5日 0:10
来週ランドローバーのディーラーを初訪問予定しています。個人的にとてもタイムリーな話題です。狙っているPHEVモデルでも2〜3年待ちの状態といわれましたが、まずは実車を見てレンジローバーの世界を勉強したいと思っています。

スポーツカーメーカーが作るSUVにはない王道感をレンジローバーに感じています。オフロードを走らないといけないと思っていたのですが、動画レビューを見ると舗装路の快適性も他の追随をゆるさない、まさに先駆者なのですね。
コメントへの返答
2022年9月5日 0:41
公式HPに納期の情報がありますが、概ね1年数ヶ月のようですね。

今でこそSUVと言っていますが、元来ランドローバーはSUVとは呼ばずにオールテレイン・ヴィークルと呼んでいます。路面を選ばないクルマです。

ロールス、ベントレー、アストン、ポルシェなどの競合他社は売上目的でSUVを売りますが、レンジローバーはこのジャンルを創造したクルマです。50年かけて絶対のオフロード性能に加えてオンロード性能も向上させた結果、全ての路面を制覇するクルマとしてはライバル不在、と思います。
2022年9月5日 12:44
中古車価格が高騰している今、新車の買い時ともいえるので、迷いますよね。
今注文、来年納車して、3年後もまだ物不足が解決されておらず高く売れるだろう
これを逃すってどうなんだろう と。
コメントへの返答
2022年9月5日 12:55
おっしゃるとおりで、下取りも大幅にいいんです。

しかもコロナとウクライナ関連でサプライチェーンを再構築するにも1年以上かかるでしょうし、2年以内に納車だったらメリットがある気はするんです。

電装部品を省いた仕様だったらパスですが、フル装備で納期の問題だけなら、敢えて3−4年も伸ばす必要はないように感じます。
2022年9月7日 9:42
遅コメすみません。

新型に試乗した時の感想は、素人にもわかる外観品質の凄みと、それに負けない出来の良さが両立されている、、、が大枠でしたが、初期モノならではの不安な部分もありました。

最も気になったのがマイルドハイブリッドの立ち振る舞いです。
以前乗ったレンジスポーツD300の好印象には程遠く、普通のアイドリングストップ?と思った位です。

これから熟成される事を願うばかりです。
コメントへの返答
2022年9月7日 9:45
コメントありがとうございます。

やっぱりそうですよねぇ...英国車のデビュー直後。組付精度がイマイチでもおかしくないですよね。

レンジローバーはスポーツのD300が非常に良い印象だったんですが、それと同じでないと意味はないですね。

やはり1年程度は待ったほうが無難な感じですね。

貴重なご意見ありがとうございます。
2022年9月7日 10:00
何度もすみません。

多分スポーツD300の体験は同じ個体かなと思います。
白のHSEではありませんか?
あまりの良さに「これください」と言いそうになりました。

新型はまだ試乗の機会が限られる事もあり私の体験が全てでは無いと思います。
オドが120キロだった事や車両の整備状態(ソフトのバージョン)、ハイブリッドバッテリーの残量、静かだけどノイズキャンセルが効いてるとまで思わなかった事も含めて何度か乗らないと結論は出せないと感じています。

今頼むと1年半?との事なので、丁度地に足が着く頃かも知れません。
コメントへの返答
2022年9月7日 10:12
そうです。名古屋インターで試乗した個体でした。新型レンジもそこのD(あるいはオートプラネット)のものでしたか?

ノイズキャンセルも、UKの試乗レポートでヘッドレストスピーカーからホワイトノイズがでていた不具合もあったりしていて、不安定な部分があるかもしれません。

今すぐには決めない気はするので、あと半年〜1年するうちで決めて、そうすると2年+α、ちょうどいいかもしれません。
2022年9月7日 11:01
新型の試乗は通りがかりの中区にあるネクステージでした。

不安要素の一つにネクステージの個体である点も含まれています(笑)
コメントへの返答
2022年9月7日 11:13
ネクステージだったんですね。

今のレンジ(東京で購入した認定中古)の保証中の不具合で名古屋中央に整備に出したのですが、東京のDも驚愕するお仕事をして頂き、以降足が向きません(汗)。

敢えて名古屋インターまで持っていっています。

ホワイトハウスもなんだか...なんですが、渡辺自動車も一宮のディーラーもなくなっている今、相対的によく見えるという...

JLR(特に名古屋)はディーラーが大きなネックなんですよね...

プロフィール

Ian*です. BMWから走りの良さを学び、そのスポーツ性の究極として直6NA&MTのBMW Z4Mクーペへ。同時に、その佇まいと世界観に惚れてレンジロー...
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