■11日目 8/19(日) 天気:晴れ後雨後曇り
走行距離:313.1km
弟子屈町を出発し、摩周湖・900草原を観光。その後、阿寒湖・足寄町経由で日勝峠を越えて、日高町まで走った。
4:00頃起床。何故か早起きしてしまった。起きたはいいものの、確かに予報通り少し寒かった。なので、スマホを眺めながらしばらくシュラフの中でゴロゴロする。
4:30頃テントから出ると、雲は多いが朝焼けが見えていた。体は冷えているし、早速露天風呂に行って朝風呂を楽しもう。
遊歩道を歩いていると、別の所から朝陽が見えたからスマホで撮影。風呂に行く途中だったので、デジイチを持ってこなかったのを悔やまれる。湖面が真っ赤に染まっており、素晴らしかった。
露天風呂に到着した。朝早いのに人が居たが全員男性だったので安心して全裸で入る。
入ってみると、前日以上に熱かった。どうやら脱衣所側から湧き出ているらしく、湖に近い方がまだ温度が低かったのでそちらに入る。それでも一般より相当熱い。
露天風呂の温度調整方法は変わっていて、どうやら湖に通じる水路にある土嚢をどかすかどうか、で調整する。温泉から湖に流れていくと水量が減るので源泉が湧き出やすくなり熱くなるらしい。イメージ的には流した方が冷たくなりそうだが、逆のようだ。
地元の方は慣れているようで、土嚢が全てどかされていた。帰られたので、他の方が元に戻しておいたが、すぐには変化はしないだろう。
ここで入っている人と話をした。朝風呂で温泉に無料で入れるなんて最高ですね、とかクルマの方が前日23:00頃入ったらしいが、満天の星空で最高だったとのこと。確かに22:00前くらいに月が沈んだので、その時間なら本当に真っ暗だったことだろう。流石にそこまで起きているのは辛かったので、少し羨ましく思った。
気温は確かに低いが、8℃ということは無いように思える。それでも充分低いので、温泉から出て体を冷まし、また入るというのを朝から続けて、体を芯から温める。中々キャンプをしていると朝風呂に入る機会というのは少ないが、本当にここは良いキャンプ場だ。
テントに戻って天気予報を確認すると、特に変わっていなかった。19日(日)は道北・道央で雨の予報。帯広以東の道東は晴れの予報になっていたので一安心。この日に向かう予定にしていた日高町は何とか曇りの予報だったので、予定通りに行くことにしよう。
そんなことを考えながら朝食の支度をし、美味しくいただく。食後のコーヒーを飲んだところで、ちょうどガス缶が無くなった。このキャンプ場ではゴミが出せるので、ちょうど良い所で無くなってくれた。前日ホーマックでジュニア缶を仕入れたから全く問題無い。コーヒーを飲みながら一服して、キャンプの朝の一時を過ごす。
次第に天気が良くなってきた。本当にこのキャンプ場のロケーションは素晴らしい。至福の一時を過ごすことが出来た。
段々他のライダーが撤収し始めたところで、こちらも準備を開始する。横のライダーさんはもう出発していったので、スペースを広く使える。朝は大体フライシートに夜露が付いているので、なるべく早めに拭き取っている。こうすると、放っとけば大体乾いてくれる。初山別のように柵みたいなのがあれば干すのだが、中々そこまで恵まれていることは少ないので、基本は張ったまま乾かしている。
フライシートが大体乾いた所で、テントの中身を全て出しインナーテントを逆さにして底まで乾かす。グランドシートを敷いているので濡れていることは少ないが、居住部のメッシュを乾かすためでもある。その際に風で吹き飛ぶ可能性があるので、防水バッグで重しをするようにしている。
ここで事件が起こった。大体片付いたところで重しに使っていた防水バッグをどかしてみると、我が目を疑った。
何と、インナーテントに大穴が開いていた。気が動転して一瞬何が起こったのか理解が出来なかったが、穴の付近を確かめるとその原因が分かった。
そこまでの温度では無かったが炭があった。そういえばここに居た人たちは、朝から炭を使っていたような気がする。このキャンプ場はゴミ捨て場もしっかりしているので、当然炭捨て場もある。砂に埋もれていたので、そのまま置いたくらいでは大丈夫だったかもしれないが、その上に重しをしてしまったのが効いたのだと思われる。重しとしてた防水バッグの底部にも若干穴が開いていた。
これには憤りを感じずには居られなかった。折角良い気分で、最高のキャンプ場で最高のキャンプを送れていたのに全て台無しだ。もちろん自分が100%悪くないとは言うつもりもない。しっかり置く場所に気を配るべきだったと後悔している。
でも利用者がちゃんと炭捨て場に捨ててくれていれば、こんなことは発生しなかった。もしくは水を掛けまくって、ちゃんと消火してから捨ててくれれば良かったのに。テントサイトなので布製品を使うことが多いのに、次に誰かがここにテントを立てるかも、とか気を配れないのか?こんなんでは、それは別海のようにやたらと口うるさいキャンプ場が増えてくるのも仕方がない。
利用者のマナー・モラルに頼る時代は終わってきたのだろう。それはそれでとても寂しいが、こんな状況ではグレーは黒と管理者側も言わざるを得ない。最近そういうことが増えてきて辟易しているのだが、やむを得ない状態になっていると感じた。
不幸中の幸いか、残りキャンプは1泊だし、穴の開いた部分はフライシートで覆われる部分なので、雨が漏れてくるような所では無いだろう。虫の侵入が気掛かりだが、今年の北海道は寒いのでそこまで多くないから、あと一泊くらいなら乗り切れると思われる。防水バッグも底部で大体バッグの上に置くから、中々下側からの浸水というのは考えにくくなるので、そこまで神経質になる必要は無さそうだ。
ここでちょっと調べてみると、テントの補修シートみたいなものがあるらしい。どうやらシートを穴や裂けに貼り付け、アイロンで熱密着させる代物のようだ。今使っているモンベルクロノスドームも4年で70泊以上しているが、丁寧に使っているつもりなのでまだ撥水性も保っており、まだまだ使えると思われる。なので、静岡に戻ったら補修してみることにしよう。但し、アイロンを持っていないのでどうするか。この際買っても良いとも思ったが、あまり使う機会が中々無いので誰かに借りて済まそうか。
そんなことを考えていたら、少し前向きな気持ちになってきた。確かに今回の出来事は、注意の散漫に加えて、不運が重なってのことかもしれない。でも、バイクを倒したりスマホが壊れたりした(全て過去実績有り)のに比べれば、まだマシだろう。初日に起きたら流石に凹むが、もう後1日だから何とか楽しみながら乗り切ろう。
こんなことがありながら、8:00過ぎにキャンプ場を出発した。このキャンプ場の繁忙期は、サイトでエンジンを掛けられないので、入口まで押していく。キャンプ場を出て国道243号からすぐに道道52号に入る。屈斜路湖はこの道からあまり見えないのが残念だが、砂湯キャンプ場付近で見ることが出来た。
ここも中々良さそうなキャンプ場だが、ファミリーが多くて付近に和琴湖畔があるから、あまり泊まりたいと思えるようなキャンプ場では無さそうだ。
屈斜路湖畔の快適な道を通り抜けたら、次は硫黄の匂いが漂う川湯温泉だ。考えてみたら、砂湯に泊まったらここに入りに来られるな、と思った。北海道は至る所に温泉が出てはいるが、川湯温泉は草津温泉に近いくらいpHが低い強酸性だ。北海道広しと言えど、ここまで温泉らしい所は少ない。排水溝等至る所から湯気が出ているので、いかにも温泉街の雰囲気が良いと思う。
川湯温泉を越えると硫黄山だ。ここはバイクでも駐車場代を取るので(その代わり摩周第一展望台と共通なので、1個払えば両方入れる)スルーをして、摩周湖に向かう。
ヘアピンカーブを抜けて標高を稼ぐ。先導車が居たが、途中で譲ってくれたので楽しく走れた。
摩周第三展望台に到着。早速遊歩道を上がり、摩周湖を見に行く。
硫黄山を見下ろす景色。
遊歩道の途中から駐車場方面。阿寒の山並みも見えていた。
このS字カーブの感じが結構好きだったりする。
摩周湖に霧は無くちゃんと見ることが出来た。
この日は風が全く無いからか、湖面が鏡のようになっており雲が映り込んでいた。もし、青空が広がっていたら凄い光景が見れたかもしれないので、少し残念だ。
それでも摩周湖は周囲を崖に囲まれているので、人を寄せ付けず神秘的な感じがするし、遠近感が狂う感じが好きだ。摩周湖の展望を楽しみ出発して、弟子屈のセコマに寄る。
ここで、セコマラリー10店舗が達成出来たので、ソフトクリームを貰い店の前で食べる。
話は変わるが、キャンプツーリング中ではキャンプのゴミを捨てさせてもらうため、朝一にコンビニに寄ることが多い。その代わりに当然何かしらの買い物をするようにしている。買う物は、大体野菜ジュースと飲むヨーグルト。ゴミを捨てた場合は、もう少し払ってタバコを買ったりしている。ちなみに、酒は飲まないのでゴミが出るにしても、小袋程度だということを加えておく。
昨年までは、日本ルナの「味わいとコク飲むヨーグルト」が好きだったのでそればっかり飲んでいた。カツゲンでも良いが、あれはヨーグルト感があまり無いので、初日に飲む程度だ。北海道に来ていながら、本州製造の物を飲んでいるのが少々微妙だと思っていた。
今年からはセコマのPB商品が出ていたので、豊富生乳飲むヨーグルトを毎日飲んでいる。ちゃんと道内製造だし、セコマも結構PRしているようだ。店外で一服してたりしていると広告表示画面に、豊富生乳製品のCMが松山千春の歌と一緒に流れるので、すっかり耳に残ってしまった。細かい味の違いは私の舌では分からないが、濃厚で結構美味しいと思う。
アイスと飲むヨーグルト・野菜ジュースを補給し、ツーリング再開。今年は多和平に行けなかったので、少し行ってみようかと思ったが、2017年に行っているので今年はまぁ良いか、と思った。その代わりじゃないが、すぐ近くの900草原に行ってみよう。
900草原に行くのは2015年以来3年振りなので、若干道に迷いながら進む。すると、見覚えのある道に出たので進むと到着した。
900草原に到着。
こちらも開陽台みたいな牛のモニュメントがある。
そう言えば、ライダーフラッグが4色揃った写真を撮ってなかったので、900草原の看板を背景に撮影してみる。
ここは、現在は展望の良いパークゴルフ場と言った感じで、たくさんのクルマが止まっていて楽しんでいるような感じだった。
展望台の上にも登ってみる。残念ながら、晴れの予報の割には雲が多くて爽快感は少ない。
前回訪れた時も記載したが、ここは昔キャンプ場があり、本当にここでキャンプをしたいな、と今回も思ってしまった。街も近いので、便利で展望が良い最高のキャンプ場だと思うのだが、いつか再開してくれることを願っている。
ツーリングマップルには、この900草原の奥にも穴場展望台があるらしい。しかし、交差点には「この先疫病予防のため、関係者以外の立ち入りはご遠慮ください」との看板が立っていた。この時は弟子屈市街方面から来たが、もう1つ弟子屈町東側からアクセス出来そうなので、そちらにも回ってみたが同じ看板が立っていた。
展望台に行きたいので、「ご遠慮」だし牧場等には入るつもりは微塵も無いため入ってしまおうか・・・と一瞬考えた。だが、それは明らかなマナー違反かな、と考えて踏み止まる。朝事件があったばかりで、マナーやモラルがどうのこうのイラついたばかりではないか。牧場関係者にとっては、観光客など何をしでかすか分からない輩だと思っているだろうから、やはり地元の指示にはおとなしく従うことにした。ただ、これも無闇に牧場や畑に入る観光客が居るからであろう。やっぱりそういうことから気を付けていかなければならないと感じた。
穴場展望台が見れなかったので、代わりに駐車場から近い所で展望が良い所があったから止まって撮影。
少しは青空も見れたが、もっと広がってくれると嬉しかったなぁ。
バイクと一緒に。殆ど交通量も無いので、存分に写真が撮れる。
900草原を楽しんだところで弟子屈町を出発することにした。国道241号を阿寒湖方面に突き進む。しばらく行くと、かなりピーカン照りになってきた。この国道241号別名阿寒横断道路は中々のワインディングで、先導車が居なければかなり楽しめる。観光道路なので、最悪観光バスに阻まれることも多々あるが、今回は殆ど先導車が居なかったので楽しく走れた。
そのお蔭でちょっと寄ろうかと思っていた、双岳台や双湖台を華麗にPASSしてしまった。走りが楽しかったので仕方がないだろう。阿寒湖のセコマで休憩する。このセコマはバスターミナルと一緒になっているみたいで、トイレに行こうと案内通りに行ったら、ターミナルのトイレに案内された。
このセコマにはバイクがたくさん居た。しかし良く見ると、殆どのバイクが「帯広」や「釧路」等の地元ナンバーで、荷物も積んでない軽装のバイクが殆どだった。そういえば、前日くらいからあまり荷物満載のバイクとすれ違わないし、挨拶しても素っ気なかったり無視されたりすることが多くなってしまった。
考えてみれば、本州から来ているライダーは、もう殆ど帰路に向かっているのだろう。キャンプ場が混雑しなくなるのはありがたいが、こういう面では夏休み後半は少し寂しくなってしまう。しかも、ますます都会方面に向かうことになるので、もうあんまり挨拶しても空しくなる可能性が高そうなので、気分に任せることにしよう。中々判別が難しいが、大荷物を積んでいるライダーには積極的に挨拶をしたい。
阿寒湖のセコマを出発して、国道241号を足寄方面に曲がる。オンネトーへ向かう交差点をPASSして進んだが、相変わらずこの道は単調であまり面白くない。ただ、帯広や釧路をPASSしながら日高山脈⇔道東を最短で結ぶ道で、私の中ではかなりの大動脈だと思っている。数日前は「今年は国道241号を走らなくて良さそうだな」と思っていたが、結局通るハメになってしまった。
順調に進み、地図を見ると足寄町北部の道道468号が、別名ミルクロードと呼ばれて牧場を望む展望が良い、とあった。行ったことないので行ってみよう。国道241号から道道621号に入り上利別方面へ。国道242号を一瞬走り道道468号に入った。
この道は、段々標高を上げて展望が良くなっていきそうなので楽しみだ。途中、ミルクロードの看板だったような気がする交差点を曲がったところ、何かしらの建物があった。
おじさんが何人か居て、「静岡から来たんか~」等と話しかけられた。どうやらこの建物は何かの研修所のようで、観光客向けのような建物では無かった。周りの景色も特に素晴らしいとも思えず、地図をよく見たところやはり道道468号からは外れてしまった。
看板を見間違えたかな?と思って、結局来た道を戻る。道道468号に戻り登っていくと、確かに素晴らしい景色が見れた。どこかで写真を撮ろうかと場所を探すが、電線があったりこれでは写真を撮っても全く伝わらないな、と思うような場所ばかりでしばらく行ったら良い景色が終わってしまった。
もう引き返す気力も沸かなかったので、道道663号との交差点から引き続き道道468号を下って上士幌町を目指す。
しかし、この道道468号⇔道道88号までの区間は2度と通るまい、と思わざるを得なかった。北海道の交通量の少ない道ではあまり整備もされないためか、温度ひび割れという現象が起こる。寒暖の差が大きいため、アスファルトの膨張収縮を繰り返した結果、道路に数m毎に段差が発生してしまうようだ。
これが自転車だと結構辛いらしい。バイクだとサスペンションがあるので、そこまで辛いと思ったことは無かったが、この区間は凄まじかった。それこそ何kmにも渡り、間隔が狭くそして深い段差がこれでもかと続く。これだったら砂利道を走った方がまだマシなんじゃないか、と思えるくらいのものだった。
本気で嫌になってきたところでようやく終わり、道道88号に出てくれた。道道468号ミルクロードは、展望が良かっただけにこの路面が非常に残念だ。少なくとも、今度行くとしたら西側の道道468号は絶対に通りたくない。道道663号を使って行くしかない、と強く思った。こういう辛い道を走った後に、まともな道を走ると舗装のありがたみが非常に実感出来る。
国道241号に戻ってきて上士幌町に入った。そろそろ良い時間になったので昼食にする。特に食べたい物も無かったので、各町にほぼ必ずある、北海道旅行の御用達セコマのホットシェフ弁当にした。
お腹も膨れた所でツーリング再開・・・ と行きたいところだが、ここら辺でかなり雲行きが怪しくなってきてしまった。上士幌町で行きたい所、と言えばナイタイ高原牧場なのだが、雲が掛かってしまっているようでこれでは行っても意味が無さそうだ。
スマホの雨雲レーダー等を見ながら一生懸命立回りを考えてみた。目的地の日高町の方も、今はそこそこ雨が降っているらしいが、恐らく通り雨程度で済む予報。帯広北部の方で、天気があまり良くない中特に行きたい所も無い。ただバイクを走らせてればそれなりに楽しめるので、やっぱり予定通りに向かうことにする。
雨が本降りになる前に、ということでまだ余裕があったが先に給油をするべく、ホクレンに向かう。給油を終わらせたところで残念ながら雨がパラつき始めた。もう確実に降りそうな空だったし、GSなら屋根もちゃんとある良い環境なので、おとなしくカッパを着ることにした。
雨準備を万全にして、上士幌町のホクレンを出発。国道241号から国道274号に入るべく進む。
ここで走行中に「バサッ!」という大きな音が聞こえた。何が起こった?と思い、しばらく進んだ所で確認すると、何とブルーのライダーフラッグが、フラッグ部だけすっ飛んでしまい柄だけが残っていた。
こんなことは初めてなので、初期不良か品質低下のどちらかであろう。よりによって大好きな青色だけが無くなったので少しショックだ。もう青色も購入できないエリアだし、900草原で4色の写真も撮っているから諦めるしかない。
気を取り直して出発すると、普通に雨が降り出した。大した量では無いが、カッパが無いとビショ濡れになるレベルであろう。国道274号をひたすら走り、清水町から日勝峠に向かう。今までセコマしか寄らなかったが、国道39号と合流してからの通り道に珍しくセコマが無かったので、仕方なくセブンイレブンに入る。
ここでコーヒーを飲んで一服。さて、これから雨の中の日勝峠越えだ。大体日高山脈を越える時は天気が悪いことが多いが、今回もそうなってしまった。次第に標高を上げて進むと、以外と雨はそこまで降っておらず、雲は多いが霧はあまり出ていなかった。
割と良い景色だったので写真を撮りたいと思ったが、デジイチはレインカバーをしているタンクバッグ内なので、出すのが面倒臭い。あまり広い所も無かったし、この国道274号は札幌⇔帯広を最短距離で結ぶ国道なので、交通量が多くて大型車もガンガン走っているからあまり路肩に停まって撮影、というのもやりたくなかった。
結局1枚も写真を撮らずに日勝峠越え。天気が変わるかと思って期待したが、帯広側より日高側の方がよっぽど悪かった。考えてみれば、道央よりも道東の方が良い予報だったので、当たり前と言えば当たり前か。
先程ライダーとの挨拶は気分に任せる、と書いたがこんな天候の中走っているバイク乗りは基本的に旅ライダーのはずだ。こんな雨の中お互いバカだな、と思いながら盛大に挨拶すると大体返ってきて嬉しい。すれ違いの挨拶を楽しみながら、日高町市街に近くなったところでようやく雨が止んだ。
まだ時間が早かったので買い出しは後で良いだろう、と先にキャンプ場へ向かった。案内も出ていたので、全く迷わずに15:30頃日高沙流川オートキャンプ場に到着した。
ここは初めてのキャンプ場だ。まずは管理棟で受付をする。説明をよく聞いた所、前情報通りここはバイク乗入可能。管理人さんに「スタンド台はありますか?」と聞かれたので、気配りも素晴らしい。私はパッドを持っているので不要です、と答えておいた。
早速サイトを確認する。管理棟横に広めのフリーサイトが広がり、両端に炊事場が1つずつ。トイレが奥の炊事場横にあった。これに加えて奥にはオートサイトもあるらしく、かなり広いキャンプ場だ。ここは北海道では珍しく芝生内乗入可能なサイトなので、どこに張っても便利に使える。しかも、夏休みも終わった日曜なのでどこでも張り放題だ。
とは言え、トイレ近くにはファミリーテントが張られていたのでわざわざ近くに張ることもあるまい。管理棟横のエリアにビグスクの人とハーレーの人が居たので、適当な間隔を取りながら手前のエリアに張ることにした。
若干天気も怪しいし、この日で北海道最後の夜だから撤収時には全て乾いた状態で収納したい。時間も早く着いたのでタープも張ることにした。翌朝は天気が良い予報なので、乾いてくれることだろう。今朝大穴が開いてしまった部分は、ランタンのスタッフバッグを突っ込んでおいた。
ここをキャンプ地とする!バイク乗入可能で開放的なサイトが素晴らしい。1km程度の所にセコマ・道の駅・COOPまであるので買い出しも近く。加えて温泉徒歩圏とかなり優秀な部類だろう。ゴミも捨てれるのでありがたいが、分別ルールが非常に細かくて大変そうだ。
日高の山々も見渡せてロケーションもまずまずだ。惜しむらくは、日高町は初日辺りに通り過ぎてしまう立地なので、この環境が道北・道東にあればもっと素晴らしいのだが。
炊事棟の向こうにトイレがあり、その周辺に張れば林間が好きな人は良いかもしれない。私は夜露が降りようとも、開放感のあるサイトが好みなのでこちらには行こうと思わなかった。
イスを出して寛いでいたところ、オフ車のライダーさんが2人来たので挨拶だけする。1人は通路を挟んで向かいのエリア。もう1人は、炊事場近くの木立の下に張っていた。
しばらく寛いだところで買い出しに向かう。距離で測ると、セコマまで1km程度だった。若干の登りだったので少し大変かもしれないが、歩こうと思えば歩けることだろう。
前述通り北海道最後の夜なので、いつも最後だけ豪勢に牛カルビを購入しているのだが、残念ながら品切れだった。少し凹んだが、仕方ないのでよく食べているジンギスカンを購入。友人達と宴会以来の、サッポロクラシックも購入してつまみも仕入れておく。
キャンプ場に戻ってきて夕食の準備。米を水に浸けて、バイクジャケットを脱いでジャージに着替える。タープを張っているのでポール間に洗濯ロープを掛けて、カッパを干しておく。
バイクを見ながらの炊飯はキャンプならでは。ご飯もうまく炊けて、当然のことながらこの休み中1回も失敗しなかった。
北海道最後の夜に乾杯!ということで、サッポロクラシックを飲む。普段酒は飲まないが、こういう環境だからかとても美味く感じる。ご飯とつまみを肴にチビチビと飲み、至福の時を過ごす。
すっかり酔っぱらってしまったが、後片付けを済ませしばしマターリする。大体酔いが醒めたところで、隣接温泉に歩いて向かう。初めてだから一応ヘッドライトを持って行ったが、途中外灯が無かったのであった方が良いだろう。
キャンプ場から徒歩5~6分程度だろうか。道路を挟んだ反対側なので、すぐ「ひだか高原荘」に到着する。あまり温泉らしくは無く、露天風呂も無いのが残念だが、サウナ・水風呂も付いていた。キャンプ場から歩いて温泉に入れれば、そのようなことはどうでも良い。サウナ・水風呂のSETもこなし、しっかり温まって上がる。脱衣場で着替えをしていたら、どうやら割と強い雨が降っているようだ。傘は一応持ってきていたが、結果論だがタープを張っておいて助かった。
温泉から上がった後は、休憩室にPCを持込みジュースを飲みながら出費管理をする。時間一杯までTVを見ながら寛ぎ、テントに戻る。先ほど降っていた雨は止んでいたので助かったが、水たまりがたくさん出来ていた。それなりの量が降ったのであろう。
タープの下で寛いでいたが、この日はようやく普通の北海道の気温程度みたいだ。予報と体感から想像するに18℃程度だろう。
三脚まで出すのは面倒だったので、単焦点開放で撮った夜のキャンプ風景。残念ながら雲が多くて星は見られなかった。22:00頃テントに入って寝ることにする。寝ようとしたところ、耳元でプーンとあの背筋が震える蚊の羽音が聞こえた。外では殆ど居なかったのに、何故だろうか?やはり大穴の隙間から入ってきたのか、開閉の際に入ってきたのかどっちかだろう。
気温が低かったので、そんなに活動も活発ではないだろう、と勝手に良い方向に捉える。なので特に対策も取らず、羽音さえ聞こえなければ不快ではないので、シュラフのフード部分だけ被って寝てしまった。
宿泊地:北海道日高町 日高沙流川オートキャンプ場 500円
温泉:ひだか温泉高原荘 500円
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