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ROTARY OF FAMEの愛車 [マツダ コスモ]

整備手帳

作業日:2021年3月31日

当時物整備機器活用(水温計/燃料計点検)

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

中級

作業時間 3時間以内
1
かつてマツダ系整備工場で使われていた
チェッカー
マツダ純正部品番号は0839 49 285
番号から初代カペラ、サバンナRX3時代に型番起こしされたものと推察されます。





添付品欠品なし、取説付、箱入り状態で今日まで
残っていた奇跡物。
2018年、縁あって当方所蔵品となりました。







この箱の仕様はワニ革型押し圧縮紙仕様と言われるもの。そう卒業証書入れる筒と同じもの、
思わず懐かしさが・・・。製造元は
今となっては不明ですが、この様な
箱に律儀に入れてマツダに納品して
いたのですね。

2
箱を開けたところ








合成抵抗を作り出すプッシュボタンが並んでいます。
左列は100の位
(下から100Ω、200Ω・・・700Ω)
中央は 10の位(下から10Ω、20Ω・・・90Ω)
右列は  1の位(下から 1Ω、2Ω・・・9Ω)
0Ωから799Ωまで1Ωごとに任意セットできます。ボタンを押してない場合は、その列の抵抗は0Ω。すでに押されたボタンを戻す時は、その列の他のボタンを中間まで押すとボタンが戻り浮き上がります。
実際の回路と電流の流れ
水温計の場合、センサーユニット接続端子を
センサー側ではずし、メーターよりの配線を
DC IN(赤色)に。
DC OUTをボディアースする。
センサー抵抗値のかわりに本装置の合成抵抗が計器の指針値を決める
しくみ。
3
約半世紀前の装置、抵抗の精度はどうなんだろうか?と調べると、何か所か誤差があるボタンが
ある。
なんとか直したい。







いきなり分解清掃後の完成画像。バラバラにして接点、および経年変化の接触、配線の抵抗を徹底修復。(バラした全ボタンを並べて置いといたら
つまずいてシャッフルしてしまい、
1個ずつ神経衰弱しながら抵抗値測定する
はめに・・・
(一瞬捨てようかと思いました。)


ボタン内部接点はCRC 2ー26で清掃
ハンダ接続部はハンダごて押し当てて再溶着しただけ・・・(結構これで古物基盤は抵抗甦るもんです)
4
手間かけた甲斐あって精度はバッチリに。
いろいろなボタンを押して気が済むまで合成抵抗をチェックする。







さらに違うテスターでも計測テスト
1Ω以下のコンマΩの測定は厳密にはテスター
2台使った4点計測法がありますが、そこまではしません。
細かい精度増減調整できないし・・・ほどほどに
しときます。




チェッカーユニットには直列ヒューズ(短管1A)が挿入されています。これは万が一バッテリー電圧が直に接続された時、スイッチおよび抵抗の焼損を防ぐためのものです。ヒューズ自体は継続使用は何も問題ないけど気分で新品に交換。
5
水温計から点検
以前メーター内部の樹脂が割れてホットグルーで修理していたので指針値に狂いがでていないか気にしていました。






装置を接続し
イグニッションスィッチON(エンジンはかけない)








装置添付の車種別抵抗表を見ながら所定の抵抗値にプッシュボタンを押します。コスモスポーツの場合は
35℃=700Ω
80℃=118Ω
105℃=55Ω
125℃=32Ωが基準抵抗値。
6
各水温温度の指針位置と抵抗の関係はチェック
したところバッチリOKでした。
これでメーター自体、ならびにサーモユニット
までの配線抵抗は問題なしと判定できます。
(コスモスポーツの場合、サーモユニットの配線端子の脱着が非常に難儀です。)












ところでサーモユニット自体はどうなんだ。
日頃あきらかに変な指針値を指して
いないので今回は端子部の清掃のみ。
サーモユニットを外して湯槽につけての
チェック基準値をA図に示します(ご参考)





サーモユニットを油槽につけてのチェック方法を
B図に示します(ご参考)
資料によればサーミスター抵抗値の±20%の
範囲に入ればユニット抵抗は許容範囲と
記されています。
チェッカーやメーター自体の精度を追及して
きましたが抵抗起点のサーモユニットの
許容範囲はこんなものなのですね。
温度変化追従のレスポンス、電気を使わない
信頼性、こういった計器は電気式より機械式であるブルドン管方式に総合的に軍配が上がると思います。ただ実用上電気式でまったく運用は問題ないです。
7
燃料計の方は前から動きがおかしくなる時が
ありました。センサーゲージユニット側の
不具合と見越していますが、一応本チェッカー
があるのでメーター自体もチェックして
おきます。






メーター単体の各指針での抵抗基準値は
E(空)=3Ω
1/2(半分)=43Ω
F(満タン)=83Ω
こちらもメ-ター自体は異常なし、OKでした。





不具合の症状は
1/2以下の時に針が小刻みに跳ねたりすること。
センサーゲージユニットの可変抵抗コイルの
摺動部を点検すると、一部摺動摩耗によって
すり減ってしまっている。半世紀以上ゲージの
ユサユサと揺れる摺動で減ってしまったの
ですね。
8
巻線コイルの一番減ったところに合わせてペンチで幅をぎゅっと全体均等にしました。
次にその幅に合わせてコの字型の摺動接点の幅を狭めました。
交換部品がないので苦肉の策です。
狭めすぎるとフロートゲージが動かなくなるし、
クリアランスが広すぎると接触不良でまた針が躍ります。           



コスモスポーツの燃料計のタンクユニットは解放型になる以前の密閉型といわれるタイプです。
コスモスポーツの抵抗基準値は整備資料によると
F(満タン)=78~92Ω
E(空)  =1~6Ω   となっています。
結構ファジーなんですね。
ちなみに満タンで57リットルのタンク容量です。



外したタンクユニットを手でフロートを動かせる状態にして各配線を接続し、メーターの指針を見ながら
フロート位置E~F、F~Eと動かしてみる。
指針値と途中接触不良で針が躍ったりしないかチェック。正常に作動するようになりました。




最後はコスモスポーツのエンジンルーム
で記念撮影

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「リアエンブレム(mazda字)良かれと思って昔パラジウムメッキを施したものに変更しましたが、宝飾用メッキはクロムに比べて耐候性に劣るみたい。くすんできたのでブルーマジック超スロー回転で研磨しました 外す時に首痛めるから、付けたままで・・・全体の作業時間の8割をマスキングに費やす」
何シテル?   05/20 21:02
ROTARY OF FAMEです。よろしくお願いします。1968モデル(後期型 初期生産モデル)を愛用しています。ロータリーエンジンのフィールを満喫、感謝してい...
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