夜ドラから帰る途中

たまには夜ドラ〜って思って、
海ほたるに向けて走って暫くして戻り、
川崎からR15でみなとみらい経由で帰ろうとした時、

信号に差し掛かった所で声をかけられる・・・
マスク姿の小太りなオバちゃん一人。

『すいませ〜ん・・・えと、あと、ここ、どこですか？』

どうやらSP銭湯に行った帰りに道に迷ったらしく、
駅に行きたいんだけど方向が分からなくなったらしい。
話をしてると酒臭い(^_^;)

深夜0時半、人は愚かタクシーも殆ど走ってない。
覚束ない足取りでここまま放っておくのは危険と感じ、
『じゃあ、駅まで送るんで乗ってください』と促す。

『え？良いんですか？え、ちょっとホント！？』と驚きを隠せない様子。

「このまま放っておけないんで・・・」と言って、
まずは駅まで行きましょうと提案。


車内では、酒飲んでヨッパらって帰ろうとした時、
まだ（電車に）間に合うからと言われて出たが、
どこ歩いてるか分からなくなっちゃって・・・とか、
SP銭湯で高い金額を払わされた・・・とか(^_^;)

「あ〜そうなんすか〜」って聞いてるうちにターミナル駅到着。
因みにお宅はどちらなんですか？って聞いたら・・・




『東大宮なの・・・』




（埼玉かよ！？）『と、遠いですね〜(^_^;)』今度はこっちが驚く番。

時刻は0時45分・・・
駅の電光掲示板を見ると真っ暗。
一応改札を通ったものの、
東大宮方面の電車は終わっててダメらしい（そりゃそうだ）


どうしましょうねえ？って悩んで、
近くのホテルでも・・・と提案するが、
先のSP銭湯で金を使ってしまい残金が少ないと・・・。


自分もこのまま「ハイさようなら〜」ってするのが気の毒に思えてきた。


土地勘が無く、
歩けるとは言え酒も入っている、
所持金も少ない（と言っている）
オバさんと言えど女性一人きり・・・



5分ほど悩んだ末・・・










『じゃあお家（東大宮）まで行きます！』
（デカイ事言ったね、自分(^_^;)ﾀﾞｲｼﾞｮﾌﾞｶ?）







『え？ウソ！？え〜良いわよ、何とかするから〜』って言ってたけど、

『このまま放っておくのはマズイし自分も辛いので責任持って送ります』
って伝えて覚悟を決めて車に乗せた。

下の名前だけ交換して、不審にならないように気を付けながら、
ルート検索すると2時間・・・(^_^;)
高速使っても1時間半で殆ど変わらなかったので一般道で安全運転。

オバちゃん、涙目になって喜んでたのを見逃さなかった。
マスク越しに酒臭いのは相変わらずだったけど・・・。

道中は、
出身は北海道で寒いのはへっちゃらだ、とか、
家族の話、オイラやオバちゃんの身の回りの話、
色々と喋って（話し上手で明るい性格みたい）

そうしてる途中も、
「え？これホントに大宮行くの〜？」と疑う様子・・・
『絶対大丈夫ですから！（ナビが）行けって言ってるだけですから(T▽T)』
って何度も何度も念を押して・・・
途中降ろしたろか！？って思ったけど（いやそれは冗談）

3時半前に到着。
別れ際ハグしてくれた（チカラ強・・・(^_^;)）

帰り・・・
ルートは来た道とほぼ一緒。
途中R16に抜ける選択もあったけど、
面倒なのでナビ通りに従って5時半着。


とても貴重な体験をした。
女性から声を掛けられたのも、
人を乗せたのも、
ましてや家（の近く）まで送った事も・・・。

あの時間、みなとみらいを通ってなければ、
あの人には会ってない訳で・・・。

オバちゃん、目に光るものを浮かべながら何度も何度もありがとうって。

『（予想外の）人助けをした』と思えば良いのかな？
そんなバリウム当日の出来事。