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2015年12月04日

アライアンス解消後の住友ゴム工業の “DUNLOP SP SPORT MAXX シリーズ”

アライアンス解消後の住友ゴム工業の “DUNLOP SP SPORT MAXX シリーズ”  ここ数日間の私のブログは、タイヤに関する記事が続いています。

本年タイヤ業界では、ビッグニュースが二つ流れました。ひとつは「中国化工集団(ケムチャイナ)がピレリを71億ユーロ(約9,300億円)で買収」、二つめは「住友ゴム工業(SRI)とグッドイヤーのアライアンス契約および合弁事業の解消」です。


このうち二つめのニュースについて、みんカラではどなたも話題にされていないので、書かせていただくことにしました。DUNLOP ファンの方以外には関心の薄い話題かもしれませんが・・・。タイトル画像は 米Tire Business誌 から拝借しました。

まずは、タイヤ業界のシェアからみていくことにします。


2014年 世界のタイヤ市場シェア ー Tire Business誌


画像は ブリヂストンの年報 2015(pdf)からお借りしたものです。米Tire Business誌のwebサイトからは最新のものが入手可能ですが、有償となるため入手していません。

2004年と比較した場合上位3社のシェアの落ちが目立ちます。

DUNLOP はブランド名として位置づけなので、グッドイヤーと住友ゴムの2社のシェアに含まれています。


DUNLOP ブランドの所有者の推移
SRIの製造するDUNLOPブランドのタイヤは日本市場でも知名度は十分高いです。これは、日本の自動車メーカーのOE装着タイヤとしての採用がブリヂストンに次ぐ第2位であることが大きいからだと思われます。ところが、グローバル市場で見た時には、DUNLOPブランドの国別事業展開が複雑なことをよく知る方は少ないかもしれません。

なぜ、複雑化したかといえば、ブランドの所有者が変わって来たことによります。

ブランドの創世者は英国人で英国籍の企業としてはじまりました。1985年には日本のSRIがタイヤ事業を買収しました。1999年にはSRIがグッドイヤーとDUNLOPブランドについて提携を開始し、2010年には《10/5 9:48 追記》合弁会社(Goodyear Dunlop Tires Europe B.V.)の《追記ここまで》資本比率がSRI:25%、グッドイヤー:75%と逆転するに至りました。《10/5 9:48 追記》現在では、グッドイヤー:100%資本です。《追記ここまで》

かつては欧州市場でも主導権を握っていたSRIは、徐々にその主導権をグッドイヤーに明け渡すことになったのです。2015年10月1日(米国時間)には「グッドイヤーとのアライアンス契約および合弁事業の解消」に関するすべての手続きが完了したようです。

《10/7 21:18 追記》大雑把に整理すると、欧州、北米及び豪州等ではグッドイヤー、日本、中国、ロシア及びアフリカ諸国等ではSRI となり、これまでのような共同開発や技術交流はなくなることになります。つまり2つの異なるDUNLOPブランドの始まりです。《追記ここまで》

現在の欧州でのDUNLOPの拠点はどこかというと、本社(Goodyear Dunlop Tires Europe B.V.)はオランダのアムステルダム、開発拠点は英国のバーミンガム、生産工場はドイツのハーナウらしいです(間違いがあれば、ご指摘ください)。


欧州市場での DUNLOP ブランド
私がタイヤについての情報を知るのに役立てているのは英国の www.tyrereviews.co.uk です。

ここから欧州市場で流通する DUNLOP ブランドのラインアップを知ることができます。



《12月5日 8:38 追記》※ 上記画像はラインアップの一部です。《追記ここまで》

日本のSRI のラインアップにみられた銘柄も見つかります。

 Extreme Performance Summer
   SP SPORT Maxx GT

 Max Performance Summer
   SP SPORT Maxx
   SP SPORT Maxx TT
   SportMaxx RT     ☜ SP SPORT Maxx RT のことらしい 

※ “SP SPORT MAXX TT” は RENAULT MEGANE III RS にOE装着されました。
※ “SP SPORT MAXX RT” は RENAULT CLIO IV RS にOE装着されました。


DUNLOP の看板銘柄 “SP SPORT MAXX シリーズ” の日本市場での動向
私がもっとも残念に感じるのは、欧州ブランドとしてのDUNLOPの新製品は、今後日本で製造・販売されなくなくなってしまうことです。

既存のRE向けプロダクトについては、 “SP SPORT MAXX GT” や “SP SPORT MAXX TT” は公式webから削除されてしまいました。“SP SPORT MAXX TT” は “SP SPORT MAXX” の後継で、生産国はドイツが多かったようですが、日本製のものも流通していたはずです。

ただし、OE向けタイヤについては、既存のプロダクトの生産も継続されるようです。《10/5 10:35 追記》詳細は関連情報URL からご確認ください。《追記ここまで》

 



愛車の MEGANE II には、つい最近まで “SP SPORT MAXX”(日本製。SRIがOE向けに生産したものと思われる)を履かせていました。

現行RE向けプロダクトにある “SP SPORT MAXX 050+” はSRIの独自開発によるもので、欧州市場には流通しない銘柄のようです。

なにも欧州市場向けのタイヤがサイコーという固定観念があるわけではないのです。理由は別のところにあります。

欧州市場向けのタイヤであれば、客観的な性能評価データが豊富で、タイヤ選びの際に有効な判断がしやすいからにほかなりません。


最後に一言
DUNLOP ブランドは欧州車好きの方々からは過小評価されている気がします。

一方、日本の自動車メーカーが “SP SPORT MAXX シリーズ” をOE採用するのは、『DUNLOP  “SP SPORT MAXX シリーズ”  = 欧州プレミアム』というバリューがあるからだと思われます。

私の DUNLOP ブランドへの期待感は薄れましたが、逆に FALKEN ブランドへの期待感が少し出てきました。
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Posted at 2015/12/04 21:50:01

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