チャンピオン決定戦2日目。
天候、気温は1日目と余り変わらず。
この日は、予選4回目と決勝1回目と2回目(Aメインのみ、下位メインは決勝1回)を行います。
前日で決勝ポールポジションを確定出来たため、朝の練習走行と予選4回目を決勝の準備に使えるので、どのように有効利用しようかと考えていました。
セッティングについては余り変更の必要は無さそうなので、温存出来たタイヤを決勝用に仕上げることにします。
新しいタイヤが1番グリップすることが分かっていましたが、前輪を若干グリップ落とした方がバランスは良さそうです。なので、新品をリアに使用し少し削ることにします。練習走行だけか予選も使うかは、フィーリングで判断します。
〈練習走行〉
リアタイヤは新品、フロントタイヤは前日通して使用したタイヤなので、アンダーとなるのは想定済み。それを差し引いて、とりあえず動きには問題無さそうに感じます。
しかし息子が戻って来た時に、走行中異音がするとのこと。急いで確認すると、どうもリアデフ辺りから音が出ているっぽい。
リアを開けて見ると、ボールデフのリングギアとベベルギアが減っている様子。
このシャーシはTB-04用のギアを使用していますが、TB-04経験者に聞くと減り始めると一気にスベり出す可能性があるとのこと。リスク回避のためこのタイミングで交換します。
開会式には車持参で参加するため、急いで交換。
ボールデフは余り得意では無いのですが、硬さ等を感覚で組み直し、何とか間に合わせました。
実はこれが落とし穴に…。
開会式を経て、レースに移ります。
〈予選〉
決勝用タイヤは練習走行のみで温存した方が良さそう。予選は前日使用したタイヤで行きます。
(4回目)
スタート直後よりちょっとおかしい挙動。コーナーの何ヶ所かで皿パイロンに引っ掛けてタイムをロスしています。
リアが巻くのに、曲がっていない感じ。前日から通して1番走り辛そう。
何とか致命的なミスは無く乗り切りますが、3番手タイムの9周3分7秒。
決勝に向けて大きな不安を抱えてしまいました。
何となくボールデフ交換の変化点が原因と感じていましたが、タイヤの減りも要因な気もしています。
ただ決勝Aメインの1回目はスケジュール上、予選のすぐ後に始まるので、充電や他の準備を考えると余り確認している余裕もありません。
仕方なくボールデフの確認は諦め、決勝用タイヤである程度グリップ回復することを祈り、決勝を迎えます。
〈決勝〉
ポールポジションは息子。
2番手は、実力・実績共にタミグラ界トップ選手。過去の対戦では、今回のような展開で決勝にサクッとやられた苦い思い出もあり、このフロントローは全く気が抜けません。
更に先ほどの予選4回目では、前日記録した息子のベストタイムとほぼ同タイムを叩き出しており、やはり合わせて来た印象です。
ここもメカニックはパパさんが担当していて、そのセッティング力はタミグラに参加し始めた当初から自分の理想としている人です。
(1回目)
スタートは混乱無し。車の状態は完璧では無いけど、ある程度はタイヤで回復しているかも。
でも、タイヤに熱が入り切らない1周目の最終コーナーで修正舵を当てた隙を狙われ、インを突かれ2番手に後退。イヤな記憶が甦ってきます。
そこから序盤は徐々に離され出したので、このまま行かれると思いましたが、タイヤに熱が入り出すと少しずつ持ち直して来ました。
逆に前車は熱が入り出すとリアが流れ出し、挙動がナーバスになって来ている様子。後ろにピッタリとつけて抜く隙を窺います。
しかし流石に百戦錬磨の選手、ラリー車ばりの高速ドリフトをしながらも、抜くスペースを全く与えてくれません。
息子も終始集中を切らさず我慢し続けましたが、最後まで隙は生まれず2位ゴール。
してやられました。
トータルのペースでは明らかに息子が速いですが、先行されたら次もノーチャンスかも知れません。
ポールからこちらが終始先行し、逃げ切るしかありません。
この後は下位メインの決勝を行い、2回目決勝はその後なので、ボールデフを調整することに決めました。苦手なので正直どのくらいやれば良いかは勘ですが、良くなることを期待して微調整。
(2回目)
今回もスタートは混乱無し。なんか調子戻った?
1周目の感じも2日間で1番良いかも。調整上手く行ったみたいで、トップのまま戻ってきます。
徐々に後続を引き離し、セーフティリードを築いていきます。
こうなると、後はミスをしない事、変なマシントラブルが出ない事(特にいじったボールデフ)を祈りながら、長く感じる時間経過を待ちますが、息子はこちらの気持ちも知らず?に気持ちよさそうに走っている様子。
そのまま問題無くタイムアップし、トップゴール。
1回目トップゴールの選手は、2位ゴール出来なかったので、息子の総合1位が確定(KV値もクリア)。優勝です。
息子に聞いたら、1周目から不安は無かったそう。
メチャメチャ楽しかったと言っていました。
チャンピオン戦タイトルは2年前のTRFクラス以来ですが、戦ったメンツは今回の方が濃かったので、嬉しいです。
ただ今回は、地元開催、フォーミュラEの経験値が有利に働いたのは間違いなく、本当の実力で勝てたとは言えないです。
来年こそは、ツインメッセでワールドチャンピオン決定戦でのイコールコンディションの中で、どの位戦えるかを試したいです。出来ればTRFもツーリングで…。
表彰式後のインタビューで息子が、決勝で"完璧な車を仕上げてくれた"と言ってくれた時は嬉しかったです。
ただ自分にもっとセッティング能力があれば、もう少し楽にレースを運べられたと思うと、正直少し複雑でもあります。
今回のボールデフみたいに、未だに苦手意識があるジャンルも事実存在するので、この辺も克服しなくてはと思います。
最後に、今大会は地元勢がこんなにチャンピオンとなりました。
しかも、うち以外全員が未成年。
近い将来の強力なライバル達です。
他にも周りには有望な若手ばかりなので、上ばかりも見てられませんね。
これからも親子共々頑張ります。