シーケンシャルウィンカー発生装置の製作
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今回の自作回路は「シーケンシャルウィンカー」を発生させる制御装置の製作です。
この装置の試作1号機は2017年11月に私のブログで紹介しました。
あの回路をもう少し作りやすくした版が今回の試作弐号機です。
これまでの回路設計と違うのは完全なアナログ回路で構成されています。
保安部品に使用する装置なので信頼性を考慮するとArduinoなどのマイコンを使うより、アナログ部品だけで構成した方が良いです。
今回のキモは「CDT7350」というICチップ。
中国製ですが車両の12~14.4Vがそのままダイレクトに入力できる珍しいICチップです。しかも、シーケンシャルを作るためのシフトレジスタ機能がモードとして用意されている「シーケンシャルウィンカー」専用のICです。
現在、製造中止になっているので比較的手に入りやすいものの、いつかは枯渇する運命のICです。
(日本では秋月電子で普通に買えます)
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まずは回路図です。
回路図と言ってもICチップのマニュアルをそのまま掲載しました。
マニュアルにある「リファレンス回路」がそのまま使えます。
シーケンシャルウィンカーが珍しかった時代、自作されてた方はこのリファレンス回路をまねて作ってたと思われます。
シーケンシャル装置って売ってたんですが5000円から10000円ぐらいしたんですよ。中身はたぶんコレなのに。
これではイカンと思って情報を公開したのが2017年。ちょうど某ショップから2000円ぐらいで制御装置が売り出されました。
かなり良心的な値段です。
私が作ると数百円で作れますけど、それは部品を持ってるから。
1から作るなら2000円で買った方が効率がいいため試作機の改良を止めてしまいました。
今回、3連休で暇だったので改良版を作っての公開です。
リファレンスを若干弄ってシーケンシャルの時間を自由に変えれるようにしています。また、シーケンシャルと通常の切換えのみ実装してます。
FlashとForword&Backの切り替えは実装していません。
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いつもの通りの実装図(表)です。
この部品配置で作ってください。
ICソケットは必須です。(ソケットの中に部品を納めるため)
この時、角のICソケットは使わないでください。
角タイプは中に部品が入りません。
リファレンス回路にはない大きな変更点はトランジスタアレイ(TD62084)を使っています。CDT7350は各チャンネルの合計で扱える電流が200mAしかありません。通常のLEDは1個20mAぐらい電流が流れますのでCDT7350で直接ドライブできるLED数は1個です。
シーケンシャルウィンカーはLED数を使いますのでトランジスタで増幅する必要があります。
8チャンネルのトランジスタアレイがあったので8チャンネル分しか使いませんでした。残り2チャンネルもトランジスタでドライブさせれば10チャンネル制御できます。
1チャンネルあたり200mAまでドライブできます。
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実装図(裏)です。
試作1号機は空中配線を使っていたので半田付けが面倒でした。
今回、部品の配置を変えて空中配線が無くなるようにしました。
また、高価な部品を使わないように変更しています。
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部品一覧です。
値段は参考としてください。
コンデンサはまとめ買いすると1個5円ぐらいですが個々で買うと30円ぐらいします。買い方で値段が変わるためです。
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外観の写真です。
見やすいように熱収縮チューブでショート防止していませんが、全体を熱収縮チューブで巻いてしまいます。防水が必要ならケースに収めてください。
シーケンシャルの点滅スピードは青色の高精度半固定抵抗を回して調整します。安価な半固定抵抗でもいいんですが、高精度タイプを使うとかなり微妙な速度調整まで可能です。安価なタイプだと大雑把すぎてビジッと決まりませんw
シーケンシャルモードとノーマルモードの切り替えはジャンパーピンを使いました。頻繁に切り替えるならこの部分を切換えスイッチに変えて引き出してもOKです。
シーケンシャルのチャンネル数は8です。
7350チップは00(10チャンネル)、7350-02(6チャンネル)の2種類があります。10チャンネル版を使っていますが8チャンネルしか使っていません。
9ピンのコネクタを用意しましたが直付けでLEDとつなげてもOKですよ。
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今回のシーケンシャル制御装置は入力側にウィンカー線を繋ぎます。
そのウィンカー線の模擬をする装置がこれです。
これも自作ですね。
ニーズは無いと思いますが、そのうちに記事にします。
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こちらはシーケンシャルウィンカー回路用のテストLEDです。
昔はこのLEDをカラ割ったフロントライトに埋め込んだんですよね。
はさみで切れる曲がる基盤っていうのがあって、その上にLEDを並べてました。
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