レビューと言うより、かなり長いブログになってしまったので
②エンジン編 同様に、こちらも結論から言ってしまおう。
自身がオーナーなだけに、決して贔屓目ではなくフェアに、いやむしろ冷徹にV37スカイラインのハンドリングを評価すると・・・、
“ 楽しい。頼もしい。乗りやすい。気持ち良い!
が、決して速くは走れない。 ”
・・・だな【 爆 】!
昔、ベスモのビデオで木下隆之が筑波サーキットでBH5型レガシーで他車と競った時の感想が、
『 乗り易いけど、速さに繋がっていない 』とのような感想を述べた。
つまり他車が踏める所で踏めない、止まれる所で止まれない、曲がれる所で曲がれないって感じだろう。
ある程度までの速度域の範囲内なら、そこそこ速く走れる。それをサーキットで順位とタイムという目に見える形で比べたら、現実の有り様が露わになった。
⇨ V37スカイラインも概ね同じだと思う。
サーキットでタイム計測したら、Ken-G. 号のターボはR33はおろか同じ2LターボのR32にも敵わないだろう。
ググれば市販車の筑波ラップタイムが出てくるから、それでV37スカイラインのタイムの残念感を味わうのもオツだ( 爆 )。
もちろんターボよりもパワーのあるハイブリッドの方が断然、速い。でもそのハイブリッドでさえ同じ馬力・価格帯の他車と比べたら、抜きに出た速さではないと思う。
無論、サーキットでの評価で良し悪しを言っている訳ではない。
ここからが Ken-G. の感想。
V37はハイブリッド/ターボ問わず、重過ぎる。全てはそれが足枷になっているという事!
まず、重いという先入観だけでも、自分に
ビビッター(
ビビりのリミ
ッター【 笑 )が掛かってしまう。
V37オーナーのほぼ100%は、プロのレーシングドライバーではない( 笑 )。よってサーキット走行における限界性能なんて引き出す術も無い。
が、軽い車から重い車に乗り換えたら、その分の鈍さや遠心力は感じるハズ。
『 パワーが無くても軽い車でパワーのある車に勝つ方がエラい 』とか言う頭の悪い
土屋圭一 レーシングドライバーモドキもいたけど( 笑 )、
軽い車は “ ラク ” なんだよ。
R33からV37に乗り換えた Ken-G. は、約300Kgという圧倒的重量差を痛感する。
V37はその重量をハンパなく優秀な足まわりとボディー剛性で受け止めている。それがコーナリング時の横Gで分かる。
その横Gの強さは、レスポンスの良い足まわりだけではなく、やはり車重によるところも大きいのだ。
“ これではタイヤの限界超えたら、スッ飛ぶな♪ ”
そう思って運転するから、ビビッターの限界も下がる( 笑 )。
V37で峠道を走ると、確かに楽しい。
頑張って曲がったコーナーは、自分の思い描いた通りのラインを爽快に気持ち良く駆け抜ける( 笑 )!
“ 最高じゃん、コイツ♪ ”
そう思ってスピードメーターを見ると、
大した速度じゃない【 爆 】!!
その速度は、R33でなら音楽かけて鼻歌混じりのくわえタバコで曲がれる速度( 笑 )!!
おっと、いけない!
ここまで述べた “ R33 ” とは
R33 Ken-G. 号。
改造車と比べちゃいかんナ( 笑 )。
V37が “ 重さに怖さを感じる ” なら、R33タイプMのノーマル車両は
無駄で過大なロールが怖くて、楽しいどころじゃない!
とにかく
ひっくり返るんじゃないかと感じる程のロールは、コーナリングを楽しむ気すら失せさせる。
’90年代のクルマって、全部そんな感じだよね。せっかく優れたサスペンション構造を持っているのに、過剰な乗り心地への配慮やチェーン装着も想定した “ 妥協 ” によって性能を殺している。だから走るなら先ずアシを固めないとハナシにならない( 笑 )。
それ故 Ken-G. も躍起になってR33の足廻りに
魔改造を施した。で、納得のゆくモノになった時は、乗り換え寸前だった( 笑 )。
そこからV37に乗り、ワンコーナー曲がった瞬間・・・、
車高調!?
って思えるくらい、ロール量が少ない
!!
しかも車高調みたいにガチゴチと跳ねる事なく、一般道の荒れた路面をスタスタと曲がってしまう。
その時、
R33の足廻りにかけた時間もカネも根性も、呆気なく瓦解した【 笑 】!
この旋回性の良さは、
R33を上回るほどクイックだ!
そう感じるのは長くて重たい直6⇨ 直4への乗り換えによるところも大きいが、それだけではない
!
なんか、 '90年代のチューニングカー全盛期という
“ 黒歴史 ” も、メーカーはシッカリと吸収しているんだなとすら思えた。
旧20世紀末、当時のチューニングパーツメーカーの部品をインストールした改造車が、自動車メーカーのノーマル車両の性能を呆気なく上回ってしまうという時代があった。
サードパーティーによるパーツが豊富に出回る事によって、ユーザーが自動車メーカーが開発した車両を見透かす事ができてしまった。車好きが最も楽しめた古き良き頃。
だからユーザーはボディー剛性なり減衰力特性なりを学ぶ事も出来た訳だ。
そして現在:当時のチューニングカーユーザー達は、立派なオッサンになった( 笑 )。
⇨ 彼等は成長して小金を持ち、わざわざ改造なんかしなくても
“ 最初から出来ている ” 車、すなわちBMWやメルセデスに流れた者も少なくないだろう。
車高調や補強パーツで改造を施すよりも、ハナから剛性があり、コーナリングスピードが速く、車高もノーマルでそれなりに見えるなら、そっちの方がラクだよな。
欧州車は車重がある? ⇨ ぶっといタイヤ履いてるやん。トレッド幅もあって低重心で、ノーマルでフェンダーの隙間も少なくて、ほぼツライチやん♪ でもって剛性稼いだら、多少重くなるのは当たり前だろ。ペナペナな国産車に見苦しいロールバーだの乗り心地の悪い車高調だのくっ付けるより遥かにコスパ良いって( 笑 )!
まして働くオッサンには金は用意できても、改造屋に出している時間が無い。
そういう世代が、自動車メーカーの開発の中にも浸透してきているように思える。
チューニングカー全盛期の頃、ノーマル状態でBMWに敵う国産FRセダンは存在しなかった。そしてメディアではレーシングドライバー達が
欧州車をベタ褒めマシマシ一辺倒な記事が踊りまくりだった。
別に Ken-G. が欧州車カブレな訳ではないが、欧州車は “ 走る事 ” を基本に作られているのは事実だ。未だにブレーキダストを妥協しているのが、その証の一例。
実体験では職場の同僚のBMW・E46 型( ⇨ これも '90年代の車・もちろんノーマル )325i Mスポーツに乗せてもらった事があるが、なるほどR33を改造して乗っていたのが馬鹿らしくも思えた。
乗り心地すら妥協していない旋回性能による運転の愉しさ。20年前の車でこれだけの足廻り・・・、悔しいけど認めるしかないナ( 笑 )♪
が、それを20代の頃に知らなくて、本当に良かったと思う。
知っていたら間違いなく買えもしない欧州車カブレになっていただろうし、でもって
「 やっぱビーエムだね❤ 」とかホザくクソヤローになっていたと思う( 笑 )。
もちろん、キチンと “ 改良 ” したつもりのR33で、ビーエムごときに負ける気はしなかったが( 笑 )。何せ乗り心地その他、引き換えにしたモノの差はキッチリ出してんだよ【 爆 】
! って( 笑 )。
そんなこんなでR33スカイラインという国産FRセダン( ベースのクーペ )で色々と酸いも甘いも学べた Ken-G. にとって、V37 スカイラインは「 コレでイイ 」と納得できるのだ。
第一、今国産の “ スポーツセダン ” ってほとんど無いだろ?
スバルWRX? ⇨ アレは “ モータースポーツ ” セダンであって、スカイラインやマークツーのジャンルではない。
そのマークツーならぬマークXも旧態然なコンセプトのままだし、少数派ながらもスポーティーな感じを押し出しているのがレクサスとスカイラインではないか。
今でも現行のスカイラインも欧州勢には遅れをとっているのだろうが、昔の車よりも遥かにボディーと足廻りが良い事は “ 体感できる ” レベルで間違いない。
それは別にサーキットでのタイムとかどうでもいい多くのユーザーにとっては、スペック以上の有り難みを享受できるモノなのだ。
ドライブして愉しい走りと悦び。
それ以上のモノを求めても本格的スポーツカーには叶わないなら、安易にサードパーティー製のパーツでイジる必要性も感じない。
何か必要になったらその時にイジればイイが、ホイールとタイヤを換えただけの現状で Ken-G. はかなり満足してしまっている
☆
いや、
そう納得させてしまうクルマが、V37スカイラインなのかも知れない。
冒頭に述べた
“ 楽しいけど速くはない ” という結論は、本格的ハイパフォーマンスカーや昔のパワーウェイトレシオに優るクルマとの比較であって、昔とった杵柄的な腕っプシに自信のあるオッサンならそこそこ速く走らせられるだろう( 笑 )。
但し注意点はタイヤだ。
重量級なだけに、タイヤへの依存率が恐ろしく高いからタイヤ次第でブタにも駿馬にもなる
☆
事実、タイヤと軽量ホイールへの交換だけでかなりのパフォーマンスアップが図れるV37は、そこが伸び代なのかも知れない。
て事で、やっとV37スカイラインのレビューブログが終わった( 笑 )。
丸2年近く乗ったけど、良い所も悪い所もまだまだ出て来そうな、引き出しの多いクルマでもある♪
それから
愛車紹介 からのレビューに本ブログのリンクを貼ろうと思ったけど不可能だったからやめた【 爆 】。
⇨ クルマレビューは簡潔に、そのうち書くよ、そのうち( 笑 )♪
【 ① エクステリア/インテリア編はこちら 】
【 ② エンジン/パワートレーン編はこちら 】