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『ラビット・ホール』
を観てきました。
前回のアカデミー賞
ニコール・キッドマンの主演女優ノミネート作品です。

この映画って、痛いとこついてますよねww





ラビット・ホールって
不思議な国のアリスのあの穴ですよね・・・
まさかそれが量子力学と結びつくとは・・・ww

ベッカとハウイーは郊外の高級住宅街に住んでいる。
ベッカは人と出会うのを嫌い、理由を付けては家にこもっている。
２人は８か月前に４歳の息子ダニーを亡くしていた。

そのことで妻ベッカは、ダニーの痕跡を自分のまわりから消そうとし
夫ハウイーはその痕跡を大切にしようとしている。
彼ら２人は自分が壊れていることも気づかず、お互いに傷つけあっていく。
そんな中妻ベッカは息子ダニーが巻き込まれた交通事故を起こした高校生ジェイソンを街中で見つけて後をつけ、定期的に話す機会を持っていく。
お互い傷つけるのではなく、お互いをいやすために。
夫ハウイーはセラピーで知り合ったギャピーと仲良くなっていく。

こんな感じです。

若者からおっさんになりじじいになると
その時抱えきれない出来事に出合うことがあります。
それを抱えきれないと感じた瞬間に、
『あっ、どこか壊れたかな？？』
と自分で感じることがあります。
それでいて、その部分を直さない。
そうすることで今の自分の居場所を見出しています。
しかし、それは他の人から見ると
いびつで、なぜそんな風にしか行動できないのか
・・・と感じられてしまいます。

もちろん
他人の壊れた部分を癒したり、考慮できるはずもなく
その壊れた部分に怒りをぶつけたりしてしまいます。

自分にもそんな経験があります。
それにグサッと感じてしまいました。

自分の壊れた部分を直すことを始めるきっかけがあり
それによって、お互いに再生できる・・・
そんな映画でした。

優しい映画ではありませんが
そんな想いをした人ならかなり刺さります。

また監督は
ジョン・キャメロン・ミッチェル
です。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
の監督です。
この映画ハマってサントラ買ってしまいました。



この映画も筋だけ聞くとかなりえげつないですが・・・
見終わった後に
爽やかな空気が流れるそんな映画です（笑）

この曲好きでした。

 

★★★★☆です。

ちょっと明日から、周りの人にやさしく生きていきたいと思います。



 





ちょっとネタバレです。
ラビットホール＝うさぎの穴
でパラレルワールドに行ったアリスにこの映画のタイトルがかけてあります。
このパラレルワールドはベッカの救いになります。


高校生ジェイソンは
量子力学で、パラレルワールドを解明しようとするんですが・・・（笑）
まぁ自分は物性物理の量子力学を中心に学んできたんで・・・
ほんまかどうかわからんのですが・・・

量子力学では物質の位置Xをただ１つに決定することができず、
確率の重ね合わせ（期待値）で表示します。
最近話題のHeisenbergです。

X= <X> =∑ <Xi｜Ci* Cj  |Xj>　(for i,j)

っで、今回ベッカは自分の息子が無くなった世界を１つとして考え、
どこかの世界で彼が生きて楽しくやっていると思うようになるんですが・・・

高校生ジェイソンの説明がこれを使ってました。

しかし・・・粒子の大きさの極限を取ったらNewtonの古典論に帰着されるんじゃないっけ？？

といった疑問をくれたよい作品でした（笑）