グレード格差車会（クルマレビュー） - アルト

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グレード格差車会（クルマレビュー）

ビャクセツ
スズキ / アルト
F(MT_0.66) (2014年)
- レビュー日：2021年5月17日
- 乗車人数：１人
- 使用目的：その他

おすすめ度： 5

デザイン：5
走行性能：無
乗り心地：2
積載性：無
燃費：4
価格：1

満足している点: 安い。軽い。MTの軽自動車は運転が本当に楽しい。
私にとって、この３点に勝るものなし。
MT限定のおまけで、アイドリングストップがない点。
不満な点: 私の場合「マニュアルトランスミッションであること」が他のすべてに優先するため自動的にＦグレードとなったが、このＦグレードというのに限って現代の乗用車としては装備が貧相このうえない。いくら最廉価グレードとはいえ、せめてパワーウィンドウくらいは全座席に搭載してほしいものだ。某大天使様でなくても言いたい。

そんな装備で大丈夫か？

他のMTの存在するグレードとなると、一番いいのを頼む（WORKS）になってしまいＦが2台買えるぞ馬鹿野郎。そうじゃないんだよ。過給機もレカロも硬い足もいらない。私はSグレードの装備でMT車に乗りたいだけなのだ。
総評: 実はこのクルマは指名買いしたわけではなく、MTの存在する軽乗用車で一番安いのがこれだった、という理由で所有するに至っただけだ。にもかかわらず結果非常に気に入って、我がクルマ選びに一片の悔いなし状態ではある。従って基本的に…

大丈夫だ、問題ない。

と言えるのだが、時の経過とともに、徐々に分かってきたＦというグレードの扱いとこのクルマに対する所感を忌憚なく述べさせてもらうと以下のようになる。
トランスミッションに拘らないのであれば、明確にＬ以上のグレードを購入するべきで、Ｆグレードを選択する理由は何ひとつない。皆無だ。殊にⅢ型（2020年10月15日以降）ではＬグレードにも電動ミラーが採用され、Ｆグレードとの装備格差が大きくなっている。新車を求めるなら心すべし。その55,000円（FとLの新車価格）の差には、額面を遥かに上回る装備品格差が存在する。確たる理由もなく単にケチってしまうと…神は決して時間を戻してはくれない。

デザイン: 5; 外装はお世辞抜きに最高のデザインだと思う。
走行性能: 無評価; 走ればよい
乗り心地: 2; 悪くはない（運転席）
後部座席は、ちょっとした段差でも突き上げと「ガン」って音がすごい。サスペンションが元々硬いのか？と思ったが、じゃあワークスとかどうなるんだ。これはアレだ、恐らく車体が軽すぎてサスペンションが沈まずに衝撃を伝えてしまう弊害だと納得するしかなさそう。
積載性: 無評価; 求めていない
燃費: 4; 概ね20km/L（MT）
価格: 1; 正直言ってＦグレードは、貨物車（アルトバン）にメーカーオプションのフロントパワーウィンドウを強制装着、車体色の選択を許可し、後部座席を乗用のものに取換え車両分類を乗用車へと変更、後席窓の開閉は姑息に手回しで可能にした程度のお買い損車である。アルトバンとの価格設定差ほどの付加価値はないように思う。また他の乗用グレードとは異なり、ベースが貨物車仕様であるため各所で配線類が省かれており拡張性が損なわれている（例えばリヤにパワーウィンドウのメーカーオプションすら存在しないことや、Ｌグレード（1型2型）には電動格納式ミラーのオプションが選択できるのにＦグレードでは選択できないのは、ベースが貨物車である所以の不足を補う大改修が必要になるため）。従ってＦを買って、後付けで一つ上のグレードであるＬに等しい装備にしようとしても、様々な無理難題にぶち当たり追い金20万円では全然足りない。そんな装備で大丈夫で、どうしてもトランスミッションはMTかAGSじゃなきゃ死んじゃう人向けの、極めてマニアックなグレードであると断言できる。なお、この価格に対する評価はあくまで"Ｆ"というグレードを他のグレードと比較した場合のものあって、当車種全体に対するものではない点に注意されたい。他のグレードなら文句なく星5である。