オイル交換をしないとどうなるか?

2019年2月15日

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クルマのメンテナンスでの基本と思われているのがオイル交換です。オイルは少しでも早い時期に交換して、どんどん新しいオイルにしたほうがいいと思われていますが、果たしてそれが正解なのでしょうか? またオイル交換をずっとしないでいるとどうなるのでしょうか?

エンジンオイルの交換頻度は?

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こだわる人はとにかくこだわるのがエンジンオイル。人によっては、新車時は500km、1000km、2000km、3000km、その後3000kmごとなんて細かく交換している人もいます。でも果たしてそこまで細かくする必要があるのでしょうか? もしそこまで必要ならきっと説明書に書いてあるはずです。

オイル交換の交換頻度については取り扱い説明書に書いてあるとおりで問題ありません。1万kmもしくは1年と書かれていればそのとおりで問題ありません。ただ気をつけたいのは「シビアコンディション」と言われるものです。つまり、想定よりもキツい使われ方をしたものはもっと早くオイル交換が必要だと言われます。

シビアコンディションというとサーキット走行を思い浮かべる人も多いと思います。確かに油温が高い状態が長い時間続くのもよくありませんが、もっとよくないのは油温が上がらないほどの短距離、短時間が繰り返されることと言われています。1km先の勤務先の往復だけ……などでは油温が上がらず、エンジンオイル内の水分(燃焼時に発生しオイルに取り込まれる)が蒸発しません。ほこりっぽい場所で使われ続けるクルマもオイルが汚れやすい傾向があります。

オイルはどのように汚れてくるのか?

エンジンオイルの汚れ方、劣化の仕方はいくつかあります。まず、燃料が燃えたときに発生する副産物であるススや水分がオイルに混入することで起きる汚れです。燃料から水分が出るの? と思う方もいますが、ガソリンには水素が含まれているので燃えれば水がでますし、吸い込む空気の中にも水分は含まれています。マフラーから白い煙が出ているのは、水蒸気が冷やされた湯気がおもな成分です。そのほか、エンジン内部の金属などが削れたカスも含まれます。油温が上がることによりオイルそのものの劣化も起きます。

もしオイル交換をしなかったら?

オイル交換をしないとどうなるのか? 私自身が見たオイル交換を怠ったエンジンはホンダ・カブのものでした。ドレンボルトを外してもオイルが排出されないほど減っていてドロドロの状態でしたが、エンジンオイルを入れてエンジンを始動し何事もなかったかのように動いていました。

さすがに自動車用はこうはいかないでしょう。現代のエンジンは、エンジンオイルを潤滑や冷却だけに使っているのではなく、ラッシュアジャスターの作動やバルブタイミングの切り替え等さまざまな作動油としても使っています。それらは細い穴をオイルが通っているので、オイルが汚れるとそれらの穴を詰まらせてしまう事が考えられます。

だからといって神経質になる必要はなく、メーカー指定通りにオイル交換を行っていればまず問題はありません。メーカーはいろいろなクレームなどが怖いので、かなりマージンを取った設定になっています。ちなみに私の21年前登録の1.5リットルエンジン搭載の国産車ですが、先日エンジン音が大きくなったので、オイルレベルゲージを抜いてチェックしたら、先端にすらオイルが付いてませんでした。1リットルを足してようやく、Lowレベルに達した状態ですが、今も元気に走っています。


(諸星陽一)

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